チェーホフ『かもめ』 2012年9月 (100分 de 名著)

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制作 : 沼野 充義 
  • NHK出版 (2012年8月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784142230181

チェーホフ『かもめ』 2012年9月 (100分 de 名著)の感想・レビュー・書評

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  • 桜桃忌、太宰治のお墓の前に誰かが置いた岩波文庫の『可愛い女』。
    チェーホフの名前は知っていたはずだけど、まったく興味はわかなかった。

    数年の時を経て、偶然この番組を見た。

    「人生の喪服なの。不幸だから」

    そのせりふだけで引きこまれてしまった。
    大切なのはそのときのインパクト。いつだってそう。

    知らず知らずのうちに仕掛けられていたわたしの人生の中の『チェーホフ』という拳銃が、そろそろ発射されるときがきたようだ。

  • 「ヤチャイカ」人類で初めて宇宙に飛んだテレシコワの言葉、「私はカモメ」これがチェーホフの原語であるとは。

  • 人物関係がやや込み入っているチェーホフの「かもめ」をわかりやすく丁寧にまとめている。とくに人物関係図はシンプルだけど工夫されていて見やすかった。
    著者はチェーホフ作品の翻訳もしているようで、翻訳上の工夫もいくつか紹介している。チェーホフの意図を汲むように、日本人にイメージしやすいようにと、両方の面で神経が行き届いているのがわかって、なるほどと感心した。
    ただ最後のほうで「いたずら」(従来訳では「たわむれ」)という作品を紹介する段になって、少女ナジェージュダの愛称「ナジェーシカ」を「ナッちゃん」と訳した、というところでは激しくズッコケた。「ナッちゃん」にはすごい違和感がある。

    チェーホフ短編も紹介されていてそれらも読んでみたいと思った。とくに「ワーニカ」が面白そう。

  • ■書名

    書名:チェーホフ『かもめ』 2012年9月 (100分 de 名著)
    著者:沼野 充義

    ■概要

    NHK教育テレビで放送している番組のテキスト版。
    チェーホフの"かもめ"を4つのテーマに分けて、紹介しています。
     
     1.たくさんの恋
     2.すれちがい
     3.自分を探して
     4.人生は悲劇か 喜劇か

    ■感想

    「かもめ」は全く読んだ事のない本でした。

    この解説書を読んでわかった事は、かもめというのは恋愛戯曲だと
    言う事です。

    この解説者の方も言っていますが、恐らくチェーホフの本は、こう
    いう解説本では魅力は伝わらず、しっかり一つの話を読んで、初め
    て想う部分が色々と出てくるのだと思います。

    内容としては、特段惹かれるような話では無いですが、それを深く
    読んでいこうとする情熱があれば、楽しめる作品なのかな?と思い
    ます。
    このお話は、解説を読んでいるだけでも、結構黒い笑いが詰まって
    いるようですので、こういうのが好きな方にもいいと思います。
    (というよりは、悲しみと笑いの表裏一体を楽しめる方というのが
    適切かもしれません。)

    この本を読みたい!とは思いませんでしたが、チェーホフが書いた
    たくさんの短編には非常に興味をそそられました。

    基本的に、結論を提示しないタイプの小説みたいなので、いくつか
    読んでみたいな~と思いました。

    恋愛物やブラックユーモアが好きな方には、「かもめ」はいいのか
    もしれません。

    ■気になった点

    ・チェーホフにとって大事なのは、「問題の正しい提示」であって
     その解決ではありません。

    ・「お笑い」というのも結局話がかみ合わない所から、コミカルな
     状況が発生します。

  • (2014.10.17読了)(2012.08.30購入)
    100分de名著で取り上げられる作品は、読んだことがあるか、読んだことはなくても作品の名前は聞いたことのあるものばかりだったのですが、この作品は知りませんでした。
    チェーホフだったら「桜の園」というイメージなのですが。
    『かもめ』は、チェーホフの四台戯曲の一つなのだそうです。残りの三作品は、「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」「桜の園」です。
    この本は、『かもめ』の作品解説のほかに、チェーホフの生涯、チェーホフの生きた時代、他の代表作の紹介、等、盛りだくさんの内容になっています。
    チェーホフの本業は、医者だったのですね。「サハリン島」は、サハリンに住む流刑囚たちの生活の実態や、健康状態を調べるための自主的旅行だった、とのことです。
    とりあえず、『かもめ』を読んでみたいと思います。

    【目次】
    【はじめに】宇宙を飛んだカモメ
    第1回 たくさんの恋
    第2回 すれちがい
    第3回 自分をさがして
    第4回 人生は悲劇か 喜劇か

    ●問題の提示(8頁)
    芸術家の仕事は「問題の正しい提示」であって、その「解決」ではない、と彼(チェーホフ)は考えていました。
    ●チェーホフの銃(52頁)
    「チェーホフがこう言っている、物語の中に拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない、と」
    芝居では、もし誰も発砲しないのなら小道具の銃を舞台上に置いてはいけない、小説でも、無駄なディテールを必要なく出してはいけないという、簡潔さを好み冗長さを嫌ったチェーホフの緻密な作品構成の原理をよく示しています。
    ●問いかけ(94頁)
    「こういう人を見てどう思いますか? 皆さん考えてみてください」と、あくまでも読者に問いかけているのです。
    ●不条理(108頁)
    人間の愛はそういった常識的な幸せの枠を超えた不条理なものであって、AはBが好きだけれど、BはCが好き、CはDが好きといったボタンのかけ違いのような無限のすれ違いこそが人生なのだ。それを表現したのが『かもめ』という芝居なのかもしれません。
    ●オープン・エンディング(123頁)
    チェーホフの「オープン・エンディング」は、問題の解決も、善悪の判断も、読者や観客に押しつけません。作家チェーホフは決して教師や説教者にはならないのです。

    ☆チェーホフの本(既読)
    「可愛い女・犬を連れた奥さん」チェーホフ著・神西清訳、岩波文庫、1940.10.11
    「三人姉妹」チェーホフ著・湯浅芳子訳、岩波文庫、1950.02.25
    「桜の園」チェーホフ著・湯浅芳子訳、岩波文庫、1950.12.20
    (2014年10月21日・記)
    商品の詳細説明(楽天)
    無垢なものが世間に翻弄されていく様を描いた戯曲『かもめ』。日常に生きる人の悲喜劇をありのままに描いた彼の作品は、時に優しく、時に非常である。すれ違いや孤独の中に生きる人の姿を通して、チェーホフ戯曲の本質を味わう。

  • かもめを読んだのはずっと前だったけど、思い出しながら面白く読めた。チェーホフの人物像に触れられてよかった。

  • 文庫の「かもめ」を読んだ後に読みました。文庫の訳者と同じ方が書かれていたようで、文庫の解説と同じようなことが書いているなと感じました。
    私個人としては、この本を読んでもやはり「かもめ」という作品がよく分からないと思いました。終わり方とかも、モヤモヤとしているので読後感がモヤモヤしているからかもしれません。

  • 12/08/27。

  • 100分 de 名著 って新刊のPRも兼ねてるのかな?

    NHK出版のPR
    「人は、何に惑うか
    無垢なものが世間に翻弄されていく様を描いた戯曲『かもめ』。日常に生きる人の悲喜劇をありのままに描いた彼の作品は、時に優しく、時に非情である。すれ違いや孤独の中に生きる人の姿を通して、チェーホフ戯曲の本質を味わう。 」
    NHK 100分 de 名著
    http://www.nhk.or.jp/meicho/

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