- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140055885
感想・レビュー・書評
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てっぱんで始まる朝をまた迎えたいな。
お好み焼き食べたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2010.12.12読了)(2010.12.07借入)
NHK朝ドラのノベライズ版です。朝ドラは、ゲゲゲの女房の途中から見るようになりました。朝は、7時前に出かけてしまうので、朝には見れませんが、夜の7時半から衛星放送で放映している分を見ています。
次から次と思いがけない展開が待っていて、面白く見ています。
活字人間としては、テレビで見るだけじゃなくて、活字で確かめたくて、読んでみました。テレビの先の展開も知りたかったのですが、上巻は、12月18日放映分までなので、1週間分しか先取りできませんでした。早く下巻が出ないかな。
舞台は、尾道と大阪です。村上あかりは、村上鉄工所の末娘として育ちました。兄が二人います。父母と子供3人の生活です。
ある日一人のおばあさんが、村上鉄工所に訪ねてきました。行方不明の娘を探しに来たのだそうです。田中千春と言う名前の娘さんです。
17年前、あかりの母の村上真知子さんが行き先に困っていた千春さんに声をかけ、その縁で、村上鉄工所の世話になり、妊娠していた千春さんは、ここで子供を生みました。
あかりを生んで間もなく、千春さんは亡くなったので、親がどこにいるかわからなかったので、村上家の養子として育てたのでした。
おばあさんの出現によって、あかりは、父母兄弟と思っていた人たちが実は、血の繋がっていない人たちだったことを知ります。
おばあさんの田中初音さんは、娘の千春は亡くなり、孫がいたことを知りますが、村上家に波風を立てるわけにもいかず、何もなかったことにして帰って行きました。
あかりは、そのままでは、修まるわけがなく、大阪に乗りこんで行き、訳あって、おばあさんと同居することになり、だんだんとおばあさんと孫として、暮らして行くことになります。
おばあさんの初音さんは、田中荘と言う下宿屋をやっています。千春さんがいた頃は、お好み焼屋をしていたようなのですが、今は、お店は開かずの間になっていました。
あれこれあって、村上あかりが、その店を借りて、尾道風のお好み焼き屋を始めます。はじめは、あかりとお兄ちゃんの鉄平の二人でやっていたのですが、おばあちゃんも巻き込まれてゆきます。
●帰ってこんかった(73頁)
「出て行け、言うたら、ほんまに出て行ったんや。何があっても帰ってくるな、言うたら、ほんまに帰ってこんかったわ」
●いっちょかみ(85頁)
「あんたのいっちょかみなんは、尾道の家族に似たんかな」
いっちょかみとは、よけいなことに首を突っ込むことだという。
●生まれてきた意味(114頁)
「父親のこと知ってどないするんや」
「確かめたいんよ。うちは、望まれて生まれてきたんか。うちが生まれてきた意味は、なんなんか」
「みっつだけ、教えたる。ひとつ、あんたの父親のことは、なんも知らん。ふたつ、この世に生まれた意味なんちゅうもんは、人に聞くもんやない。自分で探していくもんと違うか。見つかるかどうかは、別の話やけどな。みっつ、夜になったら寝るもんや。嫌でも朝が来るわ」
●家族(136頁)
「おまえらは自分の行きたい道を行け。ただし、道に迷うた時には一人で悩むな。誰か一人の問題は、家族みんなの問題じゃ。一人だけ幸せにはなれん。一人だけ不幸にもできん。それが家族じゃと、お父ちゃんは思う」
●料理(267頁)
料理を作ること、食べること。それは言葉と同じで、人と人をつなぐ、大事なやり取りだ。
(2010年12月20日・記) -
だいすきな朝ドラ作品。
読みながら、懐かしい気持ちでいっぱいになった。
また再放送してほしいなー。 -
「せやな…戻れんわ」
(初音)
あかりのひた向きさや周りの人たちの温かさに元気をもらえる。下巻が楽しみ。 -
朝ドラ史上最高の傑作!!!
…かもしれない。
なんにせよ勢いまかせではないのがイイ!
緻密な設定としっかりした物語で構成されていると思う。
まだ前半だけど、ここまで先が楽しみな朝ドラ小説は、
これまでなかったはずなのでその完成度に脱帽。