グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

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制作 : Francis Scott Fitzgerald  村上 春樹 
  • 中央公論新社 (2006年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784124035049

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)の感想・レビュー・書評

  • 如何ともしがたい哀しみが残っている。哀しい哀しい物語だった。人間の身勝手さ、ことの理不尽さ、夢の儚さが詰まっていた。デイジーが「過去にあったことは変えられないのよ」と言ったところが個人的にはハイライト。最後の一文はとても重く響いた。
    我々は本当に未来に向かっているのか? 本当は過去に沈んで行っているのではないか? 時間的には絶え間なく未来に進んでいても、その実は変えられない過去だけが積み重なり、届くかもしれなかった未来はどんどん遠ざかっていく。人生の普遍的な深い悲しみを味わった。

  • 村上春樹が最も大切にしている小説だと知って以前から
    気になっていた。

    哀しく虚しいギャツビーの人生
    名声と財産を得ることで、昔の恋人の心を取り戻すため
    偽りの自分を作る。
    恋人であったデイジーもギャツビーに再会をした事で
    心が揺れ動くが、安定した家庭を結局は手放すことを恐れたのかギャツビーの元に戻らない。

    それにしてデイジーという女性はとんでもない悪女では
    ないのかという事が残った。
    ギャツビーの告白を受け安定を捨てる覚悟もせず
    ひき逃げを犯しそのためにギャツビーは悲劇的な最後を迎えるのに…。

    ギャツビーがデイジーを自宅に招き、高価なシャツを放り投げシャツに顔をうずめ泣くデイジーのシーンが印象的だった
    この頃からデイジーはもう二度と過去の様に、ギャツビーと
    過ごした日々を取り戻せないと確信していたのだろう。

  • 村上春樹の訳書、初読。
    完全に村上節。
    フィッツジェラルドとドフトエフスキーとチャンドラを敬愛して、どうしてあんな濡れ場描写を入れる人になるのやら。

  • 寂しすぎる物語。
    ちょっとしばらく引きずるかも…。

    正直読みにくかった。
    回りくどい文章でイメージを掴みにくいし、私にはリズムが合わない。
    何度も同じ文を読み直したりした。
    文化も違うし、共感もできない。
    ただ、読後の虚しさが、悲しさ、寂しさがすごい。揺さぶられる。

    父から借りた本。
    最近父が本をよく貸してくれる。
    どういう心境の変化なんだろ。
    ただ、どうしても海外物は私には合わない。

  • 野崎孝訳の後の村上春樹訳。映画も見た後だから、内容はかなり体に入った後であり、また村上春樹の文体に慣れているのもあって、かなりすいすい読めた。野崎孝訳で読んでいる時にはそうではなかったのだが、村上春樹訳で読み始めた途端、私がいつも村上春樹の小説を読む時に、頭の中に出て来る「僕」が主人公になった感じがした。「僕」には顔はない。村上春樹ということを単に意識し過ぎなだけなのかもしれないけれど、多かれ少なかれ、翻訳者とはいえ小説家でもあり、その色が少しは出て来るものなのだなと思った。じっくり比べると面白いんだろうなぁ。

  • 村上春樹大絶賛の作品だがイマイチ面白さがよく分からない。

  • 村上春樹さんが訳をされているということで、手に取ってみました。結論から言うと、非常に読みやすい。小説家である村上さんが訳しているおかげか、スラスラと内容が頭に入ってきます。最初はただのニック(主人公)の一夏の思い出、的なストーリーかと思っていたのですが、後半の怒涛の展開に時間も忘れて読みふけりました。ギャツビーが「グレート」な意味。それが読み終わったあとにストンと私の中に落ちてきました。作者である、フィッツジェラルドのゼルダとの結婚生活を知ったあとに読むと、この作品ができたのも納得!って感じです。

  • 登場人物の感情や、情景が事細かに丁寧に読み手にも伝わり易く捉えることが出来ました。他人の冷たさ、友人の有難さ、行動に出さずともJ・ギャッツビー氏を慎む人物の存在も一行やそこいらの言葉でも重く伝わって来ました。
    一生分を生き終えたかのような感覚を味わったような作品でした。

  • 作られたフィッツジェラルドの背景や解説を読むとその深さが分かってきます。
    村上春樹が一冊を選ぶとしたら、グレート・ギャツビーである翻訳者のメッセージとして記載されているのも印象的でした。原著の英語ならではの情景の美しさも触れてみたいと思います。

