- Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130150354
作品紹介・あらすじ
技術の非人間化に抗しての人間性の回復,また一方,芸術と技術の共生の問題など,現代の芸術と美学に課せられた課題は大きい.本巻では,様々な提言に学びつつ,技術社会における美学の新しい方向を見定める.〈執筆者〉今道友信,中村雄二郎,利光功,川野洋,山本透,クセナキス,柴田南雄,橋本典子,今井清,坂部恵,増成隆士,高階秀爾,海老沢敏,望月登美子,白琪洙,阿部年春,辻村公一,デュフレンヌ,パスモア,今道友信
感想・レビュー・書評
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講座美学最終巻。美学への新しい課題・美学への提言として
これからの美学についての論説をまとめている。全5巻の中
読み物としてはこの巻が一番面白かった気がする。古さは
否めないが、文献表も大いに参考になろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「講座美学」シリーズの第5巻で、「美学の新しい課題」というテーマについての論文と、さまざまな学問領域と美学とのかかわりについての論文が収録されています。
編者である今道友信の論文「都市の美学」は、今道が提唱する「エコ=エティカ」の立場から、都市における共生の美学についての議論が展開されています。また、今道とミケル・デュフレンヌ、ジョン・パスモアとの鼎談も収録されており、ここでも同様の問題が議論の俎上に載せられています。
辻村公一の論文「宗教と芸術」では、五山文学の担い手の一人である寂室元光の詩偈を手がかりに、宗教と芸術の関係についての考察がおこなわれています。そのほか、今道とヤニス・クセナキスとの対談では音楽とテクノロジーの問題について議論が戦わされています。また、橋本典子による柴田南雄へのインタヴューも収録されています。