バイオパンク DIY科学者たちのDNAハック!

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制作 : 矢野 真千子 
  • NHK出版 (2012年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140815328

バイオパンク DIY科学者たちのDNAハック!の感想・レビュー・書評

  • 規制にとらわれず活動する生命科学者とその夢をいきいきと描く。生命科学には信じられないほどの未来が秘められていると思う。しかし、ITによる世界の変革が例にだされていることに違和感がある。工学やITは人間が作り出したものでる。一方で生命科学は自然の中で作られた生き物を扱うのでなかなかうまくいかない。そういった違いに触れられていないこともないが、そういったほかの技術との違いは意識しておかなければならないと感じた。

  • 確かに、遺伝子の切り貼りは台所レベルの温度管理と材料と酵素があればできるけれども、町中でインフルエンザの研究されても困るだろう。特に変な人達が研究しだしたら収集がつかない。
    研究機関では、専門知識を持った人がレベル4の陰圧設備の中で実験しているのだから・・・。いかにもアメリカ的な主張だが、リスクが高すぎると思った。

  • 明らかにメイカーズを意識した内容だけど、その技術の凄さよりも人物紹介に重きを置いているので、とても頭の良い人たちなんだなとは思うが、どれだけ凄いことをしているのかはよく理解できなかった
    とはいえ必読な書籍であることには変わりありませんが

  • ガレージでIT関連の企業が増えたり、最近では「メイカーズ」というDIYの流れが合ったりするが、この本で書かれているのも似たような”自分でやる”精神を持った人たちの話。何をやるかと言えば、「生物学」(主に遺伝子工学)。
    遺伝子を読んだり、自分で書いたりする機材が発展したこなどとから、自宅のラボでガンの特効薬を作ろうとしたり、途上国向けに安価な検査キットを作成したり、こういったDIY生物学のムーブメントを推し進めるためにいい感じのガレージをレンタルするサービスを立ち上げたり、思い思いの形で”自分で生物学している”人たちを描いている。
    とはいっても、「ガレージで細菌を使って日夜何かを研究している人が隣にいる」というのは一般人からしたら怖い話で、規制すべきか、今アメリカでは問題にもなっているそうだ。
    そういった偏見に対して、DIY生物学者たちは以下の3点から筋違いだと反論している。
    1:一から合成生物や新種の細菌を作るのは(現段階では)不可能
    2:例えできたとしても、適者生存の厳しい自然界では”温室育ち”の細菌など生きてはいけない
    3:そもそも、わざわざ遺伝子操作して生物兵器を作らなくても、キッチンでちょっとした操作をするだけですぐに危険物は作れる
    また、FBI捜査官の中には、こういったDIY生物学者たちをFBIとつなげておくことで、近隣で何か生物学的な危険物を作っている怪しい人物がいれば通報するよう、セミプロたちのネットワークを形成してお互いの発展を促進しようとする人もいるらしい。
    日本では全く馴染みのないことだけど、DIY生物学者は日本にはどれくらいいるのだろうか?

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    こういう翻訳物に付き物なのだけれど、真ん中辺りでダレる

  • 自宅やガレージで,バイオテクノロジーを駆使して,DIY生物学をやってしまう人達を取材した本でした.

    前に読んだ「オープンサイエンス革命」との関連で考えると,本文にある「バイオパンクをその気にさせてきた技術,彼等の活動を可能にしてきた技術の大半は,過去四〇年の学・産・官のラボから生まれたものだ」というのは重要な指摘だと思います.