  • 最初の入り方は好きだったけれど、設定だったり登場人物だったり大きなストーリーの流れだったりにあまり入り込めず。社交界というものに全く興味がないから、かな。

  • ノルウェイの森で幾度もこの本の名前を目にしてから読んでみたかった。
    そしてかなりの期待をしていた。
    実際読んでみると英語の原文を訳している時特有の心地よい読みにくさがありスムーズに読めたとは言わないがこれから何度も読みたい本になったことは確かである。
    いまこの一読目の感想を書きたいと思う。
    ギャッツビーの積年の思い、デイジーの奔放さ、トムの子供らしさ、そしてその他の人々の利己心をニックというどこか冷めたところのある語り部から描かれた話というのが感想である。
    なにか一文一文に美しさや哀しさが紛れており思いの叶わなかった1人の男の哀しさという主題の本ともいえるのではないかと思う。

  • 村上春樹氏の翻訳による、1920年代に書かれたアメリカの小説。ニューヨーク近郊のロングアイランドに住む、ギャツビーという男性について、その隣人の男性の視点で書かれた話である。たまたま隣に住んだニックは、毎週豪華なパーティを開催するギャツビーに興味を惹かれる。
    テーマは、「お金持ちでも手に入れられないものがある」ということと、「恋は盲目」ということか。物語がどう展開するのか予測がつかず、よく書かれていると思った。
    書き出しの部分は村上テイストが漂っている。独特の退廃的な感じが魅力的だ。不思議な読後感を残す小説である。

  • ギャツビーの住んでる家がいいんだよなー、
    豪華で、寂しげで、常にとても不穏。

  • 村上春樹の翻訳。私は好き。

  • 『死ぬまでに読んでおきたい世界の名著』(洋泉社)で
    紹介されているのを読んでから、ずっと読みたかった本。
    ギャツビー、かっこいいんだけど…
    元カノに対して未練タラタラw(いえ、いいんですけど)
    あと、訳者あとがきの長さにビックリ。

  • 文章は綺麗だと感じたし、とても雰囲気のある小説であった。海外の書はいつ読んでも最初頭に入ってこないのは相変わらずだったが、雰囲気と登場人物のギャツビーのキャラクターに引き込まれた。ドライにも感じる引き際が良いのかなと。

    あとがきも力が入っていて良かった。翻訳者の想いが伝わった。

  • レオさんがオスカーを受賞した記念に「グレート・ギャツビー」を再読。
    この作品は以前読み、レオさんのギャツビーも観たのだけれど、そのときには正直言ってそれ程良い作品だろうかと思った。
    過ぎた恋にしがみついて、調べたらわかってしまう嘘をついて愚かしい男、そう思った。
    しかし今回読み返してみると、とても引き込まれた。

    はじめて読んだときは、多くある比喩表現が読みにくく、かえって状況をイメージしにくかった。村上春樹さんの独特な表現が苦手ということもあったのかもしれない。
    今回読み返すと以前は気になって読むことに集中出来なかったところも抵抗なく読み進められた。依然として村上春樹さんの文体は余り好みではないのだけれど。

    登場人物それぞれにも魅力を感じられなかったが、今回は愚かしい男であったはずのギャツビーがとても素晴らしく感じた。
    どうしてなのか自分でもよくわからない。
    ここに出てくるひとの中で誰よりも汚れなく生きていたのがギャツビーだと感じたからだろうか。
    これは何故ギャツビーはグレートなのかにも繋がるのかもしれない。

    過ぎた過去は取り返せないという当たり前なことに躍起になったギャツビー。
    どうしてギャツビーはそこまでこだわるのか。
    フィッツジェラルドがギャツビーを通して何を伝えたかったのか、残念だけれどそこまではわからない。でも読んでいると時々フィッツジェラルドに重なるようにも感じられる。

    もしかしたらこの作品は一度より二度、二度より三度と読み深めていったほうが見えてくる世界が深く拡がるように感じる。
    読み終わってすぐにもう一度読みたい、しみひとつない不朽の愛に生きたギャツビーにまた会いたいと思う。

    映画はレオさんで観ただけなので脳内再生するときにはレオさんになりがちだったが、ロバート・レッドフォードのギャツビーも観てみたくなった。

    村上春樹さんの作品への熱い思いをあとがきで読める楽しみもある一冊。

  • 失われてしまった過去の夢を再び手にしようと、必死で手を伸ばし続けるギャツビーの姿がとても眩しくて悲しかった。
    読了後に改めて序文を読み返すと、また一段と切なくなりました...。

