異次元を覗く家 (ハヤカワ文庫 SF 58)

  • 早川書房
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本棚登録 : 77
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150100582

感想・レビュー・書評

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  • S...F...? ダークファンタジーかホラーじゃないのかこれ?これSFやったらラヴクラフトもSFやで?
    なんか挿し絵はそれなりに魅力的だけど、内容を全然正確に描写してないよね?それは良いのか?

    最初は不気味なビジョンとそれと呼応するような豚人間の襲撃。それを迎え撃つホラーだったが後半からよくわからない世界終末のビジョンが延々と続いて、さあどうしましょうってかんじになった。
    まあ、最後はそれほど思ったほど良い結末でもなかったような。

  • 1908年作品。最早古典の部類。解説によると映画『マタンゴ』の原作「闇の声」の著者でもあるとのこと。作風は今で言えばコズミックホラーだろうか。当時は怪奇SFと呼ばれていたそうで、確かにSFと呼ぶには怪奇色が強すぎ、ホラーと呼ぶには中盤の超時空イメージが強烈すぎる。星新一っぽい戯画調の挿絵は恐怖小説的側面からは不釣り合いかもしれないが、自分は全然嫌いじゃない。訳と解説はダンセイニならぬ団精二こと荒俣宏。

  • 不意に荒俣宏さんのことが気になって、そういえば始めは「翻訳家」だったなと巡らせた結果、団精二名義でウィリアムホープホジスンの代表作を久しぶりに再読した。ホジスンはこの本以外に「幽霊狩人カーナッキ」や「夜の声」など多種多様なホラー作品を書いていて、その最高傑作が「異次元を覗く家」だった……気がする。
    今読むと、文章は散漫だし初読の時ほどワクワクしないのは自分がスレてしまったのかも。
    ホジスンはとにかく設定がとんでもなくて、長編「ナイトランド」も文章はともかく設定は当時読んでいて驚いたものだった。
    「異次元を覗く家」も「ナイトランド」も荒俣宏さんの訳で、ダンセイニやラヴクラフトを邦訳していた人が「帝都物語」で小説や博物学に移行するまでの短い翻訳業を楽しむ1冊。
    ちなみに荒俣訳の2冊は現在原書房で入手可能。

  • 怪奇SFの古典……うーん、何か途方もないスケールとは思うがよくわからなかったというのが正確なところ。とはいえ、ロケットどころか飛行機すら満足に飛ばない時代に、ここまで壮大に宇宙のイメージを描いたことが単純に凄いと思う。後年のHPLによるクトゥルー神話、コズミック・ホラーの構築に大きな影響を与えたというのも、確かにわかる気がする。

  • ボーダーランド三部作その二。

    こちらは一転して真っ向勝負のホラー・SF小説。ホジスンの最高傑作と評する人も多いらしく、確かにそのイメージの奔流には圧倒される。発表が1908年と言うから百年以上昔のこの想像力には素直に脱帽である。

    ただこの小説には謎は山ほど出てくるのに謎解きは一切と言っていいほど存在しない。それを良しとする向きもあるだろうが、私はこの物語には謎解きは必要だと思う。「ナイトランド」の方が好きかな。

  • 楢喜八のイラストがよかった

  • 訳が分からない読むのがつらい幻想本
    表紙   7点加藤洋之と後藤啓介
    展開   3点1908年著作
    文章   3点
    内容 380点
    合計 389点

  • 前半の攻防戦のホラーアクションっぷりと、中盤の時の加速によるSFっぷりの雰囲気の違いがすごい。最後にはまた「窓に!窓に!」的な締め方だし。どちらも面白いのだが、まとまっていない印象は否めない。

  • 窓から覗く「化け物」など、
    身近な「恐怖」から始まりますが、
    宇宙規模までスケールが巨大化。

  • コズミックホラーを最初に書いた本という話を聞いたので挑戦。

    おおまかな流れは
    旅行中の二人連れが、断崖に立つ建築様式不明の塔を発見。瓦礫の中から前の住人の手記が見つかり、そこには彼の身に降りかかった名状しがたい恐怖が詳細に書かれていた。

    というクトゥルフ物っぽい導入でした。
    ・・結局読み終わらずに返してしまった。

    俺の古書解読技能ではちょっと技能値足りなくて投げちゃったけど、これを読んでラブやんは宇宙的恐怖を書き始めたらしいので興味ある人はどうぞ。

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著者プロフィール

1877年、英国エセックス州に生まれる。十代で船員となり、苦労のすえ三等航海士の資格を取得。下船後、体育学校の経営者、写真家を経て、1904年に小説家となる。代表作に怪奇長篇『幽霊海賊』『異次元を覗く家』(アトリエサード)、幻想長篇『ナイトランド』(原書房)などがある。1914年、第一次世界大戦に従軍し、1918年にベルギーで戦死。後に再評価され、海洋奇譚集『海ふかく』(国書刊行会)はじめ多くの作品が出版された。

「2016年 『〈グレン・キャリグ号〉のボート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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