化学探偵Mr.キュリー3 (中公文庫)

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著者 : 喜多喜久
  • 中央公論新社 (2015年6月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061231

化学探偵Mr.キュリー3 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3巻目。

    そろそろだれてくるかな?という心配は不要でした。
    このシリーズの好きなところは
    化学という結果・答えがはっきり出るものを
    扱いながらも、登場人物たちの感情のような
    曖昧な部分が自然に描写されていて、
    いい具合に物語の中でバランスがとれているところです。

  • 理学部准教授、ちょれえ。

    ……というのが、キュリーシリーズを初めて読んだ時の感想でした。だってさぁ、上目遣いくらい自然にできますよ男女の身長差があれば。「結構好きですよ」「さすが沖野先生です!」くらいなら舞衣さんでなくたっていくらだって言えますよ舌動かすのはタダだもん。なのにカップがっちゃんと取り落とすほど動揺しちゃってあらまぁ。
    でも理系の男性には多かれ少なかれそういうところがある気がします。イケメンで優秀でも、男子校育ちで理工系の学部に行っちゃったりなんかすると女性と触れ合う機会がほぼ皆無なので、ものすごーくハイスペックな割に信じられないくらい初心な方が一定程度散見されます。しかし逆に女子校育ちの文学部女子はちゃっかり彼氏作ってる子ばっかりだったけどあれはどういうことだろう……というのは置いといて、そのあたりうまい感じにデフォルメされたキャラだと思います沖野先生。

    そんな理学部准教授は、3巻でもやっぱりチョロかった。
    そんなさぁ、手作りクッキーなんてさぁ。お菓子たまに作りたくなるんですよ一部の女性は。だけど一人分なんか作れないんですよ、どうしたって余るんですよ。それをまあ、追いかけてくるほど執着しちゃってニヤニヤ。脳裏に甦る記憶――そういえばバレンタインに手作りチョコ余ったから工学系の研究室にばらまきに行ったら女神のように崇め奉られたことあったな。皆けっこうなイケメンで優秀な研究者の卵でモテそうだったのに。

    と思ってたら。
    さらにチョロそうな人が来た。

    新キャラ氷上先生。
    沖野先生の兄弟子にあたる方らしいのですが、沖野先生に負けず劣らずツンデレ。何だろう、村雨研究室はツンデレ養成所でしょうか。村雨不動大先生はツンツンツンデレなおじいちゃん先生を期待しちゃっていいんでしょうか喜多先生! 思えば沖野先生の研究室の聖澤女史もクーデレだし、氷上先生の教え子の服部君(新キャラ)はちょっとヤンデレチックだったけど……受け継がれるデレ気質。
    氷上先生はオムライスがお好きと。ギャップ萌えですか。わあますますチョロい。
    いやもちろん、真面目なキャラクターですからチョロいといっても色仕掛けで単位もらえたりメイド喫茶ばりのオムライスにケチャップハートでおいしくなぁれ♪ で喜ぶとは思いません。しかし、夜遅くまで研究室に残っている氷上先生のためにオムライスにラップかけて冷蔵庫に入れておいて『お疲れ様です。あまり無理しないでくださいね』とかメモを添えておけば涙目で食べてくれるタイプだきっと絶対間違いない(独断)。

    ↑ここまで、6/23予約取り寄せにて購入し読了後の感想。

    そして本日6/24再読。に先立ち、喜多先生が「沖野の母校は東大イメージ」とおっしゃっていたので、授業終了後ぶらっと自転車で半周してみました。
    キュリーシリーズの大学描写は妙に東大を彷彿とさせます。
    いえわかってます。四宮大学は、私大です。
    理学部、工学部、薬学部、医学部、農学部と理系だけでも旧帝並のバリエーションを誇っていようと、現代日本の私大は早慶ですら理系は理工学部にまとめられていようと、小さな私大なのです。
    正門入ってまっすぐ奥が講堂という描写に、ファミマの前に立って信号待ちをしている時の、本郷通り沿いの白い正門の奥に見える安田講堂がありありと思い浮かべられても! 四宮大学は小さな地方の私大なのです。
    などと思いながら正門前からスタート。「沖野の母校は東大をイメージして書いています。(弥生門のあたりとか)」との喜多先生のお言葉を思い出し、弥生門から出て右へ。おお、本書第4話『化学探偵と見えない毒』で沖野先生がカバン引ったくられたのはこのあたりかーと思いつつゆるい坂を下る。池之端門から再び構内に入り、龍岡門方面へ。本部棟を右に見つつ、舞衣さんのいる事務棟はここかしらんと考えて自転車ツアー終わり。自習室に引きこもって刑法の復習に取り掛かりました。
    これがまずかった。何せ、本日の授業は財産犯。窃盗、強盗、エトセトラ。頭が疲れてきたところで息抜きがてら本書再読。
    脳裏に甦る刑法担当S教授の声。
    『単なるひったくりは、窃盗と考えられています。しかし、被害者がバッグを奪われまいと抵抗し、なお強奪すれば強盗となります』
    ……沖野先生は抵抗しなかったからこの段階では窃盗だな。
    『事後強盗は、通常の強盗とは違い窃盗の後に暴行・脅迫が行われるもので』
    ……ん? 服部君(新キャラ)、引ったくられた沖野先生のバッグを取り返そうとして引ったくりに殴られたよね。
    『しかし、その暴行・脅迫は窃盗の犯行現場又は窃盗の機会の継続中に行われなければならないのですが、この判断について判例・裁判例を見ますと、窃盗行為から30分後、現場から1キロ離れた地点で被害者が犯人を発見し取り返そうとして犯人に暴行された事例については事後強盗を肯定、一方現場から200メートル離れた地点で職務質問された場合について否定』
    ……てことは、沖野先生のバッグが引ったくられたあと服部君が夜通し犯人探してついに見つけて暴行されたこの事件は、事後強盗致死事件になるのか? それとも窃盗の機会の継続が認められずに、窃盗と傷害致死の併合罪になるのか?
    とここまで考えて首をひねる。はて、私は息抜きのために本書を再読していたはずだが。

