Sの継承(上) (中公文庫 と 25-38)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 208
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122062962

感想・レビュー・書評

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  • 全体としてみれば、警察小説といえるだろうが、上巻はまるで政治小説の感がする。
    時は戦後17年を経過したばかりの、高度成長前夜の日本。
    財界の重鎮がクーデターを計画?
    ちょっと、あり得ないケースだと思うが・・・
    彼の戦争体験が、その信念を納得させる。
    「真の独立、真の民主主義を目指し、世界に類のない政治体制を整える」-そんな理想を掲げて、日本を変えなければならないと行動を起こす。
    仲間を募り、計画を進めるが、彼の思惑を超えて暴走し始める若者たち。頓挫したかの計画。
    そして、50年後の白骨死体の発見にどうつながって行くのか、下巻を読まねば。

  • 面白くなーい早く現代のシーンに戻れよー。革命とか言ってて日和ってこのおっさんめんどくさーい。

  • 政治色が強めの大長編作。50年の時を越えて革命が実行される。安保の問題はここ最近に通ずるものがあって興味深かった。政治思想も過激ではあるが、実際に政治家の人数が多すぎるとは思う。ネット民や首相の描き方が少しお粗末なものに感じたが、結構面白かった。

  • 捜査一課特殊班を翻弄する毒ガス事件が発生。現場で発見された白骨死体は、五十年の時を超え、過去のクーデター計画へと繋がっていた。―東京五輪前夜の一九六三年、国を正す使命感に燃える理系の大学生・松島は、財界の重鎮である国重に誘われ、毒ガス開発に踏み出したが…。政治家を排除しての直接民主主義は、実現できるのか?

    スケールの大きなポリティカル・フィクションになるのか、パニック・サスペンスになるのか。下巻に続く。

  • 下巻にて

  • 2016.12.4読了
    長い…下巻を読みたいと思わない…

  • 長いプロローグだったが、その後の展開には必要だったか。早く続きを・・・

  • 20161109 065

  • 上下巻で、上巻は序章と第1部(317頁)、下巻は2部(323頁)の構成となっています。
    序章で、犯罪かと思われる事件が発生し、第1部でその背景となる50年前の事柄が語られ、第2部で現在に戻って事件継続、そして解決へ向かいます。
    第1部がとにかく長い。2百数十ページにわたり、それだけで独立した社会小説にでもなりそうなボリュームがあります。
    上巻が終わるまで、第一部では捜査の話なし。盛り上がれなかったです。(政治、革命、戦争などにまつわる物語を読みたいわけではなかったので)
    中央公論社が「イッキ読みしてください」というのは営業的な意味もあったかと思いますが、別の意味でもうなずけました。

    とはいえ、話の質が低いということではなく、むしろ、昭和初期から高度成長期入口までの社会経済情勢とともに物語が展開され、読み応えがある社会小説と言ってもいいのかもしれません。
    というわけで、堂場作品の多くを占める警察小説とは異なるのだ、と承知して読むことをお勧めします。

  • 捜査一課特殊班を翻弄する毒ガス事件が発生。その現場で発見された死体は、五輪前夜の一九六三年に計画されたクーデターの亡霊か?

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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