手袋の中の手 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1786) (ハヤカワ・ミステリ 1786)

  • 早川書房
3.20
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本棚登録 : 21
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150017866

感想・レビュー・書評

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  • ウルフ以外のレックススタウトの探偵小説。

    ウルフには優秀なアーチーがいてw、自分で動く事はほとんどしないのに比べて
    本作の主人公ドルは、なんでも自分でやる。首を突っ込む。
    時には、それはまずいだろう?って動きもする。証拠隠滅もしたよね・・・。
    読んでてハラハラする。心配になる。
    でも、なんとかなる。

    ジマーマンがストーズ伯父さんに話したのはどんな事だったのか。
    ストーズ伯父さんは、誰に対して殺してやりたいくらいの感情を抱いていたのか。
    ストーズの妻がはまり込んでいるシャクティ西洋連盟はどう絡んでくるのか。
    その主宰者のランスが犯人なのか?
    色々ミスリードされつつ、煙に巻かれつつ。

    あぁ、あれは伏線だったのか と 後から気づかされ。
    最後には、なるほどなるほど。と思わされる。
    結構強引なとこあるけど。

    まぁ、あれよ。
    美人で、裕福ってのは 罪ですね。
    ね、シルヴィア。
    チザム君と、その後どうなるのかな。進展できるのか?チザム!?

  • 元祖女性探偵、ドル・ボナー嬢の名推理、だそうです。<BR>
    <BR>
    裕福で美貌のシルヴィアは、伯父のストーズから、友人のドル・ボナーと共に始めた探偵事務所の共同経営から手を引くように求められていた。一方、シルヴィアの婚約者マーティンの農場では小動物が相次いで殺され、ドルはその捜査に乗り出していた。共同経営の解消を覚悟したドルに、伯父のストーズが依頼を持ち込んだ。彼の屋敷に乗り込んで、妻に取り入っている宗教家の尻尾を捕まえ追放して欲しいと言うのだ。早速屋敷を訪れたドルは、依頼人が無残にもワイヤーで宙釣りにされているのを見つける。犯人は屋敷内の人間に違いない。地元警察を向こうに回して、ドルの推理が冴え渡る・・・<BR>
    <BR>
    これは1937年の作品。ネロ・ウルフとはまるでタイプの違う女性探偵が溌剌とした活躍をします。<BR>
    で、このドル、現在の女性探偵の持ってる特性のいくつか・・・・男嫌い、権力嫌い、負けず嫌い、独立心の強さ・・・・をはっきり持ってて、なかなか好感が持てます。シチュエーションやストーリーは古典的で、ああ、クリスティと同時代人だなあ、と言う感じなんですが、ヒロインのキャラクターは古めかしくなく、殺人の動機も納得できるものでした。<BR>
    これは日本初訳らしいのですが、どうしてこれまで訳されなかったのか、不思議。<BR>
    女探偵好きの私としては、なかなか面白かったですよ。

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著者プロフィール

本名レックス・トッドハンター・スタウト。1886年、アメリカ、インディアナ州ノーブルズヴィル生まれ。数多くの職を経て専業作家となり、58年にはアメリカ探偵作家クラブの会長を務めた。59年にアメリカ探偵作家クラブ巨匠賞、69年には英国推理作家協会シルバー・ダガー賞を受賞している。1975年死去。

「2024年 『母親探し』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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