誘爆 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫 と 25-35 刑事の挑戦・一之瀬拓真)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061125

作品紹介・あらすじ

丸の内のオフィス街で爆破事件が発生。現場の物流企業で事情聴取を行った一之瀬は、企業脅迫事件と直感する。昇進前の功名心から事件担当を名乗り出ると、教育係の藤島からは一人でやれ、と突き放されてしまった。管内で新たに殺人事件も起き…。新米刑事・一之瀬に、自立の刻が訪れる。文庫書き下ろし第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 一之瀬シリーズ第3弾。この作品で千代田署の刑事課の話は一区切り。前作でも少し触れていた企業脅迫の事件を軸に話は進む。何度も失敗を繰り返しては、温情を受けて、最後には全て一之瀬の手柄になっちゃうパターンが、飽きてしまうと言えば、飽きてしまうが、優しかった藤島とも次作では離れてしまうようだし、一之瀬の今後の活躍も気になるし、続編が出たら、また読んでしまう気がする。

  • シリーズ3作品目。昇進試験にも合格し、この作品の後には移動が控えている様子の主人公です。この年齢にしては、重い十字架を背負ってしまったようで、今後の成長に注目です。作中、疾走課の高城警視が登場します。こっちのシリーズも読みたくなってしまいました。

  • 著者の他のシリーズは、離婚経験ありとか、子連れとか、ある程度の人生の経験を重ねたベテランが主人公である。
    しかし、このシリーズは、、新米刑事の一之瀬拓真が主人公であり、彼の成長物語ともいえる。
    今回は、巡査部長の試験に合格し本庁への異動もほぼ決まりの一之瀬が、捜査での失敗をカバーすべく行動しさらに失敗を重ねると、いささか暴走気味である。
    しかし、度重なる失敗にも拘らず、彼に重い処分は下されない。本人も、背後で何か大きな力が動いているのでは、と想像している。
    この件については、次巻以降で明らかになっていくのではないか。
    捜査の過程で、事件関連の失踪者の探査方法の助言を仰ぐべく、失踪課の高城賢吾を訪ねる(彼はなんと、失踪課室長となっている!)。明神愛美も(彼女の活躍をもっと見たい気がするが)ちょっと顔をのぞかせ、ファンにとってはは楽しい一場面が。

  • 【刑事の挑戦・一之瀬拓真シリーズ第3作目】
    今までの堂場さんの刑事物シリーズでは、主人公がベテラン刑事だったので、一之瀬が新米刑事ってことを感じられて、物足りなさもあるが、応援するような感覚になるから面白い。どうやらそろそろ捜一に移動になりそうだし。追跡捜査係の西川・沖田が大きな事件で一之瀬を信じて真相を託すようになるまでにどうやって成長していくのか楽しみにもなる。

    2作目で悪戯と判断された爆発未遂事件があったが、今作では爆発事件が起きる。
    事件が起きた会社が何か隠しごとをしている。公安と合同捜査となる。
    その捜査中に殺人事件が起きるが、殺された被害者が1千万円を抱えていた。
    そんな中、事件が起きた会社で失踪人がいることがわかり、一之瀬は自主的に捜査をしていく。
    失踪人がいるとわかった時、もしやと思ったが、やはり高城が登場。一之瀬にアドバイスする、という感じだったが高城が愛美と言い合っている姿は嬉しくなった。
    捜一に移動になりそうな一之瀬は、重要な人物に気づき、接触に成功してホテルの一室で事情聴取をすることができた。
    ただ、一人で出し抜いてやろうという邪な気持ちがあり、誰にも報告せずに行ったため、その重要人物を警察署へ連れていく途中で襲撃にあい、重要人物が亡くなる。
    被疑者を一度取り逃がしたり、重要人物に死なれたりするが、犯人を捕まえることもでき、プラマイゼロのはず。
    なのに、謹慎処分にもならず、捜一にもちゃんと移動になりそうで、一之瀬は裏で誰かが動いているのではないか、と思う。
    一之瀬の父の存在も気になる。どうなっていくのだろう。

  • 前回、サラリと書かれてそのままになっていた、会社爆破脅迫事件。

    今回は主人公が昇給の試験を受けて合格し、次は階級が上がるとわかった中での事件発生。

    ここはダメじゃないの?と思いながら読んだら、本当にそうだった的な。

    次は新しい部署になりそうな予感です。

  • 丸の内のオフィス街で爆破事件が発生。現場の物流企業で事情聴取を行った一之瀬は、企業脅迫事件と直感する。昇進前の功名心から事件担当を名乗り出ると、教育係の藤島からは一人でやれ、と突き放されてしまった。管内で新たに殺人事件も起き…。新米刑事・一之瀬に、自立の刻が訪れる。文庫書き下ろし第三弾。

  • 事件の絡み方が面白かった!前作よりも話の内容が堂場さんらしくてすごく好き。

    一之瀬はやっちまった感満載で、こんなに大きな失敗してる刑事を扱う堂場さんを尊敬!笑
    春日を捕らえたとき、手柄を自分のものに…手柄が薄くなる…とか、手柄手柄ってたくさん出てきたから、これは何か起こるなぁと思ってたら…ひどかった。かなり怖かったけど、一之瀬の怖いとか申し訳ないという感情の描写が少なかったから、そこをもう少し深刻に書いてほしかったなあと思う。
    でもそうすると事件解決のスピード感がものすごく落ちるので、それもそれで面白くなさそう(*_*;

    次回から捜査一課に移るようなので、楽しみ!
    藤島さんとのコンビがもう見られんのかと思うと、ちょっと寂しい

  • 2016.07.30.読了

    高城さんが登場!
    めっちゃくちゃいい加減な奴みたいで、
    笑えました。
    でも鋭さがある事を一之瀬君にわかってもらえて良かった。

    次からは捜査一課に行くそうで
    しかも若杉君も。
    楽しみ

  • 二つの事件が起きる。
    捜査していくうにち繋がる瞬間が好き。
    一ノ瀬、3話目にしてキャラが見えてきたかな。
    今回は大失敗2つ。裏で動いてる人誰か気になる。
    そしてお父さんも。メールアドレスのこと気になる。

  • 一之瀬拓真シリーズ第3弾。巡査部長の試験に合格、捜査一課への昇進の噂が流れるなか、丸の内のオフィスでの爆破事件が起こる。
    新米だった一之瀬刑事が、自立していく過程が描かれていく。厳しくも温かい先輩に囲まれ、解決へと導いついく。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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