- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784125009674
作品紹介・あらすじ
闇。疾走する馬。夜の草原。なんでこんなことになったんだろう?覚えているのは紅蓮の炎。燃え落ちるゲル。銃声。争う声。父の胸の黒いしみ。馬の背に必死に掴まり駆け抜けた。この後のことは、わからない。でも約束した。だから、行かなくちゃ-明日へ。少年の冒険が始まる。
感想・レビュー・書評
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少年主人公の冒険譚。
突然の父との別れ、曙光に交わされた約束。少年は父との約束を守るために”笑う”。
自分が原因で兄を亡くしてしまった遊牧民の少女。笑えなくなった少女は少年に問う、「どうして笑っていられるの───?」
(;Д;)
境遇は違えど、同じように肉親を亡くした少年と少女の違いに心が揺さぶられます。そして少年と旅を続けるにつれ、目に見えて元気になっていく少女が大変愛らしい。え、最後はこの二人くっつくんだよね?そうだよね?後日譚はどこで読めますかー!?アンソロジー買うしかないのですかー!!?
+忘れちゃいけないのが、少年が”入隊”することになる馬賊。くっ、イイ男を書かせたら間違いないな!この人は…!私の好みはやっぱり副頭目の張のわけですが。えぇ、最初のキャラ紹介口絵を見たときから決めていましたとも、俺の嫁…!もとい、夫。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
結構めずらしい舞台設定ではないかと。戦時中のモンゴルだし。
お話は遺跡関連だし。
父に呼ばれてやってきたモンゴル。しかしそこで父はある者に殺され、「珠」を勝太郎に託した。父が世話になった遊牧民のゲルまで辿り着いた勝太郎は娘のサランと軍までそれを届けに行くが、どうやらその軍も味方ではないようで・・・。
そんなとき出会った遊牧民の一派と旅を共にすることに。
基本少年少女の成長物語的な感じかなぁ~。自分的にはそんなにツボではなかったけど・・・。竜とかそういうのが出てくる系のお話です。 -
兵藤は意外と嫌いじゃない。
「その風貌にふさわしい、涼しげな声」をもつ優男、張が意外にも副頭目だ、というあたりを突っ込んでみたくなる(いや頭目劉とのコンビで考えると王道な気はするけどね! -
少年の成長。少女の心の変化。
それらが巧みに描かれています。
会話も面白い。読んでいて楽しいです。
壮大なストーリー内容も良いのですが、
やはり文章の上手な作家さんの作品は、読んでいて気持ちいいです。
物語に自然と引き込まれます。
最後も綺麗にまとめられていて。読後感も良いです。