地震の揺れを科学する: みえてきた強震動の姿

著者 :
制作 : 山中 浩明 
  • 東京大学出版会
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本棚登録 : 31
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130637046

作品紹介・あらすじ

強震動とは,地震によって引き起こされる強い揺れのことである.この揺れはどのように発生し,どのように伝わって被害をもたらすのか.揺れを予測して大地震を迎えうつにはどうすればよいのか.地震学会の第一線の研究者が研究の最前線をわかりやすく解説する.

【著者からのメッセージ】
地震の本といえば,「どこで断層が動いて地震を起こすのか?」とか,「地震の被害を減らすためのノウハウは?」とかが書かれたものがほとんどで,肝心要の“揺れ”について正面から取り上げた本はほとんどありません.これは,地震で揺れるということがあまりに当たり前であるために,かえって揺れの仕組みをやさしく解説することが難しいからではないでしょうか.
 地震による強い揺れを“強震動”と言いますが,強震動を捉えて科学的に分析すると,さまざまな要素が絡み合った現象であることがわかります.震源で断層がどのように,またどのくらいの規模ですべるのか? またその際生まれた地震波がどのような経路をたどってわれわれのいるところまで到達するのか? そして最後に,その強さを決める一番重要な要素は,われわれのいる場所がどのような地盤の上にあるのか?などです.
 本書は,第一線で活躍する強震動の研究者が力を合わせ,このように複雑な揺れの現象をできるだけわかりやすく解説したものです.昨今,国や自治体がこぞって発表している強震動予測地図も理解不足では役に立ちません.これらの意味を理解し有効に活用するためにも必読の一冊です.(武村雅之)

【日本地震学会会長・東大地震研究所教授 島崎邦彦氏推薦!】
「読みやすい導入部から,震源の仕組み,地震波の伝わり方,そして地盤,と教科書的流れを踏まえつつも,数式なしで強震動を解き明かすという離れ業をやってのけた本である.」

感想・レビュー・書評

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  • 地震動の入門編。

  • 強震動地震学の入門書として購入。
    初心者の私にはそれなりに理解しやすかったと思う。

  • 強震動地震学というものがあることを初めて知りました。
    弱い地震が数多くあるので,情報の蓄積も豊富ですが,
    強い地震はたまにしかなく,その地域や,時代によって,
    振る舞いも異なるため,大きな地震が起きるたびに,
    新たな体系化が必要だということが分かります。

  • 地震動の入門書

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著者プロフィール

武村雅之
名古屋大学減災連携研究センター特任教授。1952年生まれ。東北大学大学院理学研究科博士課程修了(理学博士)。鹿島建設を経て現職。日本地震学会、日本建築学会、土木学会、日本活断層学会の理事、監事、委員、歴史地震研究会会長、日本地震工学会副会長、中央防災会議専門委員などを務める。2007年に日本地震学会論文賞、2012年に日本地震工学会功績賞、2013年に日本建築学会著作賞、2017年に文部科学大臣賞(科学技術部門)を受賞。専門は地震学、地震工学。主な著書に『関東大震災を歩く』(吉川弘文館、2012)、『地震と防災』(中公新書、2008)など。

「2023年 『関東大震災がつくった東京』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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