NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影

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著者 : 春日真人
  • NHK出版 (2008年6月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140812822

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NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影の感想・レビュー・書評

  • ポアンカレ予想解読にまつわるドキュメンタリーの書籍化。概略の尻尾くらいはなんとなく分かったような気にさせられるNHKの力量おそるべし。
    しかしテレビでやる内容ではないよな。この前のエヌスペもそうだったけど、数学はテレビ向きじゃない。活字じゃないと薄っぺらになり過ぎる。

  • これ以上集中するともう元には戻れなくなるんじゃないかという感覚に襲われる時がある、という羽生さんの言葉を思い出しました。凡人には、そんなことがありうるのか?と不思議な感じがします。しかし、ひょっとすると、元々は笑い上戸で明るい性格の青年だったペレリマンが世の中との交流を絶って数学に没頭するようになったのは、まさにその戻ってこれなくなる領域に入ってしまったからなのかも知れません。

    集中しすぎると脳神経がそういうダメージを受けるのだろうか?
    数学というよりそういうところに関心がわきました...

  • なぜ解けたかはこの本を読んでもイマイチわからないなあ。タイトルがダメだけど内容はさらっと読めて概要はわかった。

  • 数学の内容は難しかったけど、すごく興奮して一気に読み終えました。面白かった。

  • ポアンカレ予想の解決とそのなぞについてNHKスペシャルでやっていたものを本にしたもの。
    ポアンカレ予想の単純に見せかけた複雑な模様をインタビュー形式を交えながら。
    数学者ってこんな人がいるんだ、というのを感じられた。

  •  フランスの数学者アンリ・ポアンカレが、1904年に発表した論文の中で提起した難問。通称「ポアンカレ予想」。その後、その証明に多くの数学者が挑み、敗れ去っていった。
     そして発表から100年を経た21世紀初頭、ロシアの数学者グリゴリ・ペレリマンがついにその証明に成功、数学界のノーベル賞と呼ばれる「フィールズ賞」を受賞する。しかしその後のペレリマンの行動が数学界のみならず世界を騒然とさせる事になる。
     何とペレリマンはフィールズ賞の受賞を拒否。またこの問題の証明にかけられていた懸賞金100万ドルも受け取らなかったのだ。
     世界が衝撃をうける中、ペレリマンは世捨て人として人前から姿を消してしまう。やがてある噂が数学界に流れ始めた。
    「ペレリマン博士は数学の世界を離れ、サンクトペテルブルグの森で趣味のキノコ狩りを楽しんでいる」

     一体ペレリマンとは何者なのか。ポアンカレ予想とは何だったのか。それを検証したNHKのドキュメンタリーを書籍化したのが本書である。スタッフは数学の世界を右往左往しながら数学者の本質に迫っていく。

     この番組を制作したスタッフは皆数学の素人であるらしい。彼らは本書中で何度もポアンカレ予想については完全には理解できないという旨の事を書いている。だがそれが逆に効果をあげている。
     そう、それでも彼らを突き動かしたのは、数学という世界の面白さである。難問に挑み一生をなげうった学者たちの情熱に触れるたび、数学の何がそこまでさせるのかという興味がわいてくる。

     ポアンカレ予想とは、すごく簡単に表現すると≪単連結な三次元閉多様体は、三次元球面と同相と言えるか≫というものだ。
     既にこれは日本語だろうかと頭が痛くなってくるが、これは宇宙の構造にまで関係してくるとても面白い命題なのだ。本書でも現役の数学者が登場してわかりやすく問題の中身を説明してくれる。これでポアンカレ予想の表面だけにでもとりあえず触れられる。

     この問題が100年にわたり数学者たちを悩ませることになる。証明の一歩手前まで進みながらもたどり着けなかった者、あまりの難問に中途で諦めた者。生き様はそれぞれだが、彼らに共通しているのは数学で世の中を解き明かすことへの情熱である。
     ポアンカレ予想の証明に一生を捧げたギリシャ出身の数学者、パパキリアコプーロスが同僚に告げた言葉が印象的だ。
    『若い頃にギリシャに恋人がいたが、両親に反対されて諦めた。アメリカに来て以来、この有名で偉大な問題に自分を捧げなければならないと感じ、それが生活の中心になっている』『これが解けたら、祖国に帰って自分に合う女性を探せるかもしれない。そのためにもポアンカレ予想を早く証明しなければ』
     結局彼はポアンカレ予想の前に敗北した一人として一生を終えてしまうのだが、この言葉に数学者の人間的な一面を垣間見た気がする。ストイックに難問に取り組む彼も、胸の内に強い感情を閉じ込めていたのだ。同僚の数学者は言う。「彼がもし違う人生を選んでいたら、きっと女性を幸せにしていたことでしょう」この言葉に僕は泣きそうになった。

