「明治」という国家〔上〕 (NHKブックス)

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著者 : 司馬遼太郎
  • NHK出版 (1994年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140016824

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「明治」という国家〔上〕 (NHKブックス)の感想・レビュー・書評

  • 司馬遼太郎さんの本を初めて読んだ。
    雑感として、『「明治」という国家』というタイトルなのにほとんど明治の話が出てこない。長々と幕末の話に終始している印象。明治がどういう国家であったと言いたいのかよくわからない。どうも話の脱線が多くて話の筋がわかりづらい。
    もう少し近代国民国家としての明治という話があるのかと思っていたので正直少し残念ではある。下巻に期待。

  • 明治という時代にはあれだけの有名人が活躍していたという、当たり前だけど面白い話が多い。

  • 「日本」という国家を築いた「明治の父たち」を高く評価する著者の歴史観は、「司馬史観」と呼ばれていますが、本書はその著者の考え方が分かりやすく語られています。

    著者は、小栗忠順と西郷隆盛の2人の業績をとりわけ高く評価しています。幕府に仕える立場にありながら、新しい時代への展望を持っていた小栗は、横須賀に巨大なドックを建造する仕事に尽力しました。ドック工事の見通しが得られたある日、工事を監督する仕事を務めていた栗本瀬兵衛に対して小栗は、「あのドックが出来あがった上は、たとえ幕府が亡んでも“土蔵付き売家”という名誉をのこすでしょう」と声をかけたといいます。そして、じじつこのドックは明治国家の海軍工廠なって、新時代の日本の造船技術の発展に大きく寄与することになりました。著者はこのことをもって、小栗が「明治の父」の一人だと論じています。

    もう一人の西郷隆盛については、廃藩置県がもっとも高く評価されるべき業績だと論じられています。廃藩置県とは、勝者も敗者も、武士がすべて失業するということであり、明治維新以上に革命的な意義を持っていました。山県有朋から廃藩置県の必要を説明された西郷は、即座に決断を下し、そのためにほぼ無血で廃藩置県がおこなわれることになりました。

    こうした、小栗と西郷に見られる「公」の感覚とモラルに対して、著者は惜しみない賛辞を送っています。

  • 坂の上の雲で知った、明治国家の面白さに陶酔。

  • 上下巻読了。明治維新を題材に、文化論、文明論、民族学等を広範に織り重ねた日本国家論。基はNHKの番組口述。氏の小説によくある「余談だが…」の部分を集めたものといえるが、喋り口調のせいか掘り下げが浅い気も。包括的総合的にすぎて、司馬の局所的面白さに欠ける。

  • まず、この本は中立の立場から書かれているわけではなくあくまでも司馬氏が中心となって書かれていると感じた。しかし、幕末から明治に入るまでの国内の大まかな状況や、重要な外交や政治家が取り上げられている。明治という時代がいまいち曖昧だったので改めて見直すいい機会になりました。新政府へ切り替わっても江戸以前から作りあげられていた日本を覆すまでのセクションが見応えアリ。

  •   今、司馬遼太郎の「明治という国家」を読んでいる。司馬さんの書いた歴史本と云えば、読む前から面白いことはとっくに判っているわけで、こんな感想など書くことでもないのだが、ちょいと感銘したので一言というところだろうか。
      この上巻に登場する幕末の小栗忠順(おぐりただまさ)という人物、これまでその名前など聞いたこともなかったが、この人も西郷隆盛などとともに「明治の父」の一人として司馬さんは取り上げる。この人物、旗本の家柄から勘定奉行兼海軍奉行という要職に付くが、次の日本を見据えてという点では勝海舟と相通じるものがある。列国に伍してゆくには日本も船を軍艦を持たなければならないとし、横須賀に巨大な海軍基地(造船所)を造るべく、その金策に苦心惨憺。ほぼ完成間近となったところで明治維新となるわけだが、彼の大きいのは、その基地は幕府滅亡後にも残って日本の礎になることを前提にしていたこと。要は日本という国の将来を睨んでのことだ。明治期以降、現在にも繋がる横須賀の姿は彼が描いた通りに日本を引っ張る原動力になったということができる。
      司馬さんのこの辺りの話しっぷり書きぷっりがまた素晴らしく、幕末から明治にかけて本当の憂国の士がどれほどのものであったのかがひしひしと伝わってくる。しかも潔い。対して現代の日本、時代背景が違うとはいえ、命を懸けて国家のために尽くす、時代が変われば潔く身を引く、それほどの人間がどれほどにいるものだろうか。まあ、明治は遠くになりにけり、ということなのだろうが・・・・・。
      時折りこうして司馬遼太郎のノンフィクションを読んでみると、いつものように忽ちのうちに引き込まれてしまう。これまでも随分読んできたものの、この際徹底的に読んでみようかという気持ちがふつふつと沸いてくるのだが・・・・。

