クラッシュ・ブレイズ 大峡谷のパピヨン (C・NOVELSファンタジア)

著者 :
  • 中央公論新社
3.91
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本棚登録 : 780
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125009780

作品紹介・あらすじ

あり得ねえ!と、心の中で絶叫した。眼の前にものすごい勢いで岩肌が迫る。ぶつかる!と咄嗟に固く眼を閉じたが、機は必要最小限の動きで軽やかに身をひねり、女は再び舌打ちしていた。「今のもそうだ。岩の表面を撫でるように飛べばもっと詰められるのに」岩の表面を『何』で『どう』撫でるのか。それを聞く勇気は今のガストーネにはなかった。「事情があって、どうしても峡谷競走で勝たないといけないんだ。ただし、賞金は全部そっちに渡す」「…金が欲しいわけじゃないのか?」「ああ。わたしには必要ない」「じゃあ、何でだ?」「生き別れになった相棒を捜している」『生き別れの相棒』(注:生物ではない)の消息を求め、ジャスミンは命知らずどもが集う峡谷競走に出場するが…。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    「大人たち」の話だからか、
    怪物じみているとはいえ「人間たち」の話だからかは、
    わからないが。

    既定路線といえば既定路線だが、
    災難に巻き込まれたからとはいえ、
    ジャスミンは楽しそうだったからかも。

    宇宙一不幸な男のダンが、
    あっさりと立ち直って金儲けに切り替えるあたり、
    成長の跡を見た。

  •  何回読んでも面白いクラッシュ・ブレイズシリーズ。

     今回の主人公はジャスミン。
     ジャスミンの相棒である「クインビー」が盗まれた。
     ジャスミンはその盗まれた相棒を取り戻すために峡谷競争に出ることになった。
     しかしながら、宇宙を飛ぶのと空中を飛ぶのとではかなり勝手が異なる。
     最初は慣れずに苦戦したジャスミンだったがどんどん頭角を現して……

     という話でした。
     まさかの「クインビー」盗まれるから始まる物語は、次々とジャスミンがライバルをなぎ倒していくので、いっそ爽快。そして、ジャスミンを新たに取り巻いたのは、個性的かつそれぞれがプロフェッショナルな人たちなので、そことのやり取りの小気味よさもまた素敵です。

     最後は少し考えさせる展開も入れつつ、かっこよく終わって大団円。
     何回読んでも、展開がわかってても面白いのは、とんでもない作品だな、と思います。

     また読みたい……。

  • 同じルールの中ではあるけど
    そのルールを飛び越える世界を飛んでいる。
    コースなんてない
    道路に道がアスファルトで描かれているわけではなく
    自分の度量だけでコースが広がっていく
    今まで生きてきたからこそ見える世界
    同じコースを飛んでいるのに、見ているのは別な世界。
    見ている側にはわからなくても
    一緒に飛んでいる仲間にはわかる
    どれだけ違う世界でやっているかが
    ルールの中でルールを越える

  • ジャスミン無双の巻。爽快でした。普段は情けない面ばかりなダンのたくましい一面が見られて満足

  • [2021年4月現在、江戸川区にあり。
    墨田区には、1巻のみ。
    江東区には、1,4,5,9,10,11,12,13巻の8冊のみ。]

    クラッシュ・ブレイズ7巻。
    デルフィニア戦記とスカーレット・ウィザードで知った茅田砂胡。
    人生の転換期を経てから全くこの手の本を手に取る機会がなくなり、子供が出来てから復活した読書は主に幼児本と育児&家庭本、ついで勉強本といった感じで、それこそ10年ぶりにまたファンタジーの世界を再読するようになったら、、、色々出てる!多少は題名を耳にした気もするけれど、そもそもスカーレットの外伝とか、デル戦も外伝2から恐らく読んでいなかった模様。読み進めるべきシリーズを書き留めておこう。

    先日の"スペシャリストの誇り"をやや髣髴とさせるテーマ。それにしてもクインビーが盗まれてしまうなんて!!!!いくら異例の速さでスターダムを駆け上がったといってもそれまでの期間に本当にクインビーが無事にいてくれたことにビックリ。いや、どうせお話(作り物)だし、「そういう設定にしよう」と思えばそうなるだけのことなんだけど、、、、別にクインビーがなくても、立ち寄った先で"面白そう"と本格参加してくれてもいいんだけどな(笑)それでも無理やり感などを嘆く方もいるんだろうけれど、例えドタバタな結論ありきの無理やりだとしても、伏線というか謎というかを絡めてくれるのは面白さが広がって楽しい。

    ★デルフィニア戦記(王女グリンダ)⇒スカーレット・ウィザード⇒暁の天使たち⇒クラッシュ・ブレイズ⇒天使たちの課外活動⇒トゥルークの海賊⇒海賊と女王の航宙記

    ★桐原家~、もものき~

  • 大峡谷のパピヨン
    200223読了。
    今年22冊目今月13冊目。

    #読了
    #大峡谷のパピヨン
    #茅田砂胡

    極大痛快。

    相棒を失ったジャスミン。
    取り戻す秘策は飛行機レース。

    不利な条件、不利な機体でも腕利き整備士とともに記録を塗り替える。

    まさにジャスミンだけ別ゲーム状態。
    信念がこの一冊に貫かれている。

    最後の痛罵は痺れた。

    そりゃ一点買いだよな。

  • ケリーとジャスミンが乗った宇宙船が襲撃された。
    本来の宇宙船は、感応頭脳であるダイアナが有休を申請したため、レンタルした宇宙船に乗っていた彼らは、命こそ助かったが宇宙船を破損し、そのうえジャスミンの愛機であるクインビーが宇宙空港から盗まれてしまう。

    宇宙船の修理に立ち会うケリーとは別に、ジャスミンはクインビーを取り戻すために、なぜか峡谷競走(有人飛行機を使った競馬のようなもの)に出場することにする。

    苦手なケリーとジャスミンの話だったけど、今回は面白かった。
    というのも話の中心が、慣れない土地で慣れない飛行機を使いながらジャスミンが自分の技術で峡谷競走に参加するから。

    やっぱり圧倒的な強さを誇るのだけど、クーア財閥の名前や財産ではなく、自分の頭脳と自分の技術で飛行機泥棒と対峙するところがよい。

    次は宇宙船を襲撃した敵を暴く話になるのだろうけど、どうか面白く読めますように。

  • 201704

  • 201705読破

  • スターウォーズエピソード1のよう。
    映像化して観てみたい。

    久々にSFっぽい感じ。
    ルウの摩訶不思議な力が介入しなかったせいか
    企業面が強かったせいか。。。

    ダンとケリー、中々うまく付き合って行ってるのではないだろうか。

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著者プロフィール

茅田砂胡
5月3日生まれ。牡牛座。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす。
著書に「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」「桐原家の人々」「王女グリンダ」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」「祝もものき事務所」「天使たちの課外活動」「トゥルークの海賊」「海賊と女王の航宙記」シリーズ(以上、中央公論新社刊)、「レディ・ガンナー」シリーズ(角川文庫)がある。

「2023年 『天使たちの課外活動10』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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