心理学と教育実践の間で

著者 :
  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130111096

作品紹介・あらすじ

本書は、近年の「心理学と教育実践の間を埋めよう」とする試みを否定するものではないが、これらとはかなり趣を異にする。それは、心理学と教育実践の間を「埋めよう」とする以前に、そもそも心理学研究の営みは教育実践とどういう関わりを持ってきたのかという点についての反省、また、教育実践という実践を「研究する」ということはそもそも可能なのかについての根源的な問いから出発しようという点である。このような批判的な問い直しの観点が、これまでの研究には欠落していたのではないかという著者共通の認識に基づいてまとめられたものである。

感想・レビュー・書評

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  • 類書なし.類書が出たとしても本書を越えるものは20年は出ないのではないかと思う.本書のタイトルは「心理学と実践の間で」と読みかえることが可能である.心理学という学問を実践に活かすためにはどのような考え方をする必要があるか,が書かれている.それも一級の心理学者によって.もちろん肩書きが一級なのではなくて,研究者として一級である.良書というものはすべからく,「知識」を示すものではなく,「考え方」を示すものであり,本書はまさにそういった良書である.実践(や応用)を口にする研究者であれば一度は読んでおいた方がよいとおもう.研究者でなくとも,教育や心理学に感心があれば読む価値は十二分にある(ただしちょっと難しい内容も出てくる).

  • 心理学と教育現場の間には深い溝というか、通じ合えないものがあると言われているし、それはそうだろうなぁと思っていたので読んでみた、けど、難しすぎてよくわからず…。[07/10/15]

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著者プロフィール

佐伯 胖(さえき ゆたか)
1939年生まれ。専門は認知心理学。ワシントン大学大学院心理学専攻博士課程修了。東京大学・青山学院大学名誉教授。日本認知科学会フェロー、日本教育工学会名誉会員。おもな著書に、『「学び」の構造』、『「きめ方」の論理』、『「わかる」ということの意味』など。訳書にレイヴ+ウェンガー『状況に埋め込まれた学習』などがある。

「2022年 『人を賢くする道具』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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