  • 明治以前の日本には豊かで多様な文化があったから明治という国家が出来上がった。だれも陣頭指揮をとれなかったのに、だ。

  • [ 内容 ]
    「明治」は清廉で透きとおった“公”感覚と道徳的緊張=モラルをもっていた。
    維新を躍進させた風雲児・坂本龍馬、国家改造の設計者・小栗忠順、国家という建物解体の設計者・勝海舟、新国家の設計助言者・福沢諭吉、無私の心をもち歩いていた巨魁・西郷隆盛、国民国家の形成を目指したかれら“明治の父たち”は偉大であった。
    本書は、明治草創の精神を捉え直し、「明治国」という人類普遍の遺産を巨細に語りつくす。
    これは、著者畢生の日本論であり、鮮明な日本人論である。

    [ 目次 ]
    第1章 ブロードウェイの行進
    第2章 徳川国家からの遺産
    第3章 江戸日本の無形遺産“多様性”
    第4章 “青写真”なしの新国家
    第5章 廃藩置県―第二の革命
    第6章 “文明”の誕生

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    [ 参考となる書評 ]

  • 「明治」というのを今一度見返した作品。司馬遼太郎が語りかけるような文体で非常に読みやすい。
    「明治」という時代は、「コレコレこうする」といった青写真無しに、世界的な時代の流れに伴って出来上がった時代。司馬曰く、青写真があったのは坂本竜馬のみ。そんな中、明治という時代が整っていったのは、各藩(主に薩長土肥)の風土がうまく違ったためだった。
    天下をひっくり返した侍が、廃藩置県など侍を否定する政策を大きな反乱もなく成し遂げていけた理由と、そこに携わった侍の感情が見えてきた本だった。

  • ・1/31 読み始めるとすらすら読めるのはこの本が何かの講演録だからだ.話は結構いろいろわき道に逸れるけどかえって分かり易い.
    ・2/3 読了.明治というのはすごい革命だったんだと改めて思った.

  • 年末にNHKで放映されたスペシャルドラマ「坂の上の雲」。番組冒頭のタイトルバックに原作として「坂の上の雲」と並んで本書が載っていました。たぶん司馬さんが出演したNHKの番組の内容をそのまま文章にしたようなので、すこし読みにくいですが、司馬さんがなぜ「明治にこだわるのか」が、うっすら解る内容です。

  • 一番印象に残ったのは第三章「江戸時代の無形遺産 “多様性”」の章。  薩長土肥の4藩の特質をもっとず~っと長い歴史の流れの中で解き明かしてくださった司馬さんに感謝です。  1つ1つの出来事は知っていてもそれを民族的特質としてまで深掘りしたことがなかったので、ひたすら「なるほど~!」っていう感じで読み耽ってしまいました。  この時代、やっぱり司馬さんは心からお好きなんだなぁということがしみじみと伝わってきました♪

  • 国民性の多様化が藩の性質によって形作られたという新たな発見。

  • 司馬史観おもしろいです。読みやすい明治概説。

  • あれだけ幕末・明治を書いてた人やから説得力がある。

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