使える経済書100冊 『資本論』から『ブラック・スワン』まで (生活人新書)

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140883181

作品紹介・あらすじ

経済を理解するためのツール「経済学」をビジネスの現場で生かすためには-「経済書読み」のプロである著者が、古典から話題の近刊書に至るまで「いま本当に役に立つ経済書」をピックアップ。ビジネスマンのための効率的な読書法とともに、未曾有の変化を迎えるこれからの時代を生き抜くために、経済の一歩先の読み方を伝授する実践的ブックガイドである。

感想・レビュー・書評

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  • ほとんどの本が2000年から2010年の間の本であり幅が狭く感じた。また経済を知っていることを前提にした紹介が多く、全体的に分かりづらい。

  • 自分の経済知識では、著者が言わんとしている事があまり(ほとんど)理解出来なかった。

    100冊も紹介してくれてるのに、読みたいと思うものがほとんど無いというのも残念。


    勿論その理由は、私自身が経済(本)にそれ程興味を持っていないという事にあるのだが……


  • どの本を読もうか探す参考にはなる

  • 著者のバイアスがかかり過ぎなのがマイナスだが、100種類の経済学の本を紹介してくれているのはメリット。
    この人は、最新の経済理論DGSEに批判的なんだね。

  • 2010年刊行。著者は上武大学経営情報学部教授。◆本書の読破により、読みたくなる経済学書は間違いなく増加した。その意味で間違いなく良質のブックレビューである。◇でもねぇ、理由はよくわからないが、なぜか文体から滲み出る著者のくさみに辟易してしまう。選択した書に対する愛着というか、敬意というか、そういう暖かいものが感じられないからかなぁ…。

  • ダイヤモンドで10年書評を担当していた筆者が使えると思った経済書を100冊厳選して紹介してくれた本。これから読む本を選択するのに大いに参考にする予定。

  • タイトルから中身が想像しづらい経済書も多いので、テーマ別に分類されたブックガイドとして一読した。執筆時期が時期なので、リーマン・ショック関連の本が多めに偏っているきらいはあるが、筆者のサマリーから(当時の)旬の本なのか、古典の類なのかは見分けがつきます。

  • 仮にも経済学部ということで読了。タイトルだけは聞いたことあるけど実際どんな内容なの?という疑問をスッキリ解決できる本。アダムスミスから2009年ごろの経済書を簡潔にまとめて説明。

  • 読書に充てられる時間は限られているのだから、やみくもに読書をするよりは、推薦の図書の概要をつかんで、本を読むには良い本だと思う。

    ただし、どうしても撰者のバイアスがかかるのは仕方ないので、その点はレビューなどを使って、読むのに値するかは判断すればよいと思う。

    内容は、世界経済危機、市場というメカニズム、グローバル資本主義、イノベーションとは何か、日本型資本主義の限界、自由な社会の秩序、賢者は歴史に学ぶ、教科書で学ぶ、古典に学ぶ であり、全部で100冊である。

    経済関係は新しい言葉が出てきても、古い時代の概念の焼き直しであることも多いので、それらをしっかりとつかむためには基礎知識が重要であることを感じさせられた。

  • 本の紹介を通して経済に関するホットなトピックが見えてくる。氏のスタンスを明快に述べているのも、それはそれでわかりやすいし、論点も見えてくる。特に「日本型資本主義の限界」の章が興味深かった。同時に、日本の政治状況に改めてがっかりしたが。

    <紹介文で関心を持った部分>
    ・産業革命の本質は、植民地から搾取した資本を株式会社に蓄積するイノベーションだった(交換のはたらき)
    ・日本経済の最大の課題は、産業構造の問題に着手すること(構造改革の真実)
    ・少子化の根本的な対策は、生涯雇用を変えて転勤の必要性を減らすこと(労働市場改革の経済学)
    ・日本経済の最大の問題は金融ではなく、製造業中心の産業構造が情報通信・サービスなどの新しい産業に対応できないこと(銀行はなぜ変われないのか)
    ・日本の成長率低下の最大の原因は石油ショックではなく、70年代から「国土の均衡ある発展」を理由にして進められた社会主義的な「全国総合開発計画」によるバラマキで、都市への労働供給が減少したため(高度経済成長は復活できる)
    ・90年代以降、アメリカでは情報サービスなどITで労働生産性の上がった部門に労働が移動したのに対して、日本では建設業など生産性の低い部門に労働が移動し、サービス業の生産性が落ちた。ITを使って高度な知的作業を行う人材やリスクを録る資本が、生産性の高い産業に移動できるよう、労働市場・資本市場を活性化する規制改革が必要(日本経済グローバル競争力再生)
    ・政府が特定の産業を育成するための補助金は競争を制限し、企業の生産性を下げてしまう(日本の競争戦略)
    ・人口増加率が下がっている最も有意な説明変数は女性の識字率。経済発展によって女性の教育水準が上がると、避妊を禁じる宗教的タブーの拘束力が弱まり、産児制限が進む。知的・経済的な近代化によって、新旧世代の対立が起こり革命へいたるパターンは、フランス革命、明治維新、ロシア革命などに見られ、文明圏によって数百年のずれをともなって繰り返されている(文明の接近)
    ・人間は利己的に行動すると想定する新古典派経済学によって効率は向上したが、コミュニティや慣習の拘束力が弱まるため、秩序を維持するために英米のような司法権力の強い警察国家に近付く(共産主義が見た夢)

    <本の読み方>
    ・ベストセラー、語り下ろし、対談本、多著者の論文集は読まない方がいい。
    ・古典は解説書を読めば十分。

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著者プロフィール

1953年生まれ。東京大学経済学部卒業後、日本放送協会(NHK)に入局。報道番組「クローズアップ現代」などを手掛ける。NHK退職後、博士(学術)取得。経済産業研究所上席研究員などをへて現在、アゴラ研究所代表取締役所長。著書に『イノベーションとは何か』(東洋経済新報社)、『「空気」の構造』(白水社)、『「日本史」の終わり』(與那覇潤氏との共著、PHP研究所)、『戦後リベラルの終焉』(PHP研究所)他。

「2022年 『長い江戸時代のおわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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