  • 最近バイオ(生物学)の世界がにぎわっていて、次のビジネスのトレンドとしてバイオが来ると言われてたりもするので勉強のためにKidleで購入。

    本作は、企業ではなく個人として「DIY生物学」を実践するバイオハッカーにフォーカスしている。

    IT業界において(IBMやOracleのような大企業とは違い)ガレージからAppleが生まれたり、学生寮でFacebookが生まれたようなことが今後はバイオ業界(医療・製薬)の世界でも起こるという。

    自分の知らない世界における、イケてる研究者たちの活動が垣間見れた。

    --

    Memo


    整形の設計し地所であるDNAコードはコンピュータのプログラミングに使うコードに驚くほど似ている

    バイオテクノロジーの本質は、遺伝子を混ぜたり配列を組み換えたりして、自然界に現存しないものをつくり出すことだ。

    遺伝子のアルファベットでできた文字列の意味を解読する研究をゲノミクスという。

    DIYバイオのメンバーは、科学をもっと遊び心のあるものにしたい、そのカギとなるのは価格を下げることだと考えている。もう一つのカギは場所だ。

    ティンカーすることは、想像力の本質だ

    城壁内にある知見は権力を保持したい数人の利益にしかならないが、開放された治験は万人の役に立つ、というのがバイオパンクたちの考え方だ。

  • ホリエモン推薦

  • DNAを利用するようなバイオ技術は既に大規模な研究機関や大学で行うものではなくなりつつあり,キッチンやガレージで趣味で行うことができるレベルに達しつつある.このような現状において,黎明期の草の根のコンピュータソフトウェアの開発と,その相似性を指摘するのが本書である.

    本当に誰でも自由にDIYでDNAハッキングを行える時代が到来するのか.また,そのときの問題点は何であろうか.

  • 面白かったです。考えさせられることも色々。
    そしてなんだかSF映画見たくなった

  • 『MAKERS』のバイオテクノロジー版ならバイオパンクでしょ!っていうノリ。
    でも『オープンサイエンス革命』みたいなどっちかっていうとバイオインフォマティクスのようなコンピュータ使ってっていうドライベンチでなく、実際に遺伝子操作のようなバイオ実験をするウェットベンチを普通の人が自分の家でっていうのは驚いた。

  • 和図書 460.4/W83
    資料ID 2012104851

  • パンクとは、何であれ自分が達成したいと思うもの。コンピュータ技術が敷衍したように、これからはバイオ技術もハック対象になることで、更に進歩する。

    バイオハッカー達を信頼できるかという問い。人類としては、人類の集合知を信じるしかない。

  • アップルのコンピューターはガレージから生まれ、リナックスはオープンソースと言う新しい取り組みでプログラムを進化させた。バイオテクノロジーと言うと閉ざされた世界というイメージだが、バイオハッカーはコンピューターとバイオテクノロジーは似ているという。DNA検査はガレージで出来るし、ヒトゲノムのような遺伝子情報もオープンソースにしたほうが解読が進み世界に貢献すると言う立場だ。
    今では自分の遺伝子情報を調べたければ、キットを買って綿棒で口の中をこすりそれを送るだけで出来る。さらにはDNAを複製することはそれなりの専門知識があれば自宅ででき、ケイ・オールは中古のサーマルサイクラー(温度を上げたり下げたりを繰り返す装置、炊飯釜と大差ない)100ドルちょっととwebで注文したDNA断片で自分で遺伝子検査を行った。
    遺伝子組み換え作物に関するエピソードではインドの農民がモンサントの足元をすくった話が面白い。Btコットンと言う害虫を寄せ付けない成分を作るようになった綿はインドでは禁止されたが、ある種子はBt遺伝子を含んでいた。この種子を売った会社、インド政府、モンサントそれぞれの言い分に関係なく農民たちはこの種子をさらに交配させ元々のBtコットンより安くBestコットンという名で売られ続けている。インドでは遺伝子は特許性がなく政府もなすがままに遺伝子組み換え綿を承認し、Bestコットンは農民たちの共有財産となった。
    バイオテクノロジーに対しては強硬に反対する人も多い。この理由は宗教的なものと、知らないものは怖いと言う心理、また新しい技術に対して慎重な立場などが有りそれぞれの言い分も理解はできる。しかしイノベーションは必ず起こるし一度起こればインドの農民同様成果を享受するだろう