    苦笑しつつ本を閉じました。
    日記のような内容になってしまいましたが、キュリーシリーズはキャラクターが魅力的でこの巻もツンデレが非常に楽しかったので大満足です。
    久しぶりに初版本というものを予約取り置き購入しましたが、296ページ5行目、おそらく「服部」とすべきところが「氷上」と誤植されているのも初版本の醍醐味ですね。
    ただ、毎度毎度扉に描かれている構造式は、ネタバレではないのかなぁとちょっと思ったり。高校まで理系で文転した私のような人間にはちょうどいいバランスなのですが、理系の方にはすぐネタがわかってしまいそうだし、文系の方には解説があってもぴんとこないのではないかといらぬお節介が胸をよぎったりもしました。
    個人的には化学とミステリとストーリーがちょうどいいところにハマっているので大好きなシリーズです。読者層として、私個人がニッチに過ぎないことを祈ります。

  • ついに沖野先生の過去が垣間見える。その過去の事件と重ね合わせて主人公を慈雲から引き離そうとするが…いかんせん不器用なので穏便にはならず、やや拗れた。
    一冊丸ごと使って拗れなくてよかったと思う。

  • 沖野と七瀬の信頼関係が、この巻で起きる事件や問題を乗り越えて深くなったような気がした。特に、第三話、第四話の内容が濃い。続けて、四巻に挑戦したい。

  • 沖野先生、それは凄く遠回しな告白ですか?
    絶対伝わりませんよ

    氷上先生と舞衣のボケとツッコミみたいな関係、なかなかいい・・可愛い。
    氷上先生にはちょくちょく沖野先生の舞衣に絡みにいってほしいな

  • 化学探偵というコンセプトからどんどん離れていき、単なる学園ミステリーっぽくなってきた。
    軽く読めて悪くはないものの、もう少しエッジを効かせて欲しいところです。

  • (収録作品)化学探偵と呪いの藁人形/化学探偵と真夜中の住人/化学探偵と化学少年の奮闘/化学探偵と見えない毒

  • 双子の話、ガスマスク男の話、犬の癌治療薬の話、鍋パーティーの毒の話。

    2番目の話がイイハナシダナーになりそうなんだけれど、本当に主人公の七瀬さんが余計な好奇心発揮しすぎてて絶対この人、今までにいらんことして人傷つけてると思う。
    最後の話は実際に一番ありそうで学生サークルの闇だな。

  • 正直言って、とても面白いとは思わないが、目の前にあると、ついつい読んでしまう短編ミステリかな。

  • 【収録作品】化学探偵と呪いの藁人形/化学探偵と真夜中の住人/化学探偵と化学少年の奮闘/化学探偵と見えない毒 
     肩の凝らない理系ミステリ。

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化学探偵Mr.キュリー3 (中公文庫)の作品紹介

体調不良を引き起こす呪いの藁人形、深夜の研究室に現れる不審なガスマスク男、食べた者が意識を失う魅惑の"毒"鍋。次々起こる事件を、Mr.キュリーこと沖野春彦と庶務課の七瀬舞衣が解き明かす-が、今回沖野の前に、かつて同じ研究室で学び、袂を分かった因縁のライバル・氷上が現れた。彼は舞衣に対し、沖野より早く事件を解決してやると宣言し!?

化学探偵Mr.キュリー3 (中公文庫)のKindle版

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