- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140910764
作品紹介・あらすじ
私たちは「自分とは何者か」を探し、「幸福とは何か」を求め、「いかに生きるべきか」悩み、やがて「死」をむかえる。人生に満ちる問いは、問題集のようには答えが出ない。しかし、ナゾナゾのように、愉悦をもたらすものだったら?デカルトが通り過ぎ、カントが格闘し、ヴィトゲンシュタインがいらだった、哲学史に隠されたナゾナゾ=「謎」をめぐる闘いを照らし出し、論理的思考では超えられない人生の問いを生きぬく芸「ハビトゥス」を示す。「謎」を生きる芸を身につけることで、生きる意欲が生まれる。ニヒリズムを超えて生きるための、異色の人生論にして哲学入門の登場。
感想・レビュー・書評
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謎
ハビトゥスとしての私
目的
欲望
要再読。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人生という謎について書かれている本。
この本を読んで人生について考えることができたと思う。
ヴィトゲンシュタイン、カントなど、哲学者の考えを色々と引用しており、しっかりと考えながら読んでいかないと、どういうことなのか分からなくなる。もちろん、分かりやすく書かれてはいるのだけど、哲学とはそういうものなのでしょう。
図書館から借りて読んでいて、期限が迫っていたので、さささっと読み終えてしまった。
けれど、もう少し哲学についての本を読んでから、またこの本を読み直してみたい。そうすれば、人生についてよりわかるようになるのではないか、と思う。
なるほど、確かに、今ここにいる「私」とは常に人生の結論であって、それは過去にあったものでも未来にあるものではないのでしょう。そして、今ここにある「私」が結論だからといって、「もう何もしなくてもよい」という状態ではないのでしょう。だけど、「でしょう」を「である」に変えるためにもう一度あとでまた再読したい。素晴らしい本でした。
――人生とは生きていなければならないものではなくて、生きていたいものだとすれば、「私」に〈謎〉として与えられていることは悩ましいことではない。人生とは答えが出てくるような試験問題とは異なるのだから。 -
なぞなぞの話から始まる。なぞなぞの間は良いのだけど、ヴィトゲンシュタインだとか哲学の話になるとまったくなぞのままだ。「自分とは何か」とか「いかに生きるべきか」など、本書は人生論のようなのだが、結局どう生きればよいのかは分からない。マニュアル本では、もちろんない。わかったことはと言えば、どうも著者がかなりの大酒のみということぐらい。そんなエピソードがところどころで語られている。「新潟の酒を選べば外れる確率は低いだろう」などなど。そう、山内先生は山形出身で東京経由、現在は新潟在住だ。ライプニッツについて書かれていた頃から気になる存在ではあったが、なかなか難しくて読めなかった。それでも、新潟に移られたと知って、いつも気になる存在ではあった。(私もまた、4年間を新潟で過ごした。)「はじめに」を立ち読みして、「読めそう」と思ったのだけれど・・・本書について、著者自信がこのように書かれている。「人生論や幸福論が大嫌いな青年ヤマウチが大人になり本を書いたら、<人生論>になってしまった。」そして、「つまずかない人生は人生の名に値しない」というのがどうやら結論のようだ。