- Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150102524
感想・レビュー・書評
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ゲンリー・アイとエストラーベンの心の交流を描くのであれば、遠い惑星<冬>まで行かなくても、アラスカとか北極が舞台でも十分、成り立つ小説ではないかと思った。
ゲセン人の生殖のあり方には驚いたが、それ以外にには、地球人とすごく違うところがあるようには、感じられなかった。
今の地球に、いろいろな人がいすぎるのかもしれませんが・・・。
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ヨーロッパのキリスト教使節の、
中世日本訪問時の記録物語を読んでいるかの如く気分になった。
あくまで気分だけど。
アイとエストラーベンの、
二元論的思考を超える関係への昇華に立ち会った時、
深い深い所で感動が芽生える。
文化人類学的、民俗学的な言及も、
物語に厚みを持たせている。
読み手を選ぶとは思うが、
選ばれた読者は至福の読書体験を得られる名作である。
1970 年 ヒューゴー賞長編小説部門受賞作品。
1969 年 ネビュラ賞長篇小説部門受賞作品。 -
人間は「ちがい」を超えられる気がします。
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ヒューゴー/ネビュラ ダブルクラウン
1969年発表。女流SF作家による作品。
おもしろくなかった。
以前は宇宙連合の植民地だった酷寒の星に降り立ち国交を復活させようとする宇宙連合の使者と星の大使との交流を描いているのだが・・・。
確かにある環境を想定して、そこで生き続けている人類の末裔を描く力はあるんだろうが、どうもピンとこない。この手のSFはあまり好きではない。 -
アーシュラ・K・ル・グインのSFではこの小説が一番好きです。世界観がきっちり作られているので語られている物語がすんなりと読めます。アースシーの世界と言われる他の作品群とあわせて読むとこの作品の面白さが増すかもしれません。
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£1.50
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(後で書きます)
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タヒチなどを舞台とした作品です。
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図書館で借りました。
SF。両性具有者のいるゲセンという惑星の物語。そこに男性が訪れる。
ゲセンの青年エストラーベン(ここには性別がないから、すべてが息子ですべてが彼)と、宇宙からやってきた使節ゲンリー・アイはゲセンに宇宙と同盟を結ばせようと行動を起こすが……。
兄と弟の近親相姦もオッケーな世界。なんかよく兄は子を身ごもっては死んでたりしますが。
この人種はケメルという月に一度の繁殖期になると、同じくケメルになっている(ケメルになるのは個人差あり)相手と触れ合うことで、ランダムに男女にわかれる。ようするに一方的に生み続ける性にはならないし、生ませ続けるだけというわけではない。
読みにくいところも多々ありますが、上質のSFだと無夜は思う。寒い冬の星。ゲンリーたちは惑星「冬」と呼ぶ。
氷の原を延々と二人で歩く。
氷河時代の世界。
触れ合いそうで触れ合わず、二人が崇高な友情を保つのがもどかしいのですが、綺麗な話でした。