  • * 遺伝子検査システム
    - 高圧電源ユニット1台,サーマルサイクラー
    - プライマーは業者に注文
    * 遺伝子組み換えのテクニックを競う国際合成生物学大会(International Genetically Engineered Machine competition,iGEM)
    - バイオブリック・キット DNAパーツを組み合わせてバイオセンサーなどを作り出す
    * ラボ作業をアウトソーシングすることで,アイデアとインスピレーションだけになり,ウェットラボ作業すべてを外注できるように
    * ジョージ・ホワイトサイズは生物学向けのマイクロチップを作成.流体工学でラボオチップを開発
    - 特定の抗体のチップでバイオセンサーとなる
    - 途上国で安価な診断検査に使われるようになると信じている
    * GFPを乳酸菌に挿入し,メラミンを検出する生化学センサーを作ろうちしている
    * LavaAmp サーマルサイクラー
    - DNA試料をその場で解析するチップが必要
    - アンリーズナブル・インスティチュートでクラウドファンディング
    - サハラ以南の農村の医師に配って使い方を教えること
    - 公衆衛生インフラになることを狙っている
    * パール・バイオテック社
    - DNA試料を追跡しやすいゲルボックスを200ドルで販売.設計図を無償配布
    * OpenPCR
    - KickStarterでクラウドファンディング
    - 定量ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)に引き上げられそう
    * 農民が育種したBt入りの種子はモンサント社より1/3未満の価格で10倍売れている
    - どんな系統も時間がたてば弱点が出ることを農民は知っている.これに対抗する伝統的方法は2種類の系統を掛け合わせて新種をつくり時間をかせぐことだった
    * ジェネンティック社
    - 勤務時間の20%を自由課題の研究にあててよい.アバスチンの開発もそこから生まれた
    * ピンク・アーミー 生協型の製薬会社
    * 2010年春 FDAはデンドレオン社が開発したプロベンジ 前立腺癌治療薬を承認.患者自身の血液から免疫細胞を取り出し免疫反応を学習させる
    * 免疫系の原始的な部分を治療に利用する方が見込みがあるかもしれない
    * バイオキュリアス(BioCurious)バイオ愛好者のためのハッカースペース
    * 遺伝子で血縁者を見つけるサービス Ancestry.com
    * 2010年5月 Pathway Genomnicsというサンディエゴの会社がドラッグストアでDNAスキャンの検査キットを売り出すことにした.
    - FDAは規制するか議論
    * 様々な種類のがんのDNA状配列を収集して統合するプロジェクト 癌ゲノムアトラスプロジェクト
    * マコーリーは電子工学とコンピュータプログラミング,バイオインフォマティクスからDNAを電子的に読める装置を作ろうとしている.電子工学のみを使う.
    - オンラインドクターにアクセスして血液検査の発注書にサインしてもらうことができる
    - 自主的臨床検査 サプリメントでホモシスチン濃度を下げる効果があるかどうか
    * SNPediaゲノムから情報解析してくれる.Prometheaseという無料プログラムはSNPediaを使ってあなたのDNAスキャン結果を解釈してくれる
    * マコーリーはDIYゲノミクス用スマートフォンアプリを開発している
    - 消費者直販DNAテスト会社の各社が分析したSNPを比較して,各社が結果の解釈に使った研究にリンクを飛ばすアプリ
    * Mr. Gene(mrgene.com)ではDNA合成物を安価に買物できる
    * J.クリス・アンダーソンはUCバークレーで合成生物学を研究している
    - ツールの制限がありすぎるし,何をやるに... 続きを読む

  • 2階書架 : 460.4/WOH : 3410153830

  • アメリカの話だけど、バイオの世界にオープンソースみたいな動きがあるというのが面白い。一番縁遠い様な気がするのだが。品川。

  • 遺伝子工学をDIYでやってしまう在野の科学者達のお話−バイオにおいてもオープンソースがイノベーションを生み出す可能性は大きいが、安全面・倫理面の課題も大きい。

