赤髯王の呪い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1790)

  • 早川書房
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150017903

感想・レビュー・書評

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  • フランボワーズのブランデーってどんな味か気になる。すもも酒も味見してみたい。

    内容としては複数作品いくつかが「赤い霧」の草稿かと思わせる。普仏戦争とかドイツの支配とか、あの辺の歴史が、当事国と外国とでは全く意味が違うのだろうな。

  • 犯人をずっと追っていた。

  •  ツイスト博士シリーズ、出版順とすれば13番目だけど、デビュー前に書いてた作品で、実はツイスト博士シリーズの第1作になる、という。
     だからかな、やっぱ雰囲気違いますね。
     でも、ここまで読んで来て、ツイスト博士のキャラがいまいち自分の中で定まってないけどね。

  • 「第四の扉」刊行以前に私家版として発表された幻のアラン・ツイスト博士シリーズ第1作です。
    アルザス=ロレーヌ作家協会賞受賞作の表題作の他に短編3編が収録されています。
    表題作は他3編の短編よりは長い物語です。
    16年前、赤髯王ごっこをした為にドイツ人少女のエヴァが呪いで刺殺された事件を解明する為にエチエンヌは友人から紹介された犯罪学者ツイスト博士に当時の状況を語ります。
    この話が1面白かったです。

  • フランスのミステリー作家、ポールアルテの作で主役はツイスト博士。フランス・アルサス地方の出身でイギリスでコックをしているエティエンヌはイギリスに渡って10年になる。数年前の交通事故で記憶の一部がなくなる。アルザスは普仏戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦でいずれもドイツに併合されるという怨念をドイツ人に対して持っていた。少年時代にドイツ人の美少女が惨殺されるという事件が起こる。その美少女エブァが現れ、10年振りにアルザスに帰って、ツイスト博士が解決していく。掌編も3部まとめられている。

  • 短編集

    大体どんでん返しっぷりに慣れてきた。
    ミステリーとしても、過去の作品のパロディを用いており、そこら辺は解説でわかる。たまたま知ってる作品だから良かったが。
    トリックの構成は面白いが、現実的にこれをやる犯人って何考えてるのかわからん。不確実性が少し目に付いた。

  • 「赤髯王の呪い」
    作品中に横溢する怪奇趣味とおどろおどろしい雰囲気と、物語が始まって一回も殺人事件が起こらないのに、いくつもの怪奇的な事件が語られる展開。
    すさまじいまでにカーを意識した作風と作品と言った印象。
    メインに据えられている事件は、一読した感じでは「?」だったのだけど、軽く再読するとけっこう分かりやすい伏線が貼られているのに気づいてびっくり。
    最後まで読んで、初めて納得できる手がかりのように思った。

    「死者は真夜中に踊る」
    「困難は分割せよ」を実践してるなと思った。動機が納得しにくいけど、ミステリと割り切れば面白い。

    「ローレライの呼び声」
    個人的には一番面白かった。

    「コニャック殺人事件」
    殺害方法はかなりびっくり物。伏線などはそれなりかな。

  • 2008/09/28読了

  • 『赤髯王の呪い』
    ツイスト博士シリーズ

    16年前アルザス地方で目を潰され密室の小屋で刺殺されたドイツ人少女エヴァの幽霊がエチエンヌの周りに現れる。ロンドンから故郷アルザスへ向かうエチエンヌ。故郷で彼が発見した密室での父親の死。16年前のエヴァの死の真相。エヴァが仕掛けたいたずらとエチエンヌの荷物の秘密。

    『死者は真夜中に踊る』
    ツイスト博士シリーズ

    嵐の中車の故障で逃げ込んだツイスト博士。その家の150年前の事件と呪い。夜中に地下の墳墓で騒ぐ幽霊。伯父の毒殺、地下墳墓に埋葬された伯父の遺体。封印された墳墓の中から聞こえる笑い声と棺桶の落下。散乱するガラス玉の謎。

    『ローレライの呼び声』
    ツイスト博士シリーズ

    ドイツ人ハンス・ゲオルグの死。アルザス地方のドイツ人への反感。ライン川でローレライを目撃したというハンス。婚約パーティーの夜に歌に魅かれたように池で溺死したハンス。雪に残された足跡はハンスの物のみ。帰宅中のハンスの奇妙な行動。「傘を忘れた」という言葉の秘密。

    『コニャック殺人事件』
    ツイスツ博士シリーズ

    魔術師フィリップ・ファーとの対立で殺害を予告されたミシェル・スダール。家にたてこもり警察の警護の元にいたが毒殺される。スダールの元に届けられた初版本。スダールの子猫の秘密。

    船橋図書館
    市川図書館

     2009年5月1日購入

     2010年11月2日再読

  •  短めの長編1作と現在の所発表されている短編3作を収録されたもの。

     赤髭王の呪い
     思春期に見せる回想、時代とその場所における出来事をうまい具合に動機に結びつけ、犯罪を成立させている。これが賞(アルザス=ロレーヌ作家協会賞)を受賞したというのも、なんか分かるような気がする。

     短編も全て不可能犯罪。短いページに上手くまとめたもんだなぁ、と思う。3作の中では「コニャック殺人事件」が好みです。

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著者プロフィール

ポール・アルテ:
フランスの推理作家。ジョン・ディクスン・カーに傾倒し、密室殺人などの不可能犯罪をテーマに、名探偵が活躍するクラシカルな本格ミステリを精力的に発表している。日本でも、2002年に邦訳された『第四の扉』以来、作品が3作連続で「本格ミステリ・ベスト10」の1位を獲得するなど高い評価を得る。

「2023年 『吸血鬼の仮面』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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