獅子は死せず(下) (中公文庫 な 65-4)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061934

作品紹介・あらすじ

大坂冬の陣で大きく傷を負った豊臣家。毛利勝永は一人篭城での徹底抗戦を訴えるも、大坂衆を中心に徳川との和議が成立してしまう。無念の勝永は豊臣を離れ、商人への転身を決意。海外貿易に死地を求めるが…。誰より理知的でありながら、自らも抑えきれない強い生命力と、周囲への深い愛情を宿した戦国最後の猛将の戦い。

感想・レビュー・書評

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  • “政治”の世代と“合戦”の世代とが交錯した舞台ということになった“大坂の陣”…そこを駆ける毛利勝永…何か“力”が湧く…
    そして本作では…物語の冒頭部で「妙な“活躍”」を見せる助左衛門…最後の最後まで味わい深い…余談だが…本当に作中のような妙な男だったか否かは判らないが、土佐で毛利勝永の伝記的な事項を含む事項を書き綴ったという人物が在って、その人物が助左衛門というそうだ。そして、それがこの毛利勝永について伝える有力な史料なのだそうだ…
    “大坂の陣”を巡っては、真田信繁(幸村)が圧倒的に有名で、次いで後藤又兵衛が知られるという感であろうか?毛利勝永は知名度はやや低いのかもしれないが…「好いなぁ…」という大将で、何か“力”を貰えるような人物で興味深い。
    こういう人物に出逢えるから、時代モノは愉しい!!

  • 誰より理知的で、かつ自らも抑えきれない生命力を有し、家族や家臣への深い愛情を宿した戦国最後の猛将の生涯。『うつけの采配』の著者によるもう一つの傑作。

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著者プロフィール

中路啓太
1968年東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程を単位取得の上、退学。2006年、「火ノ児の剣」で第1回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞、作家デビュー。2作目『裏切り涼山』で高い評価を受ける。綿密な取材と独自の解釈、そして骨太な作風から、正統派歴史時代小説の新しい担い手として注目を集めている。他の著書に『うつけの采配』『己惚れの記』『恥も外聞もなく売名す』など。

「2022年 『南洋のエレアル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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