八百万の神に問う2 - 夏 (C・NovelsFantasia た 3-11)

著者 :
  • 中央公論新社
4.04
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本棚登録 : 171
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125012605

作品紹介・あらすじ

天路ノ国の北の果てに『楽土』はある。少年・シンはここで、伝説の音導師イーオンと暮らしていた。『楽土』の中でも『真の楽土』と呼ばれるそこは、夢も希望も持たぬ心穏やかに死を待つ者たちのための場所である。幼き少年は、なぜそこまでの絶望を抱えているのか-

感想・レビュー・書評

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  • うーんもう。大好き。
    今回はシンの物語が紡がれていきます。次はトウロウだろうか。
    キリスト教ぽいフィランスロ教に疑問をぶつけるシーンがあるけど怒られなかったのだろうかとふと心配になってしまう確かにな。汝の隣人を愛せって言っときながら宗教戦争ばちばちやってる奴らなんなんだってなるわな。
    シンが他人の感情を味で理解するっていう設定が面白かったです。ラムネの味だとか、赤錆の味だとか。
    私も迷い迷い考えているテーマがどんどん切り込まれていて、うんうんそうだなあって頷きながら読んでいます。
    異境者という設定が好きです。
    シンのこれからに幸あれ。

  • 鳥居が大好きなので、表紙にウットリとしてしまった^^

    今回も安定の面白さでしたね!
    だんだんとこの世界の様子が分かってきました。

    今やイーオンの下僕(笑)のシンが、
    何故鳥居道をくぐって真の楽土に来たのかが明らかになります。
    シン少年の成長、少女への淡い恋心が微笑ましいです。

    争いもなく、穏やかに死を待つばかりの人々が集まる真の楽土。
    かなりうさん臭いです。そのあたりはおいおい見えてくるのかな…

    音導師のイーオンはまだまだ謎ばかり。
    ただ、酒三昧ばかりではないという事は分かりました(笑)
    彼女の過去には何があったのかな…<秋>の巻が待ち遠しい!

  • シンの成長が清々しい。食事のシーンが毎回美味しそうで良い。

  • 1巻で「名無し」だった少年シンのひと夏の成長が描かれていると思います。
    まだ子供なのに、夢も希望も無く、生きることに飽いた死人同然で楽土にやってきたシンが、人を、自分を信じることを知り、両親からの愛を知り、自分はこう生きたいと考え始めるあたりは、とても感動しました。

  • 下に降りる事になった。

    降りた先では、浄土に行こうとしている人達と
    行方不明になった人達。
    何がどうしたのか…と思っていたら、どこにでもあるというか
    どこの世界でもあるというか、宗教がらみ?
    ついでに、少年がどうしていたのか、どうなっていたのか
    両親はどうしたのか、という謎も解き明かされてみたり。

    なるほど! というか、なるほど…という感じでしたが
    音導師の彼女の口ぶりはいつものごとく。
    最後には、きれいに丸め込んでました。
    その手腕がすばらしい(笑)
    そんな彼女ですが、こちらに来ても酒浸り。
    しかし処々で語られる事を繋げていくと
    もしや? という疑惑が。
    これは秋か、冬には分かるはず?w

  • 可見たちの住まう「真の楽土」に行きたいと望む者たちと、シンが対決!?カミサマたちの物語、や真の楽土に住む者たちの物語ではなく、泥臭く生きる者たちの物語。流行とは全く違う方向ですが、これがまた面白いのです。清冽な雰囲気やその中のどこかユーモラスな感じが楽しく読ませる秘訣かと。

  • じわじわとキャラクターが明かされていく快感がある。一人一人にライトが当たっていく展開が丁寧で理解しやすいです。前回最後の方で名が明かされたシンを中心に進んでいくストーリーの中にポツポツとある他のキャラの赤錆味の心情に惹かれます。

  • 全四巻。2巻目。

  • 名無しの少年ことシンを軸とした物語。ちょっとハッピーエンドすぎじゃない?と思っていたら、最後の最後で多崎節が炸裂。続きが楽しみです。

  • 夏の巻!

    今回はシンの巻き。
    面白すぎて一気に呼んでしまった。もったいない。
    ラストはわりと分かりやすかったかなー。前回で慣れたせいで。笑。
    シンの件は片がついてよかったけど、イーオンのほうは冬まで持ち越しかなあ。気になるね!

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著者プロフィール

2006年、『煌夜祭』で第2回C・NOVELS大賞を受賞しデビュー。著書に「〈本の姫〉は謳う」、「血と霧」シリーズなど。

「2023年 『レーエンデ国物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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