- Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
- / ISBN・EAN: 9784142230686
感想・レビュー・書評
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(2016.12.01読了)(2016.10.25購入)
Eテレの放映テキストです。
「100分de名著」でいずれ道元が取り上げられるだろうとは思っていたのですが、取りあげられる著作は、「正法眼蔵」ではなく「正法眼蔵随聞記」の方だろうと思っていました。
いずれ「正法眼蔵」を読む、というのは無理そうだから、目を通すことになるのでしょうか。
この本は、道元の思想が比較的わかりやすく、書いてあるように思います。
【目次】
【はじめに】智慧を言語化した哲学書
第1回 「心身脱落」とは何か?
第2回 迷いと悟りは一体である
第3回 全宇宙が仏性である
第4回 すべての行為が修行である
●「正法眼蔵」(5頁)
道元は、釈迦の正法を正しく読み取る智慧を、弟子たちや構成のわれわれに教えようとしました。それが『正法眼蔵』という書物です。
●心身脱落(13頁)
ちっぽけな自我に対する執着がなくなり、一種の「没我」あるいは「無我」の境地に到達したのです。
●諸悪莫作(86頁)
悪いことをしようと思っても、自然に悪いことができなくなる。善をしようと意気込むことなく、ごく自然に善をしてしまうようになる。心を浄くしようなどと思うことなく、自然に心が浄まる。
悪をやめなさいと命令されずとも、修行をして仏性が活性化されれば、私たちは自然と悪から遠ざかっているのです。
☆関連図書(既読)
「「正法眼蔵」を読む」秋月龍珉著、PHP文庫、1985.11.15
(2016年12月11日・記)
内容紹介(amazon)
曹洞宗の宗祖・道元の未完の主著『正法眼蔵』。難解をもって知られる大著を、人類普遍の真理を追究した哲学書として読み解く。そのキーワードは、「身心脱落」──。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この100分de名著シリーズにしては,読むのに時間がかかった。文章がわかりにくいというよりは、読み込むのに少し時間がかかった。意外と思ったところが多かったのだと思う。「世界はあるがまま、そのまま」という考え方は聞いたことがあったけど,あらゆる自我意識を捨ててしまう「身心脱落」とか「そのものになりきってしまえばいいではないか」という考え方とか。布施が「自分の欲望を抑える」こととか。全編を通して読むと少し腑に落ちてきた。それにしても自我意識が捨てられない。まだまだだなとつくづく。
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道元の「正法眼蔵」を、ひろさちやさんがわかりやすく解説。悟ろうと思うな、ありのままを受け入れて生きよ。日々が修行である。こうした禅宗の発想は、個人的にはとてもしっくりくる感じ。やはり日本人の生活に、ふつうに禅は沁みこんでいるのではないだろうか。
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意外に曹洞宗とは縁があり、座禅会なんかも断続的に⁉参加していた精か、道元や正法眼蔵には良いイメージを持っています。
でもイメージだけで正法眼蔵に何が書かれているかなんて全く答えられません。そんな負い目もあり、先月のアドラーに引き続きテキストを買って、番組を観ています。
信心脱落の説明が分かりやすく、八大人覚の内容も腑に落ちるものでした。本テキストは正法眼蔵のほんの一部ですが、少しだけエッセンスに触れる事ができました。