NHK出版 病気がわかる本 心房細動に悩むあなたへ (NHK出版病気がわかる本)

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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140113097

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  • 心房細動で悩んでいる人がいたら、この本をぜひ紹介したい。

    〈本から〉
          山下武志著 NHK出版
       
    心房細動は「脈がてんでバラバラになる」

    規則的な脈を「正常洞(とう)調律」

    心房細動は不整脈の一つであり、心臓のポンプ活動が効率的でなくなる病気の一種。

    心房は血液をためておく場所、心室は全身と肺に血液を送り出すポンプの役割。

    正常な状態では、「洞(どう)結節」という場所で1分間に50〜100回の規則的な電気信号が作られ、それが心房に伝わり、その後心室に伝わっていきます。この信号に従って、規則的に心房→心室の順に収縮が生じているのです。心房細動では、心房の中ででたらめな速い電気信号(1分間に350回以上)が勝手に生じ、その一部だけが心室に伝わっているような状態になります。心房細動は、心房の電気信号の病気なのです。

    「発作性心房細動」「慢性心房細動」

    日常生活の中にも心房細動の原因があるのです。
    ○睡眠不足
    ○アルコール
    ○精神的・肉体的ストレス

    ①余暇の活動性が高いほど心房細動になりにくい
    ②1週間に歩く距離が長く、歩行速度が速いほど、心房細動になりにくい
    ③中等度レベルの運動を行う習慣のある人は心房細動になりにくい

    心房細動の原因が、甲状腺の病気であることがあります。

    心房細動では日常に何に注意する?
    ①過食を控え、減塩を心がける
    ②定期的な運動習慣を身につける
    ③十分な睡眠をとる
    ④過度の精神的・肉体的なストレスを避ける
    ⑤アルコールを控え、禁煙する


    「まとめ」
    健康な人の脈拍数は安静時に50〜100/分。案外に幅広いものです。

    心房細動の患者さんの心拍数や脈拍数んみ正常値はなく、患者さんごとに違うものです。

    心房細動だからといって特別な日常生活での注意はありません。ただ、健康的な、規則的な生活を心がけること、これは心房細動に好影響を与えます。

    坑凝固薬が効いているのは服用している間だけです。やめればその効果は無くなります。
    「坑凝固薬を服用していれば100%脳梗塞にならない」とへ言えません。人生なのですから。

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著者プロフィール

1986年 東京大学医学部卒業。大阪大学医学部第二薬理学講座、東京大学医学部循環器内科、(財)心臓血管研究所 研究本部長を経て、同研究所長・院長となる。専門は、不整脈、心臓電気生理学。日本心電学会「木村栄一賞」、日本循環器学会「Young Investigator’s Awards」、世界心電学会「Young Investigator’s Awards」等を受賞。『ナース・研修医のための心電図が好きになる!』(南江堂)『3秒で心電図を読む本』『不整脈で困ったら』(いずれもメディカルサイエンス社)ほか、著者多数。

「2013年 『最強のモニター心電図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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