乾燥標本収蔵1号室―大英自然史博物館 迷宮への招待

  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140814734

感想・レビュー・書評

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  • 大英自然史博物館で働く学者・研究者のレジェンドが盛りだくさん。世の中、いろんな人がいる。

  •  本書は、「大英自然史博物館の磨き込まれた扉の裏側で起きていること」を、同博物館で30年を過ごした著者が語り下ろした一冊。
     「長い目で見れば、博物館の魅力は収蔵しているものではなく、来館者に見えないところで働く人々によって決まる」と言うように、本書では、外からは見えない、同博物館で起きている物語の一端が、ウィットに富んだ形で紹介される。
     タイトルとなっている乾燥標本収蔵1号室は「雑多なものの倉庫であり、すっかり忘れられている場所」である。けれども著者はこの場所が、自分の頭の中のようだと思えてならない。「ばらばらな記憶が無秩序にしまい込まれている脳のなかが、そのまま形になったように思える」のだ。
     自らの住む<世界>への、全幅の信頼と憧憬に彩られた、緻密で壮大なアーカイヴ。

  • 資料ID:21101539
    請求記号:

  • 大英”自然史博”物館の舞台裏の話。 ずっと挑戦しているが、読み進められず、とりあえず断念。レビューを見ると、面白いらしい。 最初の山を越えてなかったのだろう。いずれまた。

  • 大英自然史博物館に巣くう、浮世離れした研究者たちを語った本。
    キリンの頭がずらり15本くらい並んだバックヤードの写真とか、〝送られてきた標本を包んでいた紐〟まで取っておいた学者の話とか、どこを切り取っても興味深い話ばかり。
    イギリスらしい皮肉も効いてて面白かった。

  • 大英博物館ではなく大英「自然史」博物館。
    ちょっとなじみが薄いので全体に無味乾燥に感じるが、飛ばし読みして雰囲気を感じるだけでも、博物館の品質が国家の品格であることが理解できる。
    国立科学博物館は大好きなのだが、もっと欲張って欲しい。

  • 博物館の舞台裏、学芸員の生態を描いたもの。博物館というと見せ物的な施設だと考えがちだけれど、本書では研究施設としての側面を大きく取り上げている。

    魅力的な、少なくとも興味をそそる、異才と異彩の持ち主の列伝。

    もとより非常に面白い本であり、生物の分類学についての知識があればより楽しめるかも知れない。

  • 博物学への愛、つまり「分類したい」という欲求が深い人なら、★がもう2つ上がると思う。博物館と、その研究員についての本であり、生物学や進化論の本と期待すると、ちょっと方向を間違える。というか、私がそうでした。

  • ミステリか?と思わせるタイトルがよすぎ!ちょっと(どころじゃないけど)イッてる、プロフェッショナル達のおはなし、とか。

  • 博物学とそれを研究する人間への鋭い観察眼とユーモア溢れる視線で展示室の奥に隠された世界を見せくれる。財政を理由に切り捨ててはいけない研究はいっぱいある。

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著者プロフィール

1946年生まれ。古生物学者。2004年に長年勤めた大英自然史博物館古無脊椎動物部門主席研究員を退任。2005年よりロンドン地質学会会長に就任。英国古生物学会会長(1994―96)、ブリストル大学科学技術公衆理解担当客員教授などを歴任。数々の学術賞を受賞。専門はオルドビス紀の三葉虫と筆石類の進化・生態・体系学。著書に『三葉虫の謎』(垂水雄二訳、早川書房)、『生命40億年全史』、『地球46億年全史』(ともに草思社)ほか。

「2013年 『文庫 生命40億年全史 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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