クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)

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制作 : 浅倉 久志 
  • 早川書房 (1987年5月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150107178

クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)の感想・レビュー・書評

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  • SF。短編集。サイバーパンク。
    『ニューロマンサー』に続いて、2作目のギブスン作品。
    この人の文章は、どうも映像が頭に浮かばない。相性が悪いようだ。
    序文や解説にJ・G・バラードの名前が出ていたが、作品を通した不穏な雰囲気は、つい最近読んだ『ハイ・ライズ』と似ている気もする。
    異形ホラーの「ふさわしい連中」は好き。不気味な雰囲気が良い。

  • 1980年代を席巻したサイバーパンク・ムーヴメントの代表格、ウィリアム・ギブスンの短編集。かの有名な「ニューロマンサー」と同一の世界観に基づく「スプロール」シリーズをはじめとする、当時最高に尖りまくっていた作品を収録しています。

    そう、サイバーパンクなんですよ。90年代に入るとあっという間に消えていった、あのムーヴメント。
    不肖鴨、「ニューロマンサー」は読んだことがありません。同じくサイバーパンクの代名詞とも言えるブルース・スターリングの作品を読んだことがありますが、正直ピンと来ませんでした。この「クローム襲撃」も、音楽で言えば「懐メロ」的な、SF史の勉強がてら読んでおこうかなー、という軽い気持ちで手に取りました。

    ・・・いやいやどうして、王道SFでした。ちょっとビックリ。

    何分にもサイバーパンクの代表的作品群ですから、如何にもサイバーパンク的なデジタルなギミック、ぱっと見のカッコ良さを追求した造語の嵐、とにかくスピーディでカット割の激しいストーリー展開が当然のように押し寄せます。黒丸尚氏のワン・アンド・オンリーな訳文も、そのユニークさを際立たせるのに一役買っています。
    が、そうした表現上の華やかさ、「今風」さをいったん脇に置いて物語世界の骨子をシンプルになぞると、実に直球かつ王道の、古典的と言っても差し支えない端正なSFなんですね。
    鴨が特に感じたのは、未来的でエッジィな社会の中で所在無さげに彷徨する登場人物たちの孤独感。デジタル機器で全身を武装してばっちりキメたつもりではいるけれど、心の奥底に抱える不安を持て余してどうしようもなく焦っている、生身のヒトのもがき。ディレイニーのような、ティプトリーのような、あるいはヴァーリィのような、クールでスタイリッシュでどこか心に突き刺さる作品たちです。

    鴨が気に入ったのは、「ふさわしい連中」「辺境」「赤い星、冬の軌道」「冬のマーケット」「ドッグファイト」あたりですかね。サイバーパンクという前提抜きに、ひとつのSF作品として読んでみてください。心にしみます。面白いですよ。

  • いやー作画がマジで完璧に映画で読んでてとにかくヴィジュアル面が楽しい。筋はイマイチよくわかんないものがほとんどというか、そこを追ってないから分かってないんだろうな。絵ばっかり見てた。色んな映画のトレーラーを細切れで見てるみたいな。

  • ウィリアム・ギブスンの短編集。昔も今もサイバーパンクはあまり趣味に合わないが、「ドッグファイト」と「クローム襲撃」はおもしろかった。昭和六十二年五月十五日発行、定価460円。収録作品:「序文」(ブルース・スターリング、小川隆訳)、「記憶屋ジョニイ」(黒丸尚訳)、「ガーンズバック連続体」(黒丸尚訳)、「ホログラム薔薇のかけら」(黒丸尚訳)、「ふさわしい連中」(ジョン・シャーリイ&ウィリアム・ギブスン、小川隆訳)、「辺境」(浅倉久志訳)、「赤い星、冬の軌道」(ブルース・スターリング&ウィリアム・ギブスン、小川隆訳)、「ニュー・ローズ・ホテル」(浅倉久志訳)、「冬のマーケット」(浅倉久志訳)、「ドッグファイト」(マイクル・スワンウィック&ウィリアム・ギブスン、酒井昭伸訳)、「クローム襲撃」(浅倉久志訳)、「解説」(山岸真)

  • バーナード嬢曰く。の神林しおりがSFファンはSFを「実はみんな結構よくわからないで読んでいる」と言っていたような気がするけれど実にそうだと思う(笑)独特の世界観になれるのに時間がかかりなんとなく話が見えてきて面白くなってきたのはラスト3作ほどから(;´・ω・)でもなんでだろう、結構雰囲気だけで楽しめちゃうんだよな、、『ニューロマンサー』に繋がる話があったり、攻殻機動隊を彷彿させる話があったりでとりあえず満足。でも再読必死だな><本作、ニューロマンサーと来たら次ギブスン作品なに読んだらいいでしょう??

