ぴっぽのたび

著者 :
  • NHK出版
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140361177

作品紹介・あらすじ

悲しいことばかりで、夢を見ることを忘れてしまった孤独なカエル・ぴっぽ。そんなぴっぽに勇気を与えたのは、旅の途中で出会った小さな生き物たちが抱く、強く大きな夢でした。世界が評価した絵本界の新星が、四季のうつろいと主人公の心の軌跡を、鮮やか、かつ細やかな筆致で描きます。あなたもぴっぽと旅に出ませんか?大切なものを探しに。

感想・レビュー・書評

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  • ボローニャ児童書ブックフェア”国際イラストレーション賞”受賞作品の絵本化。

    とっても澄んだピンクやブルーの色彩が美しい絵本です。



    以下ネタバレで最後までストーリーを書きますのでこれから読まれる方はお気をつけください。




    いつもひとりぼっちだったカエルのぴっぽ。

    ねむれない夜、ひつじを数えていると小さなひつじに出会います。
    ぴっぽはひつじといっしょにゆめのたびに出かけます。

    5月のゆめは ポピーの花ばたけ。
    6月のゆめは 池のなかのきんぎょ。
    7月のゆめは 朝つゆにきらめくあさがお。
    8月のゆめは 8月の海のなかのクラゲ。
    9月のゆめは 金色にかがやく小麦畑の上のトンボ。
    10月は    葉っぱをまっ赤にそめた森の木々。
    11月は    森できいろい鳥。
    12月は    雪のなか。

    ひっぽは「もうひとりでもさびしくないや」と小さなひつじをのこして歩いていってしまいました。

    まっしろな雪がしんしんとふりつもる1月のゆめのなか。
    ひとりぼっちのひっぽは小さなひつじのことを思い出しました。ひつじはどこ?

    2月のゆめでコウノトリたちに「ひつじがきみのことをさがしていたよ」と教えてくれます。
    3月のゆめのなか ぴっぽはひっしに小さなひつじをさがしました。
    そして、つぼみたちが春のめざめをまっている道のずっとずっととおくに ひつじのすがたを見つけました。
    ひっぽはとても しあわせなきもちになりました。

    4月のゆめにたどりついたひっぽは ひとりぼっちではありません。
    ぴっぽは走り出しました。
    たいせつな たいせつな ともだちのもとへ。




    私も子供の頃、一緒に習い事をしていた友だちをいつもは友だちが終わるまで待ってから一緒に帰るのに、家でどうしても早くやりたいことがあって、先に帰ってしまったことがありました。
    いまだに覚えています。
    家に帰ると母に怒られて(同じ社宅に住む年下の友だちだったのです)もう一度歩いて習い事の先生のところに戻り一緒に帰りました。Mちゃんごめんねと心の中で謝りながら。
    Mちゃんは、今、アメリカへお嫁に行ってしまったと聞きましたが、元気にしているでしょうか。 

    • まことさん
      Motherさん。こんにちは♪

      私が、Goldを受賞できたのは、すべてブクログのフォロワーさんの方々のおかげだと思っています。
      今年...
      Motherさん。こんにちは♪

      私が、Goldを受賞できたのは、すべてブクログのフォロワーさんの方々のおかげだと思っています。
      今年の初めに、ブクログさんから通知がきたときはびっくりして、何かの間違えだと思いました。
      私なんかより、すばらしいレビューを書かれていらっしゃる方、たくさんいらっしゃいますから。

      お薦め本は、Twitterに名刺代わりの10選を載せていますが、
      本格的にがっつり読書されたいのであればマイケル・オンダーチェの『イギリス人の患者』。
      エンタメ系なら、私の大好きな作家の伊坂幸太郎さんの、映画で話題の『マリアビートル』。『アヒルと鴨のコインロッカー』。他もありますがとりあえず。
      あとは、やっぱり童話と詩が大好きな江國香織さんの童話集『つめたいよるに』、詩集『すみれの花の砂糖づけ』。ブクログで、もう止められたフォローワーさんから教えていただいた、原田マハさんのアート系エンタメの『アノニム』もお薦めです。
      もし、この中で、未読でよさそうなものがあれば、Motherさんのレビューも楽しみにしていますね。

