世界の名著 (30) スピノザ・ライプニッツ 中公バックス

制作 : 下村 寅太郎 
  • 中央公論新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784124006407

感想・レビュー・書評

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  • 分量的にはスピノザ『エティカ』が半分以上を占め、ライプニッツは『形而上学叙説』『モナドロジー』等短めの著作が収録されている。必ずしも対比させて読む必要はないが、独創的な"神"や"国家"概念を唱えたが故に無神論者のレッテルを貼られ、迫害されつつも友人には恵まれたスピノザと、一般大衆に馴染みやすいキリスト教的人格神や最善説を採用し、広汎に亘る思想内容の説明に腐心しながら結局同時代に理解者を得ることがなかったライプニッツは、"天才の世紀"にあって見事な対照を成している。

  • スピノザとライプニッツー「天才の世紀」の哲学と社会 下村寅太郎
    スピノザ 
     エティカ―幾何学的秩序によって証明された 工藤喜作,斎藤博訳
      第一部 神について
      第二部 精神の本性と起源について
      第三部 感情の起源と本性について
      第四部 人間の隷従あるいは感情の力について
      第五部 知性の能力あるいは人間の自由について
    ライプニッツ
     形而上学叙説 清水富雄,飯塚勝久訳
     モナドロジー 清水富雄,竹田篤司訳
     小品集   清水富雄訳
      対話―事物とことばとの結合
      位置解析―ホイヘンスへの手紙
      学問的精神について
      事物の根本的起源
      必然性と偶然性―コストへの手紙
      モナドについて―ワグナーへの手紙
    年譜

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著者プロフィール

1632年11月24日オランダ、アムステルダムのユダヤ人居住区で商人の家に生まれる。両親の家系はイベリア半島でキリスト教へ改宗したユダヤ人(マラーノと呼ばれる)で、オランダに移住し、ユダヤ教の信仰生活を回復していた。ヘブライ語名バルッフ(Baruch)、ポルトガル語名ベント(Bento)、のちにラテン語名ベネディクトゥス(Benedictus)を用いた。ユダヤ教会内で早くから俊才として注目されたとも伝えられるが、1656年7月27日、23歳のときに破門を受ける。友人・弟子のサークルとつながりを保ちながら、ライデン近郊ラインスブルフ、ハーグ近郊フォールブルフを経て、ハーグに移る。1677年2月21日ハーグで歿す。同年、「エチカ」を含む『遺稿集』が刊行される。他の著作は「デカルトの哲学原理」、「神学・政治論」、「知性改善論」(未完)、「政治論」(未完)、「神、人間とそのさいわいについての短論文」、往復書簡集ほか。

「2018年 『スピノザ エチカ抄 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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