狼の民俗学: 人獣交渉史の研究

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130563055

作品紹介・あらすじ

日本の森林に君臨していたニホンオオカミ——かつて「神」とあがめられたかれらが姿を消してから,すでに100年が過ぎ去り,人々の記憶からも静かに消えゆこうとしている.日本各地に残された伝承や図像を丹念に読み解き,ニホンオオカミと人間の関係史を鮮やかに描き上げた意欲作!

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  • 日本狼と人間との交渉史を書く。
     「子供狼が生まれると、赤飯あるいは豆の御飯を炊いて捧げる」と言う儀礼は、「狼よけ」であった可能性を示唆する。
     一概に よく言われる「人間は狼的に保護獣で、食べる際には大変複雑な手続きを要する」と言った、人を食べないもの以外としてのニホンオオカミの顔がのぞく。

  • 内容紹介
    日本の森林に君臨していたニホンオオカミ――かつて「神」とあがめられたかれらが姿を消してから,すでに100年が過ぎ去り,人々の記憶からも静かに消えゆこうとしている.日本各地に残された伝承や図像を丹念に読み解き,ニホンオオカミと人間の関係史を鮮やかに描き上げた意欲作!

    主要目次
    序 章 人と獣の交渉史
    第1章 虎と狼――二つの民俗の位相
    1 室町物語「熊野の本地」の動物諸相
    2 虎から狼へ――「鍛冶屋の婆」の変遷
    3 虎の民俗、狼の民俗
    第2章 民間説話の中の狼
    1 狼報恩譚――人々の解釈と話のゆくえ
    2 「送り狼」――口伝される生活の知恵
    3 塩を求める狼――伝承と俗信から
    4 「狼の眉毛」――授けられる富
    第3章 狼の表象史
    1 名称から辿る狼観
    2 狼表現の系譜
    第4章 狼と民俗信仰
    1 東北地方における狼の民俗儀礼
    2 狼の産見舞

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