  • 悲しく美しい小説なのは分かるけど、村上春樹がそこまで誉めたたえるかまでは分かりません。
    文学オンチなのでしょうか、私は(涙)。
    毎度ながら訳者あとがきは読ませる。

  • レオナルド・ディカプリオ主演の映画「華麗なるギャツビー」を観て面白いと思ったのでこの本を読んでみることにした。

    Amazonのレビューやいくつかの書評で村上春樹氏の翻訳が素晴らしいと書いてあったのでこの本を購入することに決定。

    読み始めると独特の比喩や風景描写が難解で、僕のような頭の悪い人間にはちょっと難しいかなと思ったが、映画であらすじを知っていたので何とか読み終えることができた。

    読み終えた感想としては、ストーリーは儚く悲しい物語なのだが、なぜか読み終えたあとに初夏の昼下がりのような軽快さと爽快感が残る作品だった。カタルシスというものだろうか。著者のフィッツジェラルド氏と村上春樹氏の技巧と想像力の賜物だと思う。

    映画評論家の町山智浩氏によれば、なぜこの作品が長年に渡りアメリカで支持され続けるのかというと、アメリカという国自体が、差別や貧困、迫害から逃れるために移民してきた人達によって作られた国であり、今でも彼らの心の中にはギャツビーがいる(ギャツビーの人生や生き方を他人事だとは思えない)からだそうだ。

    これはこの本を読む上で見方の一つに過ぎないが、少なくとも僕はそういう見方でこの本を読んでとても楽しむことができた。これからも繰り返しこの本を読んでいきたいと思う。

  • 大学時代に買って、ウイルソンの店が出てきたあたりで挫折して、かれこれ8年くらい埃がかぶっていたものを読んだ。ちなみに、カバーも7年前のとは違っているので、アイテムを登録するのにも一苦労しました。
    再読してみて、なぜ8年前の自分が挫折したのかわかる。最初のほうのよく言えば透明感があり、悪く言えば何がいいたいのかわからないような文章。引き込まれるようなストーリーを求めていた自分には、読み進める根気がなかったんだろう。

    舞台はNY郊外・ロングアイランド。主人公はロングアイランド鉄道を使い、毎日マンハッタンの証券会社まで通勤している。今の感覚だとふつうだし、訳も新しいから現代っぽく読んでしまうけど、1920年の話と思うと不思議で、もちろん文章の中には当時を思わせる部分(ホテルにも映画館にもクーラーがないの?)も出てくる。

    ウエスト・エッグのパーティーの光、ロングアイランド海峡の海、ウルフシャイムのいた薄暗いレストラン、肺の谷など、色彩が豊。

    まんなかを過ぎたあたりで、どんどん物語が進行する。

    読み終えると、消化しきれないものが残る感じ。

  • 20世紀初頭のアメリカ社会と深く結びついていた。アメリカンドリーム、移動、産業化、時間あらゆる視点から捉えるとさらに面白い。多少難しい表現があった。

  • 途中わからない箇所もあったけど、そのまま続けて読んだ。
    ギャッツビーがいかに一途でデイジーがいかに残酷か。
    想いが叶わず死んでしまう、志半ばの人間が美しい。

  • 漫画に感化されて転職したため、慣れるまで大変で8月の課題図書をやっと読み終えた。
    ちょっと悔しいけど良しとしよう。

    グレートギャツビーは、小説よりも先に映画で見ていたのでだいたいどのようなあらすじかは知っていた。

    映画を見た時にとても感動した。
    そのせいか、小説を読んでも映画のシーンがどんどんよみがえってくる。
    まるで、映画のシーンを思い浮かべたいがために小説を読んでいるように思えてきた。
    余すところなく、映画は忠実に小説を再現しているなぁと感心したほどだ。

    と、映画の感想を述べているが、あのきらびやかなシーンを目に見えるように表現している訳と文章が凄いと思った。

    他の訳で読むと、映画と全然違う…なんて思うのだろうか。

    ストーリーはただ複雑な気持ちになるとしか言えない。
    誰が悪いわけでもない。
    凄く悲しい気持ちになった。
    ギャツビーの演出するあの世界が、彼の死によってなくなったことがとても悲しい。

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