竜の挑戦 下 (ハヤカワ文庫 SF マ 1-26 パーンの竜騎士 8)
- 早川書房 (2001年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150113674
作品紹介・あらすじ
ピイマアをはじめ、ジャクソムやメノリらは、アイヴァスからコンピュータについての知識はもとより、さまざまな工学技術を学んでいく。やがて、アイヴァスはパーンの人々に驚くべき計画の存在を明らかにした。糸胞襲来の原因である赤ノ星に竜をおもむかせ、糸胞がパーンにやってこないようにするというのだ。ロビントン師やレサやフ‐ラルらの指揮のもと、人々はアイヴァスの計画を推進していくのだが…シリーズ第八弾。
感想・レビュー・書評
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アイヴァスが出てきてSFらしくなってきた
表紙 6点木嶋 俊 小尾 芙佐訳
展開 7点1991年著作
文章 7点
内容 740点
合計 760点 -
生命体かどうかよくわからない糸胞と戦いもこの巻で終わりっぽい。竜ではなくて、掘り起こされたスーパーコンピューターの指示により勝利。
なんかこれじゃない感が残る終わり方だけど、ハッピーエンドなんで無理やり納得。 -
SFとファンタジーの境界を越えたシリーズの面目躍如。
竜騎士が宇宙服を着て、宇宙ステーションへ!
コンピュータ・アイヴァスの指導を得て、軌道を変える大事業。
ただ一頭の白い竜ルースとその騎士ジャクソムは、規格外で半端な立場。保守的な人間には認められていませんでしたが、ルースにしかない能力が発揮されて大活躍。
オールスターキャストでパーンの大事な時期を描きます。 -
ロビントン師の大往生! いえ、本筋はロビントンじゃないけど…。パーンでレサやフ-ラルに並んで重要な人がどんな風に永眠したか……。思わずひと晩、喪に服しました。
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そんなわけで、全巻のラストで南ノ大陸で発見された、超コンピュータとのコンタクトが話を大部分を占める……と言っても、ほとんど覚えてない。
かろうじて、植民者たちが残した機材があったような、くらいの記憶しか。
間が空き過ぎなんだよ。
しかも、今までのキャラクターがほとんど出てくるんだけど、これまた記憶にない名前ばかり。
ジャクソムとかピイマアは覚えんてだけど、どっかの統領とか工舎の長なんぞ覚えてないって。
さて、あらすじは先にも書いたように発見された超コンピュータ、アイヴァスが驚くべき計画を告げる。
それは、糸胞が2度と降らないようにするものだった!
かくして、パーンの人々は科学技術を学び、その計画に向かうのだが、その影には不穏な動きも……てな感じ。
うーん、なんかイマイチだったかなぁ。
ファンタジィ世界の住人(みたいなもの)なんだから、
もっとハイテクにいろんな反応して欲しかった。
なんか、普通に解け込んで、なんの拒絶反応もなくバイオテクノロジーとかやっちゃうんだもんな。
まー、竜に跨って飛ぶって光景はいつもながらかっこいいけど。
それとラストはしんみり。
いちおう、正伝はこれで終りって感じなのかな。 -
パーンの竜騎士シリーズ正史。シリーズ当初から絶対の存在感を持っていたあの方が勇退されたくだりで、しみじみ時間の流れを感じずにはいられない……。出来損ないといわれ続けていたジャクソムと、白い竜・ルースの頑張りも半端ない。
一応、この巻でパーンシリーズの正史は一区切りつくらしく、疾風怒濤のネタばれっていうか種明かしな巻でもあります。
読み終わった時は、大好きなお菓子を食べおわってしまったような気分になりました。第一作の「竜の戦士」が1968年。んで、「竜の挑戦」が1992年だから、26年かけて一区切りがついたことになります。
結末はこういうことになりましたが、それでもそれでも、竜騎士は、やっぱりパーンの空を飛んでいるのです。
糸胞があってもなくっても。ファランスの殻にかけて。