      あと、コメントを消されることがある件、わかりました。
      でも、ブクログのフォローワーさん同士の何人かで同じ本について語り合うのも楽しいですよ。
      もちろん、フォロワーさんによってはそういうのを好まない方もいらっしゃるとは思いますが。
      では、これからも、よろしくお付き合いお願いいたします。
      2022/11/10
  • 作者の刀根さんは、イタリアを中心に創作活動をされています。紹介ではボローニャ国際絵本原画展に2012年から2年連続で入選されていますが、日本語での絵本出版はこの作品が初めてだそうです。NHKのワールドニュースでも特集で紹介がありました。

    「ピッポのたび」では、さびしく孤独なカエルのピッポが夢の中、友人となった子羊と旅を続けます。行く先々で出会った夢の住人たちも、かなえられない希望の中を生きている。

    「もう一人でも大丈夫」ピッポはそう言って、子羊を置いて旅を続けるのですが、本当に大切なものが何なのか、やがて気づいて温かな春を迎えます。

    春から冬へ、そしてまた春へ。季節の変化が色鮮やかに描かれています。夢の中の淡いベールに包まれたような繊細なタッチは、どのように描いているのだろう。

    他の作品も日本語で出版されるのを期待します。

  • 2014 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展特別展示1 三浦太郎 / 特別展示2 刀根里衣|板橋区立美術館
    https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/4000016/4000055/4000057.html

    ぴっぽのたび | NHK出版
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000361172014.html

  • 絵に惹かれました^ ^
    お話も、あたたかくて大好き^ ^

  • イラストがすごい
    なんてやわらかい繊細な絵
    すいこまれそう
    どのページもため息がでる
    ストーリーはちょっと平坦かな
    《 一年の ぴっぽの旅は たどりつき 》

  • ひとりぼっちのぴっぽが、小さなひつじと夢の旅に出かけます。5月から11月、美しい風景の中で、出会う生き物たちは何かを夢見ているんですね。冬にひつじと別れた理由が唐突で分からない。「ひとりでもさびしくない」って、勝手だなぁ。でも、やっぱり友達を失った寂しさに気づいて、探して、春が来た4月に、しっかり抱き合う二人のラストに感涙です。

  • 表紙のカエル、ぴっぽに一目ぼれ。
    とにかく絵が素敵。
    夢を旅するひつじと一緒に、12ヶ月分の夢を旅していく様子が可愛らしく切なくて好きです。
    絵だけかと思いきや、内容も意外に深くてよかった。
    最終ページのひつじとぴっぽの絵が、素晴らしく可愛いです。

  • >悲しいことばかりで、夢を見ることを忘れてしまった孤独なカエル“ぴっぽ”。
    ぴっぽは小さな羊と夢探しの旅に出る。
    そこで見つけたものとは…? 

    絵の力がすごい!
    赤い表紙がとても印象的でパッと目を惹きます。
    外国の絵本と言われても違和感ない感じでした。

    カエルのぴっぽが羊と夢の中を旅する物語です。
    5月の夢からスタートして次の4月まで・・・どの場面も美しくて飾っておきたいくらい。
    でも、ちょっと残念な気がしたのは、だんだん仲良くなったのに「もうひとりでも さびしくないや」と思ったぴっぽが羊を残して行ってしまう場面。
    最後はハッピーエンドになるんですが、ぴっぽの行動がちょっと唐突で勝手な感じがして残念な気がしました。

  • 1か月ごとにものすごく綺麗なイラストが描かれています。
    購入検討。

  • かえるのぴっぽはひとりぼっち。ある日、ゆめの中を旅する小さなひつじに出会う。
    2人は一緒に5月の夢、6月の夢…と旅を続ける。4月の夢にたどり着いた時に、ぴっぽが手に入れたものは…。
    絵がとても綺麗。見ているだけで癒される絵本。

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著者プロフィール

イタリアを拠点に活躍する、色鮮やかで繊細な画風の絵本作家。2012年から2年連続でボローニャ国際絵本原画展入選。2013年日本人初の「国際イラストレーション賞」受賞。代表作は『ぴっぽのたび』など。

「2016年 『学研2016年絵本新刊セット 全10巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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