- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140884065
作品紹介・あらすじ
政党政治はなぜかくも空洞化したのか。安倍政権のどこが問題なのか。「改革」幻想に囚われたこの20年間を検証し、混迷する政治状況を読み解く明確な視点を打ち出す。金融政策から外交戦略、コミュニティ再構築から望まれる公共事業のありかたまで、喫緊の課題を論じる。取り戻すべき政治の価値とは何かを明らかにし、真の保守の精神を力強く説く白熱討議。
感想・レビュー・書評
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年功賃金から成果給へ
生涯雇用は非正規雇用
へと変わって久しい。
若者たちに変わったと
いう実感が乏しいのは、
単純に変わる前の状態、
かつてを知らないから。
逆にかつてを知ってる
世代は、
かくいう日本的経営の
破綻をどう捉えるのか。
私個人の意見としては、
成果給も非正規雇用も
社会の要請であって、
それらが生じた過程に
政治の責任を問うても
不毛だと思っています。
それはさておき、選挙
戦に明け暮れてる暇が
あるなら、
かような時代にあって
社会保障をどう変えて
いくべきか、
もっともっと現実的な
処に踏み込んでいって
ほしい。
一票を投じた身として
政治に期待を掛けるも
やはり不毛なのかしら。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
令和になったこの時期に読んでも、古さがない。混迷ラビリンスの時代ゆえか。
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この手の総論的な本の御多分に洩れず、ふんふんと納得できるところと、なんじゃそりゃ的なところが両方ある。
価値観の対立のない日本では二大政党制はそもそも無理だったという指摘は印象的。
牛の育て方は日米で自然観の違いを反映してるのに経済や規制緩和の問題にしてしまうのはおかしい。
これは光ってる。日本では牛は家族、アメリカでは征服すべき自然で、ずっと立たせたまま抗生物質を投与して育てると。
でも、東北の被災地を視察して長い時間海に黙礼する天皇に共感して、天皇制はいいものだ、みたいなのは、中学生でもわかるくらいの短絡ではないか。
海との共存を覚悟する姿が感動的なのは、それが天皇だからでは全くないと思う。
歯に衣着せぬ二人のトークでおもしろかったけど、こんなふうに、びっくりするような大雑把さがのぞくところが時々あって、読んでいてちょっと怖くなったこともたしか。 -
新しい保守の在り方について考察する材料となった。暗黙の知がどういうものか、理解できた。
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安倍さんが第一次内閣で引退した時には政治の暗黙知を活用できなかったから。だから今回安倍さんがやらなければならないことは理解している。
今の安倍首相はやりたいことを割きにやっておかないといけないという焦りから矢継ぎ早にいろんなことをやっている。
安倍さんはアメリカ型の保守に近い。前原さんも似ている。
保守とは自律するもの、しかし自律のためのイデオロギーがない。経済の自立がなくて、政治の自立もないから依存体質。