- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140814543
感想・レビュー・書評
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先日ライフハッカーの元編集長の方と飲んでいた際に、「この本がきっかけでカウチサーフィンを東京で始めてみたんだ」と教えてもらった1冊。人のその後の行動を変える力のある1冊として確かにその力を感じました。社会や価値観の変化や、それを機会にしていくにはどうしたらいいのかとか、世の中には今どんなサービスが生まれてきているのかとか情報量がものすごい。そしてこの本が10年前に出ていて、今更少しずつ日本でも同じようなサービスが出てきていたことにもっと早く読めていたらまた動き方も変わってきたかなと思えた1冊でした。量はあるけどオススメの1冊。
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シェア、クリスアンダーソンの「FREE」と色違いの見た目なので、「セット?」と思って読んだ方も多いと思います。
僕は最初見た時は、「ハァ?」でした。なんで同じ表紙にしとん。と。
全くピンとこなかったのですが、その後、Facebookの中の世界を感じたあとに読んだら、完全に引き込まれました!
同じく「mesh」も一緒に読んで、FREEにもSHAREにも、六法全書のように横断的に読んだら、この三冊の中に現代のビジネスのあるべき姿がありました。
この姿は当然に、「三冊meets自分」なわけでこれからも変容するとは思いますが、どうかセットで見てみてください。同じ解答に辿り着いたらシェアしてください\(^o^)/ -
シェアモデルを研究してまちライブラリーの運営方法の参考にしようと思いました。その意味でとても示唆に富んでいる本です。大量生産時代を創りだしたアメリカでさえ「もの」をシャアして大切に利用していこうという動きが出ているのは、時代が大きく変わりはじめているように感じました。社会資本を個人の思いやりやほんの少しの志で創られる可能性に挑戦したい気持ちを持たせてくれた本です。
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これは久々に衝撃的だった。
ソーシャルネットワークというツールの発明により、コミュニケーションのスピードと情報量が圧倒的に向上した。
インターネット上では今までも行われていた情報やスキルの共有だが、そのスキームがどんどんリアルのコミュニティーにまで広がってきていて、その結果として社会的問題がいろいろなところで解消されてきている。
何より、ここで紹介されている数多くのモデルは、全てクールですぐに使ってみたいと思うものばかり…。
人はそういったサービスを一度体験することで、本当に必要だったのは「所有」や「消費」ではなく、「利用」や「体験」であることに気づく。
またその際に生まれる「コミュニケーション」の心地よさを改めて実感する、まさにマインドセットされるのだ。
マインドセットが連鎖することにより今後、確実にこのシステムは広がっていくであろう。
P2Pのコミュニケーションシステムにおいて、重要なのは財務的な信頼以上に個人の人間性に対する信頼である。
個人としての経験や信頼、すなわち本質的な価値をいかに蓄積し表現していくか、今こそ真剣に考えるべきときだと強く感じた。 -
今年読んだ本のなかで、最も影響を受けたひとつ。
今後の事業戦略を考えるうえで、「ツイッターノミクス」でのウッフィーの考え方や、「プラットフォーム戦略」の重要性が、この本を読むことでひとつにまとまる。
今後の資源問題や環境問題を考えると、コラボカルチャーやシェアカルチャーが、コアの「文化」になる・・・。
と考えると、生産中心の経済指標から、幸せを反映した多面的な価値指標へと移行する。
◆過剰消費の20世紀における人の定義
→信用履歴、広告、所有物
◆コラボ消費の21世紀における人の定義
→評判、属するコミュニティ、何にアクセスできるか、どうシェアするか、何を手放すか
◆コラボ消費のシステム
1、プロダクト サービス・システム(PSS)
「所有」より「利用」の時代へ。
・利用した分にだけお金を払う
2、再分配市場
・ソーシャルネットワークをとおして、中古品や私有物を、必要とされていない場所から必要とするところ(人)に配り直す。
3、コラボ的ライフスタイル
・同じような目的をもつ人たちが集まり、時間や技術など目に見えにくい資産を共有する。
こういったこれからの流れを念頭において、自己啓発や事業戦略の構築を行うべき。 -
昨年末に発売されて話題になった「フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略」の続編に位置付けられるような一冊。米国のネット上での動きを「シェアリングエコノミー:共有型経済」という観点から見つめなおし、20世紀が育んだ消費文化へのカウンタ―としての方向性を提示したものである。まだ日本国内で活発に見られるような現象ではないし、本書で紹介されている事例も海外のものなので、なかなか馴染みにくい側面もあるのだが、この変化を日本に昔から根付いている”お裾分け文化”の進化系と捉えると、分かりやすいのではないかと思った。
◆本書で紹介されている”お裾分け”の進化系
1.”お裾分け”が、お仕着せに終わる可能性が少なくなってきている
「つまらないものですが」と言われていただいたものが、本当につまらないというケース、「お口に合いますかどうか」と言われて出していただいたものが、本当に口に合わないというケースは、誰しも経験があるのではないだろうか。このような不幸なケースは誰が悪いわけでもなく、こちらのニーズやウォンツが顕在化されていない仕組み自体に要因があることが多い。ただし、昨今のネット上で見られる変化のように、情報発信がどんどん簡易化されていくことにより、このような不幸なマッチングは確実に減少していく。考えてみれば、Facebookの「Like!(いいね!)」と「Share(シェア)」という二つのボタンは、実によくできていると思う。一見同じような振る舞いをする、この二つのボタンは、似て非なるものである。「Like!」は、的確な「Share」を呼び込むべく”自分のために行うもの”、「Share」は友だちの顕在化されたニーズを満たすべく、”他人のために行うもの”ということなのだろう。
2.お裾分けの相手が、ご近所さんには限らなくなってきている
これまでのお裾分けとは、地縁・血縁、リアルな人間関係等をベースに行われてきた。この根底にあるのは信頼関係というものである。しかし、顔の見えるソーシャルメディアが台頭することによって、信頼できるクラスタ―は、流動化、拡大化することが可能になった。これは同時に、お裾分けの対象が、広がっていくことも意味している。一番大きな変化は、システム化されることで、お裾分けの片割れがクラウドであるなど、一対一には限らなくなってきているということであろう。これは貧富の格差解消など、大きな社会問題を解決しうる可能性もあることではないかと思う。
3.お裾分けする内容が、モノからサービスへと範囲が拡大している
1、2の変化によって、お裾分けを効率的、システム的に行うことが可能になれば、お裾分けする内容はモノには限らないという変化を引き起こす。本来は分割できなかったようなものでも、多くのニーズが可視化され、所有から利用へと目的を変えることで、シェアが可能になる。車、バイク、ファッション、玩具、映画、ゲームといったモノですらマイクロ化されていく、新しい動きがおこりつつあるということなのだ。
こうして考えると、この古くて新しい”シェア”という文化が、お裾分け文化の発達している日本で本格的に根付くのも、そう遠くはないことのように思える。このような動きが加速し、世の中全体が効率的に再編成されると、経済全体が緊縮してしまうような懸念も感じるが、またそこに新しいビジネスが生まれていく可能性も大きい。そして、一番大切なことは、この<シェア>という新しい動きが、貨幣経済の全盛時には見られなかった”新しい価値観”をシェアしてくれるかもしれないということなのだ。 -
10年前に読了。
サブスク、カーシェアなど実現している -
シェアリングエコノミー(共有型経済)を限界まで掘り下げて解説している書籍。
内容は膨大で難解。
GDP至上主義からの脱却。シェア、コラボ消費での成功例を学ぶことができる。