- Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150016654
感想・レビュー・書評
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エジンバラの警部ジョン・リーバスの行動。推理ではなく行動と言いたい。関係する地、エジンバラ、グラスゴー、アバディーン、シェトランド諸島、シェトランド沖の北海油田と、犯人、関係者を追う。地名や空港名、港の名、さらには人物名、警察署名、事件も3つ同時進行なのでこんがらかり、途中で地図に点で示して書いて見ると、やっと頭の中に入ってきた。殺人鬼、麻薬取引、北海油田、油田で変化した街、などが描きこまれた欲張りな作品。刑事リーバスの魅力を楽しむ作品かな。
現在の事件、アバディーン、エジンバラ、グラスゴーで若い女性の連続殺人が起きている。その手口は1960年代末のグラスゴーで起きた3件のやはり若い女性の連続殺人事件を彷彿されるもので、古い事件の犯人はバイブル・ジョンと言われ、追随している手口の現在の犯人はジョニー・バイブルと呼ばれている。
さらに、エジンバラでミスチンという男が頭にビニールをかぶせられ椅子に縛りつけられ、窓から飛び降りた。
さらに、主人公リーバスと元上司だったゲデスが刑務所送りにしたスペーブンが無実を訴え獄中自殺した。事件は再捜査となる。
エジンバラとグラスゴーは行ったことがあり、さらにBSで「シェトランド」というシェトランドが舞台の刑事ドラマ、エジンバラが舞台の「私立探偵ジャクソン・ブロディ」というドラマを見た事があったので、地理的に親しみが持てた。また1960年生まれの作者はロックやジャズが好きなのか、場面場面で曲が流れている。ジェフ・ベックの「ハイホー・シルバー・ライニング」が出てきた。ジェフ・ベックが出る小説は初めてかも。
リーバス警部ものでは第8作だが、日本語訳はこれが最初。タイトルの「黒と青」は1976年リリースのローリングストーンズのアルバム3「ブラック&ブルー」からとられている。
☆早川海外ミステリ・ハンドブック2015:かっこいいヒーローorアンチ・ヒーロー
1998発表
1998.7.31第1刷 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絶対好きなたぐいの小説とわかっていたのだが、なぜか読む機会がなかった。予想通り楽しめた。これからシリーズをぼちぼち読んでいこう。楽しみ楽しみ。
リーバスと周囲の人の会話が絶妙。私が翻訳物(とりわけハードボイルド寄り)を読むのは、こういうにくい言葉のやりとりを読みたいせいかもと思うくらい。どんなときでも(ギャングに捕まり地下室でロープにつるされ拷問死を目前にしても!)決してウィットを忘れないその誇り高さには恐れ入る。
本作では、スコットランドの風景が独特の味わいを醸し出している。荒涼たる北の海とシェットランドの島々を一度見てみたいという気になる。そしてもうひとつ、背後に流れるブリティッシュロック。あまり詳しくないのがとても残念だが、それでも充分雰囲気に酔った。
ちょっと長いのが難、かな。普段長いのは苦にならない(どっちかというと嬉しい)がこれはちょっと疲れた。
〈追加〉
上の感想で「ウィット」と書いた所、なんか違うなあと思いながらいい表現が思いつかなくて、うーん違うんだけどと気持ち悪かった。さっき車に乗っててる時ふいにひらめいた。「減らず口」これですよこれ!リーバスのはまさに減らず口。いやあすっきりした。 -
重い、重いよ、これは。古典を読んでるレベル。てか欧米の推理小説に出てくる刑事のはみだしデカっぷり率は半端なく、何故なのか、そういうのしか出版されないのか、そういうのしか受けないのか。シャーロックホームズとか、めっさインテリっぽいイメージなのに、それ故にこういう刑事ものばっかりになってしまったのか。紳士の国なのに。それはさておき、こっちの小説なら欠かせないブラックユーモアが、どうもいまいちで、作家の問題か、訳者の問題なのか、良く分からんけど、それ故にイマイチに思えてしまうのはこっちの勝手な評価ポイントの問題。ひたすらアウトローな主人公はカッコよいような、でもどいつも同じような泥臭さなんだよなー、と突然突き放してみてしまう今日この頃。
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ブクログ登録前にどハマりして読んだリーバス警部シリーズ。長かった!でもとてもおもしろかったです☆前に読んだ別の作品はあんまり…だったけど、今作はとにかくリーバス警部にどっぷり浸かりました。生来の皮肉屋リーバス警部。危なっかしくて頑固で自分勝手で…でもキャラみんなが生き生きしていて好きです☆今回は昔の連続殺人犯が現代に蘇る…というか模倣犯を追い詰める話。犯人は全く覚えてなかったし、長かったけど飽きない!あーまたシリーズ読み返したくなりました☆
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395.初.元ビニカバ、帯付。
2010.12.20.鈴鹿BF -
うーん、おもしろいんだけど、リーバスさん、もうちっと大人になってもいいんじゃない? いくらなんでもこれじゃあ血の気の多い高校性じゃない。
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1997年にCWA(英国推理作家協会)のゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)受賞作で<リーバス警部>シリーズの第8作。いくつもの事件が重なって、最初はよくわからなかったが、なぜか最後はうまくつながったという感じ。リーバス警部は一匹狼で、上司にも反発するところなどマイケルコナリーのハリーボッシュに似ている。