  • サイバーパンクの旗手短編集 確かに名作
    表紙   5点奥村 靭正
    展開   8点1986年著作
    文章   8点
    内容 800点
    合計 821点

  • サイバーパンクといえばこの人、ウィリアム・ギブスンの第一短篇集がこちら。ハヤカワ文庫補完計画のおかげで手に取ることに。ありがとう、早川書房。ただし、装画は確実に旧版の方がかっちょいい。「ニューロマンサー」もまた然り。

    そんな自身初のギブスンは、なかなか刺激的でした。
    初っ端の「記憶屋ジョニイ」に感じたギラギラした読み応えは、途中の「ガーンズバック連続体」と「ホログラム薔薇のかけら」こそ肌に合いませんでしたが、「辺境」、「ドッグファイト」ときて、トドメの「クローム襲撃」まで終始変わらず。個人的には「辺境」の世界観がたまらなく好きなのですが、サイバーパンクを味わうという意味では、やっぱり表題作。電脳世界の片鱗を味わうことができました。が、ラストの展開には、多少拍子抜けの感。というのも、サイバーパンクの無機質でアンダーグラウンドな世界観には、どこか暴力的な展開を求めている姿がありまして、そういう意味で、「記憶屋ジョニイ」がとっても楽しめました。これが「ニューロマンサー」に通じる作品となれば、そろそろ読むしかありません、「ニューロマンサー」。
    さて、本短篇集を読んでいて気付かされるのが、ヒロインの存在です。彼女らは、時に共闘したり、あるいは敵対したりと色んな役割を果たしますが、どの作品においてもこの舞台装置の魅力は燦然と輝いています。とりわけ、大好きなヒロインは「ドッグファイト」のナンス。いやはや、おかげさまで主人公のダボさ加減が際立ちます。

  • 基本サイバーパンク、中でもギブスンは頭で理解しようとすると難しい。80年代の人が技術が発達した近未来を格好良く書こうとしたのがサイバーパンクなのだから。見慣れない単語は全部サイバーパンクを楽しむためのガジェットに過ぎない。サイバーパンクの本質は男たちが頭脳と技術力だけを手に巨大な組織に立ち向かうこと。それだけを逃さず筋を追っていけば、多分大丈夫。

  • 全10作品の短篇集。新版。サイバーパンクっぽくないものも。

    初ギブスンにして読むのに数ヶ月かかった「ニューロマンサー」から2年近く経ち。SF読解力(サイバーパンクと括る勇気は無い……)が少しは向上していることを願いながらギブスン再挑戦。

    通して読んでみて、黒丸 尚氏の訳は独特で格好良いんだけれども、私にはやはり難しいという感じ。シーンが想像し難く、読み進めるのに非常に時間がかかる。そんなわかりづらさこそがギブスンなのだろうと今までずっと思っていたが、収録作「辺境(浅倉久志訳)」、「赤い星、冬の軌道(小川 隆訳)」がスイスイと読め、「ニュー・ローズ・ホテル(浅倉久志訳)」は格好良さに身悶えし、「冬のマーケット(浅倉久志訳)」のあまりにも美しい“寂しさ”に胸震わせ、「ドッグファイト(酒井昭伸訳)」では男の馬鹿さに歯噛みし、最後の「クローム襲撃(浅倉久志訳)」で映画を一本観終わったような満足感とともに頁を閉じて、「ひょっとして黒丸さんの訳が自分に合わないのか……」と思ったのだった。精進したい。

  • ハヤカワ文庫補完計画のフェアで購入。
    本書収録の短編には共作も含まれる。そのせい……というわけではないのだろうが、基本的には『ニューロマンサー』を思わせるサイバーパンクな世界が広がりながら、短編ではややセンチメンタルな一面を見せているように感じられた。
    何人かの翻訳者が各短編を訳しているが、やっぱりギブスンは黒丸尚が一番いいかなぁ。浅倉久志も捨てがたいが……。

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