望郷のスターウルフ (ハヤカワ文庫 SF 46 スターウルフ・シリーズ 3)

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制作 : 野田 昌宏 
  • 早川書房 (1971年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150100469

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望郷のスターウルフ (ハヤカワ文庫 SF 46 スターウルフ・シリーズ 3)の感想・レビュー・書評

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  • モーガン・ケイン第三弾で最終章
    表紙   7点横山 宏
    展開   5点1968年著作
    文章   5点
    内容 540点
    合計 557点 

  • 訳がうまいからかもしれませんが、とても40年以上前の作品とおもえないくらいみずみずしい面白さとともに読み進められるシリーズです。
    背景世界こそ未来の遠い世界ですが、細かいガジェットに依存せずに芯のある物語に仕上げられているから、世代を超えても楽しめるのでしょうね。

  •  スターウルフ・シリーズの最終巻。


     この巻でついにケインは、囚われた仲間の外人部隊たちを救うために、故郷であるヴァルナに戻ります。かつて、いさかいから殺してしまった友人の一族に命を狙われつつ、財宝のありかと強奪する手段をネタに交渉して、自分の安全を確保。


     ケインの両親は、モラルもくそもない海賊星人(サイヤ人?)たちを神の道に導くべく移民してきた、地球人の宣教師夫妻でした。しかし、、夫妻の言うことはヴァルナ人に相手にされず、高重力の環境下に体調を崩していきます。
     しかしながらただ一人、スターウルフの若きリーダーであるバークトが、彼にとっては理解の外である牧師の説教に、感心するでも反対するでもなく、ただじっと聞き入りに教会に通い続けます。

     ヴァルナに帰還したケインはすでに亡くなった両親の墓地を訪ねます。そこにはヴァルナでもっとも固い鉱石からなる小さな墓石がよく手入れをほどこされています。ケインがヴァルナから逃亡したのちも、バークトが見守り続けていたのでした。

     スペースオペラとし要求されるような華々しいシーンではありませんが、こここそがこの作品の最大の見所。理解できぬものの死を、理解できぬままに受け入れて葬る。お墓SFとしてシマックの「孤独な死」と並ぶ名場面と言えるでしょう。


     さて本作ではついに戦闘民族スターウルフ軍団が大艦隊を動かします。高重力下で生活していたので、白兵戦に強いという設定はよくありますが、これを艦隊戦にまで適用するのがハミルトン流でしょうか。
     ところで、先行するスペオペでは艦隊戦の描写で、戦術面のくわしい陣形の記述があまりなかったというようなことを、田中芳樹が言っていたと思いますが、ハミルトンはこの作品やスターキング・シリーズでけっこう言及している方じゃないでしょうか。


     スターウルフたちが本領発揮の大暴れの一方、外人部隊隊長のディルロは今回ほとんど監禁されたお姫様状態で、見せ場が少ないです。この作品以降のシリーズの展開もハミルトンは考えていたようですが、健康面の問題から執筆できないまま惜しくも亡くなってしまいます。ディルロとケインの関係、あるいはスターウルフとケインの関係がどのように変化していくのか興味は尽きないのですが続きを読むことは出来ません。

     スターキングのような痛快さにはやや欠けるものの、晩年のハミルトンが達した境地のスペースオペラとして、長く残っていくべきシリーズだと思います。

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