トイレの話をしよう 〜世界65億人が抱える大問題

  • NHK出版
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140813942

感想・レビュー・書評

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  • 初めて知る事実がてんこもりで
    自分がいかに無知に暮らしてるかを
    知りました。糞便から拡がる感染症を
    恐れず(意識せず)生活できている環境が
    いかにレアなことか理解できます。
    世界の26億人が、トイレも、便器も、
    バケツも、箱さえないところで
    ウンチしている!

  • 2015年時点で世界のトイレ普及率が68%というのがまず衝撃だった。トイレがあるのは当たり前じゃない。

    衛生面の問題に始まり、野外で用を足すことにより犯罪のターゲットになってしまうこと、学校にまともなトイレが無いがために学校に行けない子供たち、インドで差別が続くトイレ掃除を生業とする不可触民の話など、トイレにまつわる様々な話が体当たりの取材に基づいて綴られている。

    重たい問題も含むが、語り口調の文体で読みやすい。良著。

  • トイレ本マニアとしては是非読む本である。
    世界中で26億人がトイレのない生活をしているなんて、普段考えたこともないが、その暮らしがどんなものか、そしてそのために死んでいく子どもの数がなんと多いことか。
    日本に住んでいて良かったと、しみじみ思ってしまう。

  • 世界の半分くらいの人間に、トイレがない。
    その不衛生から恒常的に健康を害し、下痢で死に至る子供たちのどんなに多いことか。
    ウォシュレットから、堆肥?肥料、トレの普及などに至る、とっても真面目な話。
    普段気にしたこともないだけに、とても面白かった。

  • 世界のトイレ事情を徹底的に調査し紹介したルポルタージュ。

    以前中国のトイレに入った時、便座は汚れ、地面にトイレットペーパーが散乱し、扉と地面の隙間は妙に広くリラックス出来ず、なるべく息を止めて入ったなぁ…なんて懐かしみながら本書を手に取った。ところが内容は想像以上に本格的。
    世界でも群を抜いてトイレ技術に力を注ぐ日本で生活をしていると、さもこれが当然と思うが世界ではそうはいかない。世界各国のトイレ整備、非衛生なトイレ、それに関連する病原菌・寄生虫など…ショッキングな実情を目の当たりにできる。生きることは排泄すること。当たり前のことを当たり前と思わず、トイレ・排泄について知り、驚き、考えてみるのも良いかもしれない。

  • いや~おもしろかった!
    世界のトイレ事情。

    その時ちょうど「食卓の向こう側」という本を読んでいる時で、
    「入」が大事なら「出」も大事なはずだと思っていたときに出会った本。

    ・世界の10人に4人は満足なトイレが無い環境で排泄物に囲まれて生活している。

    日本ではあって普通の「トイレ」

    それがない人々の生活について、またその生活が原因となっている病気について、
    またトイレの発展の歴史について、下水で働く人達。

    トイレという観点から、世界の衛生事情、生活事情、スラムのトイレ。
    色々なことが書かれていますな。

    純粋に面白く、色々と考えさせられる本。

  • 10年以上前に書かれたトイレや衛生についての本
    世界の衛生事情を取材した非常に興味深い内容になってます。
    日本はトイレ先進国だと思っていたが、レバーを引いて汚物を水で流したその先のことをほとんど知らない人ばかりの状態は果たして先進的なのか?と疑問を持つようになりました。
    トイレに行くのにレイプなどの犯罪に日常的にあるような国ではたしかにないが(そういう場所は世界中にある)、それでももう少しトイレやその先について知ってみてもいいのではないと思います。
    読んだあとに下水処理施設の社会見学に行きたくなるはず!

  • タブー視されがちなトイレや下水にフォーカスを当てた本です。日本のシャワー式トイレに始まり、南ア・インド・中国などトイレ環境が未発達な国々までグローバルにトイレの話が展開されます。
    続きはこちら↓
    https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2018/11/blog-post_4.html
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    https://amzn.to/2JG9sFq

  • 2017.07.14.
    生まれたときから主に水洗トイレを使える日本で生きているとなかなか気づきにくい問題を知ることができた。
    自らの排泄物の処理をうまく出来ないと、命が奪われることすらあるとは。
    そして世界で感染病→下痢で亡くなる人の数の多さに衝撃。
    私の祖母の家は、私が小さい頃汲み取り式のトイレだったが、夏場の匂いはかなりキツいものがあったのを思い出した。あのトイレ(便所と言うべきか)が主流だったころからすると、あっという間に水洗トイレになり、洋式トイレになり、温水便座が主流になり…と、日本のトイレは目まぐるしく進化したのだなあとしみじみ。
    しかし水洗トイレですらもはや古い技術になり行くのかもしれないというのも、興味深いことでした。

    内容はすごくおもしろいのですが、個人的に翻訳が読みづらいなあと感じたので★4。

  • [ 内容 ]
    日本ではハイテク化が進み、アメリカや中国ではバイオ肥料など、排泄物の有効利用が脚光を浴びている。
    一方、トイレがない、あるいは、あっても汚すぎて道端でしたほうがましという人も、世界には26億人いる。
    「なぜ、トイレ?」という周囲の冷たい視線をよそに、突撃型の女性ジャーナリストは、トイレを追いかけて西へ東へ大奔走!
    英『エコノミスト』誌の2008年ベストブックス選定図書。

    [ 目次 ]
    はじめに 口に出して言えないものを調査する
    第1章 「おしりだって洗ってほしい」―ロボトイレット革命
    第2章 この香り、水路の5番だぜ―下水道ツアー
    第3章 トイレを見れば、あなたがどんな人間かわかります―26億人と“トイレ大臣”
    第4章 さあ笑顔を見せて、トイレに着きましたよ―カースト制と闘う人々
    第5章 寝室には豚を―中国のバイオガスブーム
    第6章 個室にプライバシーはある?―世界の公衆トイレ
    第7章 ミルクセーキからケーキへ―下水から生まれた肥料
    第8章 求む、夫。ただしトイレをもっていること―野外排泄ゼロをめざすインド
    第9章 貧しい人は、下痢をする余裕もない―スラムの片隅で
    第10章 そろそろ糞尿について話し合うときがきた―宇宙、経済、リサイクル

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

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