     ポアンカレが書き残した言葉が数学の本質を表しているかも知れない。
    「Mais cette question nous entrainerait trop loin(しかしこの問題は、我々を遥か遠くの世界へと連れて行くことになるだろう)」
     数学者たちは数学を通してもっと遠くの世界を目指している。

     本書を読み進めていくうちに感じるのはフィールズ賞というものの存在の大きさである。四年に一度だけ与えられ、過去70年の間に44人にしか授与されていないフィールズ賞。それが数学界で果たしてきた役割の大きさは良し悪しを含めて描か... 続きを読む

  • ペレリマン博士は、きっと、リーマン予想に挑んでいるに違いない!彼の家の周辺では、アメリカ国家安全保障局の諜報員がうろついていることだろう・・・

  • 数学における最大の難問のひとつポワンカレ予想を証明し、一躍時の人となったものの、栄誉を拒み姿をくらませた天才数学者ペレリマンの実像に迫る、という数学ドキュメンタリー。数学という普通一般人が敬遠しがちな学問分野を扱う上では仕方のないことかもしれないが、周辺情報を盛り込みすぎて(その上それらについての解説は浅く、むしろ消化不良になる)、一番重要であろうペレリマンがこの予想と格闘する数年間の描写がかなり手薄になっていたことはいささか残念だった。とはいうものの、この本全体を通して語られる「問題と対峙する上で、ひとりでストイックに問題のことだけを追及するのか、自分の研究時間を犠牲にしてでも外部と交流をもち、自身の研究分野の底上げ及び発展を目指すか」という二つの態度の紹介は興味深かった(ちなみにペレリマンは前者のやりかた)。また、さまざまな数学者へのインタビューも普通に人生訓として読め、ためになる。

  • 歴史的難題「ポアンカレ予想」を証明したペレリマンの話。フィールズ賞を辞退し、数学界から去った、読むほどに謎が深まる話。純粋に数学に興味がある人には拍子抜けかも。サイモンシン『フェルマーの最終定理』のほうがオススメ。

  • 宇宙空間の「中」にいる人類が、宇宙の外側から見ないと分からないはずの「宇宙の形がどうなっているか」を予測できるなんて、ロマンがありますね!

  • 「単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である」

    まったく意味がわかんねーしつまんなそー。初めてポアンカレ予想を見たとき、そう思った。
    しかしある数学者は見た瞬間これが重要な問題だとわかったという。
    でこの本だが、世にポアンカレ予想本がどれだけあるのか知らないけど、たぶん最も一般向けでわかりやすいものかと思われる。

    つまんなそうに思えたポアンカレ予想の意味がかなりわかった気になり、数学的にも実はかなり面白いものだということがわかった。
    気がする。
    まさかこの命題が宇宙の形を調べる方法を提示するものだとは想像もつかなかった。
    本当に素晴らしいよな、数学って。

    それにしてもペレルマンさんはどうしてるんだろう。気になるけど、この本によると新たな問題に取り組んでそうだという。
    なんか著者がジャーナリスト的な手柄をたてたくて、都合よく解釈してるだけじゃないかという訝りもあるけど、本当だったらなんとうれしいことだろう。
    (2008/08/08)

  • TVの放送を体調悪くなる途中まで観てたけど、おもろかった。
    本でちゃんと読みたいなぁ。

  • NHKスペシャルが元である。数学のミレニアム問題にもあげられているポアンカレ予想がついに証明された。一般向けのため数式はもちろんほとんどない。したがって数学者以外にはこの難問がどう難しいのかさえわからないが、この難問に挑んだ数学者の数々のドラマが推理小説並みに面白い。
    著者の春日真人氏は東大大学院理学研究科を卒業したディレクターである。おそらく製作者に数学の要素がなければこの人間ドラマにスキャンダラスな面を強調しただけの全く面白くなかったであろうことは想像に硬くない。

  • 2007年に放送されたNHKスペシャルの内容らしいが、番組は観ていない。

    本書は番組の内容を取材の様子を交えながら、一冊の本に書き下したものである。フランスの数学者であり、物理学者でもあるアンリ・ポアンカレが提起した超難問「ポアンカレ予想」に関して、これを解決したグリゴリー・ペレリマン博士に迫ろうというドキュメンタリーのような内容だ。

    内容は、ポアンカレ予想とはどんな問題かというところから始まり、時間を追ってその難問に挑戦した数学者たちの成果や苦労などが描かれている。数学についての詳細な記述はもちろん出てこないが、専門用語などは注釈にしてわかりやすい解説になっていると思った。
    数学の話も、先生方が語るたとえ話をもとに、丁寧な説明でおもしろい話になっていると感じる。ペレリマン博士の具体的な結果については理解するのが難しいが、それでもどんなことをして、そこがすごいのかはなんとなく伝わってきた気がする。

    残念ながら、最後の下りではもう一度博士と再会することもなく、賞金の辞退やロシアにこもってしまった理由などは不明のままになったが、「間違いなく何かに挑戦し続けている」という文面が非常に印象に残った。また博士の新しい論文がarXivなどに現れることがあるのかもしれない。

