ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

  • NHK出版
3.87
  • (326)
  • (477)
  • (330)
  • (58)
  • (11)
本棚登録 : 5709
感想 : 462
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140816585

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 新ビジネスが成功するには何が必要か、を改めて整理する機会になりました。「どんなに重要な産業でも参入するだけでは偉大な企業にはなれない。具体的な問題への優れたソリューションを提供できなければお金にはならない。」

  • これから新規事業をやるかたは是非。

  • リーンスタートアップに関する個人的な違和感が解消された気がする。

  • めちゃくちゃためになった。読みづらさは多少あるものの良いビジネスとは何かについてよくわかる。時々出てくる小話も興味深いし面白い。

  • ゼロトゥワン

    ### サマリ

    #### 動機
    ほぼ日の記事が面白かった。競争の考え方についてうまく言語化したい。

    #### 感想

    - 汎化をグローバリゼーションと表現したのは面白いな。そしてテクノロジーがないと飽和してしまうってのも、わかる。
    - 既存のソリューションを10倍改善する・小さい市場でいいから独占を築くってのは、具体的な方法論として使えそう。個人のスキル獲得にも言えるんじゃないだろうか。
    - 「企業文化とは、持つものではなく、企業そのもの」は、そうだなあ。。文化を作ろう!とか、ヌルいんだろうな。

    ### 学んだこと

    進歩とは1toNに汎用化させるグローバリゼーションか、0to1のテクノロジーか、どちらか

    その中で、新たなテクノロジーなきグローバリゼーションには持続可能性がない。市場に飽和してしまうから

    競争は現代社会のイデオロギーになっている

    *負けるよりは勝った方がいいけど、戦争自体に戦う価値がなければ、全員が負ける*

    既存のソリューションの改善でも、10倍の改善ができれば競争から抜け出せる

    小さすぎるくらい小さい市場を選び、そこに独占を築く

    企業にとって文化とは持つものじゃない。企業そのものが文化だ。スタートアップとは使命を共有する人々の集まりであって、良い企業文化とはその姿を反映しているに過ぎない。

    Googleに入れるエンジニアがあなたの企業に入りたいとしたら理由はなんだろうか?

    プロダクトには「経路依存性」がある。客観的な品質とは無関係の歴史的経緯によって、どの製品が広範に普及するかが決まる

  • 独占しろ!競争するな!
    1000億ドル市場の1%を狙うという場合は常に赤信号
    夢は大きく持ちつつも、ひっそりと小さなところから確実に支配する

    「賛成する人がほとんどいない大切な真実」を見つけ出せ!
    思考放棄につながる4つの考え方
    ・やってることを少しずつ改良すれば良い
    ・そこまでのリスクはとれないし
    ・このまんまでもいいじゃん?
    ・そんな重要なことなら誰か見つけているはずだし

    シリコンバレーの起業家の教訓
    1.少しずつ段階的に前進すること
     小さく段階的な歩みだけが、安全な道だ。
    2.無駄なく柔軟であること
     すべての起業はリーンでなければならない。
     それはすなわち「計画しない」ことである。
    3.ライバルのものを改良すること
    4.販売でなくプロダクトに集中すること

    だが、むしろ正しいのはそれとは逆の原則だ。
    1.小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい
    2.出来の悪い計画でも、ないよりはいい
    3.競争の激しい市場では収益が消失する
    4.販売はプロダクトと同じくらい大切だ

    誰も築いていない、価値ある企業とはとんな企業だろう?

    完全競争下では長期的に利益を出す企業は存在しない。
    永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のないコモディティ・ビジネスを行ってはならない。


    独占企業は責められて当然と言えるのは、世界がまったく変化しない場合だけだ、

    短期成長をすべてに優先させれば、自問すべき最も重要な問いを見逃してしまう
    「このビジネスは10年後も存続しているか」


    ◼︎独占企業の特徴
    1.プロプライエタリ・テクノロジー
     固有で真似できない技術
    2.ネットワーク効果
     顧客が増えるほど価値が高まり、更なる利益を生む好
     循環となる
    3.規模の経済
     スケールメリットを生かした企業活動のこと。
     生産量増大に伴いコストダウンできる。
    4.ブランディング
     中長期的に自分たちの「持ち味」を作り出していく
     活動
     会社らしさ、お店らしさ、製品らしさとは何かといっ 
     たイメージを定め、その価値をターゲットである消費
     者に感じてもらうためのすべての活動
     ブランド、ロゴ、製品デザイン(iPhone)

    ◼︎独占の築き方
    1.小さく始めて独占する
     どんなスタートアップも非常に小さな市場から始める
     べきだ。 
    2.規模拡大
    3.破壊しない
     破壊は競争志向へと歪めてしまう。
    4.ラストムービーになる
     最初の参入者になっても、ライバルがやってきてその
     座を奪われたら意味がない。最後の参入者になる方が
     はるかにいい。

    ティールの法則
    創業時がぐちゃぐちゃなスタートアップはあとで直せない


    どんなビジネスも答えを出すべき7つの質問
    1.エンジニアリング
    段階的な改善でなく、ブレークスルーとなる技術を開発できるか
    2.タイミング
    このビジネスを始めるのに、今が適切なタイミングか?
    3.独占
    大きなシェアがとれるような小さな市場から始めているか?
    4.人材
    正しいチーム作りができているか?
    5.販売
    プロダクトを作るだけでなく、それを届ける方法はあるか?
    6.永続性
    この先10年、20年と生き残れるポジショニングなできているか?
    7.隠れた真実
    他社が気付いていない、独占のチャンスを見つけているか?





    独占企業をつくろう!

    この1ページがすごい!

