ラスト・コード (中公文庫 と 25-36)

著者 :
  • 中央公論新社
3.25
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本棚登録 : 675
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061880

作品紹介・あらすじ

豪奢な一軒家で、執拗に切りつけられた惨殺体が見つかった。渋谷中央署の刑事・筒井は、被害者の娘・美咲と署へ向かう道中、何者かに襲われる。だが、警察上層部から圧力がかかり、襲撃事件は揉み消されてしまう。孤立無援となった筒井は、探偵の小野寺冴とともに調査を始める。警察内部の「事情」、襲撃者の目的は-。

感想・レビュー・書評

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  • 囮にされた刑事と被害者家族の女の子。
    さまざまな妨害から大きな問題にたどり着くドキドキ感。頭の良い子は面白い。良い相棒になって行く過程がとても面白い。
    刑事の正義感に拍手したい。

  • 守るのは偽りのない組織と正義感
    刑事と公安、それに各省庁、特に外務などが絡むと日本の警察機能はむやむやになるのは日本の特徴だ。外向けの顔(外交の良好関係)を保持したいばかりに見ぬふりをし自己地位保持に必死になるのだ。縦割り、横割り社会の不備は至る所で噴出するが、正義感を持って、断固たる姿勢で素早く、強く、一歩前に出れる組織が欲しい。 
    印象的な台詞「守る人がいる限り、俺は警官をやめない・・・・」

  • 刑事である筒井と被害者の娘である美咲との関係が興味深かった。
    いわゆる刑事(ヒーロー)がか弱き少女を守るために刺客をバッタバッタと倒すありきたりなストーリーではなく、面白かった。

  • すいません。
    あまり好みではないです。
    美咲が可愛くないし、スパイも大したことないし、
    大きな陰謀がある訳でもないし、どんでん返しがある訳でもない。
    すいませんが、いまひとつでした。

  • 堂場瞬一初読。かなり面白く、一気読み。
    主人公筒井明良を匿う探偵の小野寺冴、主人公の身を守る警察内のボランティア部隊の鳴沢等、魅力的な脇役が登場し、飽きさせない。小野寺、鳴沢とも同じ著者の別の小説に、特に鳴沢は主人公として登場するようだ。また読まねばならない本が増えて、嬉しいような大変なような・・・。
    グランファーマ総合研究所という世界最高レベルの医療研究機関でナノマシンの研究をしていた一柳正起が自宅で刺殺される。一柳は、サラリーマンの身でありながら、高級住宅地に一軒家を構えたり、中学生の娘を米国留学に出したり、羽振りが良かった。銀行口座には謎の企業から多額の振込みが・・・。帰国した正起の娘、美咲を迎えに行った筒井を謎の組織が襲う。美咲が襲われるのはどうして?やがて浮かび上がる大きな構図と政治的な思惑。ジェット・コースターのような展開。
    なお、たまたま東野圭吾の『ラプラスの魔女』のすぐ後に読んだのだが、本書に登場する一柳美咲が年齢に似合わず大人びて、『ラプラスの魔女』の羽原円華に印象が似ていて、やや混乱。

  • 豪奢な一軒家で、執拗に切りつけられた惨殺体が見つかった。渋谷中央署の刑事・筒井は、被害者の娘・美咲と署へ向かう道中、何者かに襲われる。だが、警察上層部から圧力がかかり、襲撃事件は揉み消されてしまう。孤立無援となった筒井は、探偵の小野寺冴とともに調査を始める。警察内部の「事情」、襲撃者の目的は-。
     父親を惨殺された14歳の美咲は、刑事の筒井と移動中、何者かに襲撃される。犯人の目的は何か? 熱血刑事と天才少女の前途多難な逃避行が始まった!

  • 14歳の天才少女と30歳の警視庁の過去にトラブルを抱える刑事。鳴沢了と小野寺冴のふたりが登場するのは、とても嬉しいです。

    ナノマシーン、産業スパイ、警察内での権力争いなどが、話題として登場しますが、14歳の美咲の天才的な頭脳によって大人を煙に巻く場面と、子供ゆえの精神的な脆さのギャップの中での筒井とのコミュニケーションがどうなっていくのかを楽しみながら読めました。

    ファイルアクセスのラストコードに込められた父親の思いは、一筋縄でいかない親子関係の不器用さを感じることができました。

  • なんだろうな。
    つまらないわけではないけど、面白くない…。

    ・国がらみのスパイもの
    ・天才的な少女
    ・事件化を阻止する警察組織
    ・それに反発する一警察官

    書き出してみると、よくある話だからだろうか…
    この手のものはそこそこあるし、
    それこそドラマなら相棒のオハコという感じ。
    (天才的な少女=右京さん=一警察官)

    モヤモヤの原因を考えてみると
    事件の真相と主人公が起こした事件、
    二重の謎が終盤までよくわからず、
    さらに分かったところで
    『なんだこの程度か…』と肩透かしを食らったのが
    そうなのかなぁと思った。

    主人公のカッとなると我慢できない性質も
    最終的には大人しくなるので中途半端に感じる。

    そう、中途半端。
    現実的といえばそうかもしれないが、
    私は小説にそういうことを求めていない。
    これがノンフィクション作品ならば
    『やっぱり警察ってこんななのね!』
    と憤る事もできるかもしれないが、
    そこそこの時間を使ってモヤモヤしたくない。

    私は相棒好きなので例えに出して申し訳ないが
    事件が解決せずモヤっとする回がある。
    そういうのが好きな方にはおすすめ。

    …いるのか?

  • 著者の作品の中では初めて読む感じのジェットコースター小説。
    殺人被害者の家族と捜査官が訳もわからず事件渦中に放り込まれ、何故か襲われ、周囲の協力がない。サスペンス映画でよくある設定だが保護対象者が頭の良い中学生というのは初めて読む気がする。
    この手の作品では俯瞰的視点で見てる立場があり全体像が大まかにわかるのだが本作品はその点が薄い感じ。
    映像化したら面白いと思う。

  • キャスト問題があるけど、映像化されたらおもしろいんだろうなという派手なシーンが満載。実際に殺人事件が起こってるのに、まるでゲームのように事件を操ってる上の人たちってなんなの?腹立たしくもあり、小説の中の話ではなく現実でも五万とあるのだろうと思うとモヤモヤ。もっと美咲ちゃんが活躍してくれるのかと思ってましたが、始終不機嫌なだけでした。

    • うさぎのしっぽさん
      わかります(^^;;

      頭が良くてもね…の典型的な感じで。
      彼女の活躍した部分も
      結局最初から教えられてるものばかりで
      優秀な頭脳を生かした...
      わかります(^^;;

      頭が良くてもね…の典型的な感じで。
      彼女の活躍した部分も
      結局最初から教えられてるものばかりで
      優秀な頭脳を生かした場面があまりないので
      生意気な感じで終わってしまったのが残念でした。
      2020/10/11
    • 愛さん
      コメント、ありがとうございます。
      なんだか、おもしろいのか、いまいちなのか、よくわからない感じでしたよね。
      正直、今、どんな話だったかうろ覚...
      コメント、ありがとうございます。
      なんだか、おもしろいのか、いまいちなのか、よくわからない感じでしたよね。
      正直、今、どんな話だったかうろ覚えです(^o^;)
      2020/10/28
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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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