数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学)

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著者 : 齋藤正彦
  • 東京大学出版会 (2002年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130629096

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数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学)の感想・レビュー・書評

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  • 集合・位相が主体の本であるが、特に実数体の構成に力をさいている。最後の付録には、公理主義的集合論ZFC(ツェルメロとフレンケルの選択公理を採用した標準的公理系)を載せて自然数を構成している。

    前書きでいわく、日本の本で、実数論をがっしり書いている本はほとんどないとのこと。また、公理主義的集合論もほとんど教えられていないということ。

    前半では、集合一元論的な態度、自然数から整数環、有理数体、実数体の構成などがある。有理数体からの完備化、完備化の一意性などなど。

    後半は、位相に入り、開集合系、閉集合系、閉包、開核、近傍系によるそれぞれの位相の定義と同等性などから始まり、距離空間、ハウスドルフ空間、稠密、コンパクト性、連結性などなど。

    一番最後に論理式の導入から公理系の記載、自然数の構成など。

    「この本の内容は数学者志望の人向けであって、自然科学者や工学者志望の人がやるのは時間がもったいない。これを知らなくても立派な数学者や自然科学者になれる。現に知らない数学者はけっこういる。」とか、「これから群・環・体の定義を示すが、ここで代数論をする気は全くない」とか、「複素数体の構成を示すが、これは有理数体の構成同様、少しめんどくさいが難しいことはない。しかし全くおもしろくない。」とかいったような内容のことが書いてあって、おもしろいなって思った。

    少々変わった本かも知れないけど、説明はかなりわかりやすい。また、完備化や切断のアイディア、位相空間論の斬新な概念、集合の濃度のことなど、非直感的な概念・定理であふれているこの世界はかなりおもしろい。

    そして、新しい数学は無限との闘いだったのだ!ということを知りました。ポイントと思われるところ(例えばちょっと同じに見える開集合系と閉集合系の定義の違い)に必ず無限が!

  • 集合論や位相空間論は現代数学の基礎をなす重要な理論です。
    ここまでの内容を必要とする場面は少ないかもしれませんがその「存在」を知っているのと知らないのでは雲泥の差です。読むべき時期がきたら是非挑戦してみてください。

    和図書 410/Sa25
    資料ID 2011104384

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数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学)の作品紹介

本書は数学科むきの教科書ないし自習書である。数学科の学生はがっちりした実数論をまなぶ必要がある。ところが、実数体の存在証明、すなわち有理数体からの完備化による実数体の構成をきちんとかいた本は意外にすくない。そこで、本書ではくどいくらい丁寧に実数論を展開した。また、実数論の入りくちとして自然数論には公理を提示し、直観にたよらなくても、公理からすべてが演繹されることを示した。これにより、付録の公理的集合論で定義される形式的自然数から、全数学が展開されることがわかる。

数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学)はこんな本です

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