    競争的なビジネスには、利益が出ないことよりも大きな問題がある。
    仮に、君がマウンテンビューでレストランを経営しているとしよう。同じようなレストランが数多くある中で、必死に闘わなければ生き残れない。

    (中略)

    グーグルのような独占企業は違う。
    ライバルを気にする必要がないため、社員やプロダクトや広い社会への影響を考える余裕がある。

    グーグルのモットーは「邪悪になるな」だ。

    それはブランディングの一種だとはいえ、潰れることなど考えずに論理について真剣に考える余裕があるという証でもある。カネのことしか考えられない企業と、カネ以外のことも考えられる企業とでは、ものすごい違いがある。

    ——『ゼロ・トゥ・ワン-君はゼロから何を生み出せるか』幸福な企業はみなそれぞれに違うより



    もしあなたがビジネスを始めるとしたら、自分のビジネスが非独占企業、つまりは競争的なビジネスではないかどうかを考えなければいけない。

    将来、独占企業となる未来が見えるのか。
    もしそれがないのであれば、もう一度ビジネスを練り直したほうがいいかもしれない。

    独占企業とそうでない企業では、その在り方がまったく変わってくるからだ。

    ピーター・ティールが考える独占企業の作るため4つのポイント

    ピーター・ティールは、こう語る。

    ブランド、規模、ネットワーク効果、そしてテクノロジーのいくつかを組み合わせることが、独占につながる。
    ただし、それを成功させるには、慎重に市場を選び、じっくりと順を追って拡大しなければならない。

    ピーター・ティールが示したその方法をご紹介しよう。

    ①小さく始めて独占する

    どんな独占企業も市場の大部分を支配してる。
    だから、スタートアップも非常に小さな市場から始めるべきだ。

    ペイパルも最初は、大きな市場に挑戦したが、自分たちのユーザーが見つから成った。
    だから、イーベイのオークションに狙いをしぼって成功した。

    スタートアップが狙うべき理想の市場は、少数の特定ユーザーが集中していながら、ライバルがほとんどあるいはまったくいない市場だ。

    ②関連する市場に規模を拡大していく

    ニッチ市場を創造し、支配したら、次は関連する少し大きな市場に徐々に拡大してゆくべきだ。

    アマゾンは、まずインターネット本の販売の市場を独占し、本にいちばん近い市場から始めた。
    CD、ビデオ、ソフトウェアだ。

    アマゾンは徐々にカテゴリを拡大し、ついには世界一のデパートになった。

    大成功している企業はいずれも、まず特定のニッチを支配し、次に周辺市場に拡大するという進化の過程を創業時から描いているのだ。

    ③破壊しないこと

    破壊しないことが大事だ。
    「破壊」とは、新たなテクノロジーを使って低価格商品を開発して、古いテクノロジーをつかった既存企業の市場まで奪ってしまうことだ。

    あなたが、自分をダークフォースと闘う反乱軍だと見なせば、必要以上に敵を意識することになりかねない。

    ペイパルは違った。
    ペイパルは決済の市場全体を拡大した。市場全体が損をする戦い方と違って、市場全体が潤った。

    破壊してはならない。競争をするよりも、新しいことを創造することに時間をかけよう。

    ④ラストムーバーになる

    先手必勝という言葉がある。
    これはビジネスの世界でも用いられ、ライバルのいない隙に参入して大きな市場シェアをえるという考え方だ。

    だが、本当に大切なことは、最初の参入者になることじゃない。
    『最後の』参入者になることだ。

    特定の市場でいちばん最後に大きく発展して、その後何十年と独占利益を享受する方がいい。

    そのためには、小さなニッチを支配し、長期目標をたて、規模を拡大していくことが大切だ。

    独占企業を目指そう!
    どんなビジネスしろビジネスを成功まで持っていくことには大きな努力が必要だ。

    だったらその成功した先に、お金のことを考える必要のないポジションへいける企業をつくろう。
    つまり独占企業を目指そう!ということだ。

    何かをやる前に、慎重に市場を選び、未来をみすえて勝負をかけよう!

  • 地に足がついたビジネス本だったと思う。スタートアップが成功するには、テクノロジー、タイミング、独占、チーム、販売、永続性、隠れた真実、の7つに対して答えを持っていないといけないとのこと。私自身はクリエイティビティに乏しい人間だけれど、諦めずに考え続けたいと思う。

  • 著者の熱量がすごい。
    若くて、世界を変えたいという思いで漲っている人って印象。

    内容はとても参考になりました。

  • スタートアップ経営者が読むべき本。ペイパルマフィアが生まれる理由が見えてきました。

  • 面白かった。もっと前に読んでおけばよかったなぁ。
    ・Yコンビネーターや500スタートアップは「一定の基準を満たしたら全て投資する」というスタイル
    ・ドットコムバブルの際、高給な仕事を捨て、起業したりスタートアップに転職したりする人は後を絶たなかった
    ・独占は、全ての成功企業の条件
    ・スタートアップが狙うべき理想の市場は、少数の特定ユーザーが集中していながら、ライバルがほとんどいないあるいは全くいない市場
    ・起業家にとっての最大の投資はスタートアップにつぎ込む時間。すべての人は投資家にならざるをえない
    ・現金報酬の少ない経営者は、企業全体の価値を上げることに力を注ぐ
    ・販売はプロダクトと同じくらい重要。差別化されていないプロダクトでも、営業と販売が優れていれば独占を築くことはできる
    ・マーケティングと広告宣伝は、バイラルな訴求方法のないような一般大衆向けの低価格品に効果がある

全462件中 21 - 30件を表示

ピーター・ティールの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エリック・リース
クリス・アンダー...
ベン・ホロウィッ...
ビジャイ・ゴビン...
ジェームス W....
佐々木 圭一
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×