  • 1-6-2 分子生物学

  • 目次
    PARTⅠハック/オープン
    第1章シンプルな遺伝子検査
    第2章アウトサイダーのイノベーション
    第3章バイオハッカーの源流
    第4章自分で科学する
    第5章途上国のためのバイオテクノロジー
    第6章価格を下げてハードルを下げる
    第7章遺伝子組み換え作物はだれのため?
    第8章遺伝子操作の所有権はだれのもの?
    第9章リスクのない医学の発展はない
    第10章キッチン発のイノベーション
    PARTⅡリード/ライト
    第11章生命の言語を読む
    第12章生命の言語を書く
    PARTⅢセイフティ/リスク
    第13章バイオテロ
    第14章アウトブレイク
    PARTⅣライフ/サイエンス

  • 遺伝子工学の歩みは、起源はそれより古いのにITに良く似ている。
    性善説に則るハッカーは悪意によって動くクラッカーや無知・無理解、既得権による迫害を想像できない。
    彼らがこの世界の醜悪な特許システムを打破できるかといえばおそらく出来ないだろう。

  • ガレージが生んだITイノベーションに倣い、バイオをラボで行うものではなくDIYできるものに変えようとしている科学者たちの物語。

    上記のストーリーだけでなく、これまでのバイオを作ってきたメンデルの実験、DNA二重らせんの発見やコーエンボイヤー特許とGenentec、クレーグベンダー、23&Meに関する話など、遺伝子工学や合成生物学、バイオインフォ、スタートアップいずれかに興味のある人なら誰でも面白いと思うはず。

  • ハックというのはコンピュータの世界でよく使われる言葉ですが、DIY遺伝子工学もなるほどハックの雰囲気を漂わせています。サーマルサイクラーが高価だから作ってしまえ、安く作って売ろう、という精神もハッカーぽくっていいですね。
    読んでいると、自分ももう一度勉強しなおしてDIY学者を目指してみようかと思わせられます。そう思わせられたところでバイオテロリストとして目をつけられる話が出てきて冷水を浴びせられたりもしますが。

  • 大学・研究所・企業といった組織に属さないで、生命科学のに関する何らかの作業を行っている人たちに関するレポート。

    まず、本の作りから。一つの項目が短く、途中で中断しても次に進める。電車で移動中とか休み時間とかにちょっと読むのに適している長さだ。

    図や写真が一つもない。説明の「絵」がほしいと思うところも始めのうちはあるのだが、だんだんないのにはわけがあるんじゃないかと思われてきた。不明な点は、ネットで調べればいいというわけだ。

    参考文献のページに驚いた。紙の本もあるが、ネットの情報が多い。ブログやツイッターの引用。その情報が発信された日時と、情報にアクセスした日時が両方載っている。こういう書き方は初めて見たが今後はこうなっていくのだなと興味深かった。

    「生命科学」を自宅のキッチンや地下室(翻訳はガレージとあるけれど本当かね?ベイスメントじゃないかな?)で行うことに関しては、国土が広く、住宅事情が違うからわが国でも同じようにやりましょうということにはなりにくいとは思うけれど、なかなかに難しい問題を含んでいる。

    「脳」の研究と等しく「生命工学」も実は大層な研究施設を使ってもあまりわかっていないのだという事実にちょっとホッとするのはなぜだろう?

    怖いのは環境への「逃げ出し」だ。今回読んでいて「えっ」と思ったのはサブウェイでサンドイッチを食べながら知り合った研究者にヒーラ細胞を含むがん細胞をいくつかもらって、自分たちの白血球の能力を調べる実験だ。
    『不死細胞 ヒーラ』を読んだことがあるので、ジップロックの袋で封じ込めることができたのかなんだか不安だ。培養細胞は外では生きられないにしても実験が終わった後、下水に流して終わりにしているのじゃないかと思うと、嫌な感じがする。「貧しい人たちのために」癌を発見する安価で簡便な方法を作っています。」と言っても下水やごみをを処理する貧しく学のない人たちのことは考えていないから。

    まあ、面白かったのは最後のゴキブリの足の実験。ネットで動画が見られて感心した。

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