- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140054109
作品紹介・あらすじ
喜び、悲しみ、希望、挫折、思い出、恩義、成長、反省、よい気持、楽しみ、酒、新たなる一歩…「普通」の人々の淡々とした日常のなかに浮かび上がるドラマ。読後、あなたは、小津安二郎の映画を観たあとのように、やさしい気持に包まれるにちがいない。
感想・レビュー・書評
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早期退職制度を利用してこれから一緒に旅行を楽しもうとしている夫婦を中心として、ゆるく繋がっている様々な人々を描いた短編集。
タイトルからもっとお料理小説のようなものを期待していたのだけど、料理が出てくるのはほんの少しで、特に大きなことは何もおこらず、人の暮らしやちょっとした心の動きが書かれた優しいお話ばかり。
読みやすいし好きな感じだけど、あまりにのんびりしているため読了までにやや時間がかかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一応食べ物が出てくる話、というしばりでは
あったらしいけど、
それよりみんなが少しずつ設定もってる
という話の作りが、最近
街を歩いてる人たちの、今たまたま同じシーンに
いるだけの人たちの人生をみたいな〜って思ったのと
コンセプトが似てて、嬉しく読んだ。
ちょっと北海道出過ぎじゃん〜と思ったけど
じんわり読めて、幸せになれた。
ただし、豚汁に豆腐は普通だと思う!
木綿がうまいよ! -
題名と内容が合ってない?と思いながら読んだけど、あとがきを読んで納得。
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短編集で、それぞれの主人公がそれぞれのわき役としてつながっている面白い編成となっている。ただ、それぞれのキャラクターが立っていなかったのが残念に思う。もう少しそれぞれ個性があれば面白かったのかも知れない。内容が普通の人の日常なので難しかったのかもしれない。
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こっちに出てきた人が、今度こちらにと、世間は狭いですねってことが
1冊の本の中で起こっている。
一つ一つの中に美味しそうな料理やそれについてのエピソードがあり、
なんとなくほんわりした気持ちになる一冊だった。 -
作者は話しの中に食べ物を織り交ぜることで物語に温かみを加えられるという非常に強みを持った文章で気に入ったわ。
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本日のメインは明日の副菜。
脇役やちょっと出の人が次のタイトルでは主人公な本。
ハードカバーで読むと、う、と詰まってしまうけど、
料理本の一編にあればなるほどと思う。
老夫婦って素敵だ。 -
それぞれの話が微妙に絡まりあった連作短編集。
1話目にちらっと出てきた人が2話目では主役だったり
2話目の主役が、何話目かの脇役で出たり。
そういう短編集は大好きだから、今回も楽しく
大事に読んだ。ども短編も後味がよく、最後まで
読む頃には身も心もすがすがしい気分になる。
こういう本はありそうで、中々ない。 -
実は最初何ページかがたんたんと進んでいくのを読んでいるうちに、あーちょっと失敗したか?と思ったのだが、読み続けるとよかった。男の食彩という雑誌に連載されていたものを集めた短編集。青い皿の料理ってゆーのは英語でブループレートスペシャル、本日の定食、という意味らしい。なるほど日々のすぐそこにある人々の物語、ということだったのか。どんな料理なのかとわくわくしていたのだが、そーゆー意味では期待外れ。でもそれぞれのお話の中で人々があっちやこっちで繋がっていてそれが楽しかった。なんか途中でわけわかんなくなって、どの人とどの人が繋がってるのか分かんなくなっちゃったりしたけど、ああ、なんかこの人知ってる、という感覚で読んでいけることに心地よさを感じた。この人、この話が特別好き、というのはないんだけどなんかいいなあっという感じ。
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読んでいると、おなかが空いてくる作品。
和やかな雰囲気が伝わってくる素敵な作品でした。
どこかで話がリンクしているのがまたおもしろい。