  • 100年来未解決だった数学の難問、ポアンカレ予想を解いたペレリマンを主軸に、 ポアンカレ予想に挑んだ数学者を追ったドキュメンタリー。
    普段接することのない数学者の生活や考えの一旦を知ることができて、そういう点でも興味深いです。
    「宇宙の形」の解明に挑んだ数学者達の挑戦に胸を熱くするのはいかがでしょう。

  • よくわからない。

  • 非常に高潔な数学者が,多数の凡庸な数学者が作り出す社会と絶縁したというのが本当のところなのではないかなと邪推します。瑣末な研究を沢山行って生まれる業績で,学会に幅を利かせる人はどの業界にもいるからねぇ。


    *****
    彼の怒りは理解できないわけでもないですが。おそらく彼の心の中では,[フィールズ賞を]辞退したほうが気が楽だったのでしょう。(p.119 スメール博士の言葉)

     数学の本質とは,世界をどういう視点で見るかということに尽きます。数学的な考え方を学べば,日常はまったく違って見えてきます。文字どおりの『見る』,つまり網膜に映るという意味ではありません。学ぶことによって見えてくるという意味です。(p.146 サーストン博士の言葉)

    私は身に沁みて知っています。最初に何かを考えだすとき,そこには孤独がつきものなのです。(p.156 サーストン博士の言葉)

     サンクトペテルブルクに戻ったペレリマン博士は,ステクロフ数学研究所に勤務し,何かに取り憑かれたかのように研究に没頭した。学生時代の博士を知る同僚たちは,その変わりように唖然としたという。
    「大学院で一緒に勉強していた頃,ペレリマン先輩は明るい普通の若者でした。私たちは一緒にパーティーに参加したり,新年をお祝いしたりしたんです。夏休みには勤労奉仕でコルホーズ(集団農場)にも行きました。他の仲間となんら変わることはなかったんです。
     でも,アメリカから戻ってきた彼は,まるで別人でした。ほとんど人と交流しなくなったのです。昔みたいに声をかけることもできない。私たちとお茶を飲んで議論することもなければ,祝日を祝うこともありません。驚きました。以前はあんな人じゃなかったのに」
     ペレリマン博士はセミナーなどの共同作業がある日以外,研究所に顔を出さなくなっていった。人付き合いを極力避け,研究に打ち込む日々が続いた。(pp.175-176)

     数学でもっとも特別な瞬間は,問題を違った角度から眺めたとき,以前見えていなかったものが突然明確になったと気づく瞬間です。鬱蒼とした森だと思っていたのに,適切な場所に自分が立つと,木が整然と並んでいるのが見えるのです。他の角度から見るとその構造は見えずに,混沌とした木だけが見えます。でも,適切な方向に自分が向くと,突然,この構造が見えます。数学とはこのようなものです。私にとってペレリマンの論文はその連続でした。私は何度も『美しい』と思いました。(p.196 ジョン・モーガン博士の言葉)

  • あたし、数学が好きな人フェチかも。

    でもこの本は、
    数学ができる人には物足りないと思う。

    微積がわかんないあたしくらいバカちんで、
    数学好きが好きな人くらいが読んだら丁度いいかも。

    読み終わった時に、春日真人さんを始め、取材クルーの皆さまに心の中でお礼を申し上げた。

  • ポアンカレ予想と、それを解決したペレルマン博士について追ったTVのドキュメンタリの書籍化。TVが元ネタなので、非常にわかりやすい説明がなされている。主題はポアンカレ予想よりもペレルマン博士について。数学者というものを、非常に真剣に理解しようとする姿勢が良い。

  • 内容は薄いけど、おもしろかった。
    こういう人たちって、きっと、見えてるものが普通の人達とは違うんでしょうね。

  • まずは頭ならしに、Nスペのこの特集を読んでみた。初心者にもわかりやすく書かれているね。ペレルマンは今どうしているのだろうか。

  • 読みやすく、わくわくしながらどんどん読めるけれど、タイトルの「なぜ」の部分や、「天才数学者」については謎のままだった。

  • 難しい数学の話ではなく、ポアンカレ予想とは何か、どのようなアプローチがなされてきたかを示してくれるので、物語を読んでいる感覚。ペレリマン自身よりも、難問に立ち向かって解けなかった数学者の生き方が印象的。というかペレリマンは取材を一切受けてないので、謎のままです。

  • ポアンカレ予想を証明した、数学者ペレリマン氏の特集。
    NHKスペシャルで放送されたものが書籍化されたものです。

    数学と言うより、一人の数学者のドキュメンタリー。

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NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影の作品紹介

ついに「ポアンカレ予想」が解決した!ところが…。世紀の難問に挑み、敗れ去った幾多の数学者と見事に解決したにもかかわらず姿を消した天才グリゴリ・ペレリマン。数学という魔物がもたらす数奇な運命とは-。

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