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この作品に関連する談話室の質問
みんなの感想・レビュー・書評
それ以前がのほほんと見える程、後半1/2が盛り上がって面白い。が、やはりそれまでが長い。
それでも上巻に比べると現代パートが短めですっきりしていて読みやすい。もっとも、現代パートはキャラでもたせてるとしか思えないが(そして、何者なんだウィリアム)。
固まった吐瀉物とかが平気で出てくるあたり、キレイなだけではない、作者の意思を感じる。
救いはコリンにある。そして、コリンのちょろまかさを表現している大森望がいい仕事をしている。
ダンワージーは確実に自分を責めすぎである。
最後、キヴリンが口数が少なく、ちょっと怖い感じで終わるが、もっとゆったり語って終わって欲しかった。最後だけいきなり早送りで見せられた気分。
キヴリンに関して言えば、世の中の不条理さを知って成長するのではなく、不条理にずっと怒っている。なのでちょっと怖い。
SFでいっぱい賞を取った名作。中世史を研究する女性がタイムマシンで、1320年にいくはずが、手違いでペストの流行する年へ。現代の方も疫病が流行し、助けにいけないという話。
SFというより、文芸作品という感じ。死を前にした時の、神の沈黙と人間の尊厳は、遠藤周作の「沈黙」につながるものを感じた。
また、主人公の女性が思う、「イエスキリストもタイムマシンでやってきたが、送り出した側が座標を特定できなくなり、迎えにいけなくなった。それでキリストが見捨てたのか、と叫んだ」という想像は、なんか真実味がありました。
壮絶で胸を打つ展開。コニー・ウィリスを知らなかったって、なんてもったいないことしてたんだろ。英語で読みたいと思った作品。
SFは全く読みなれていないので評価は避けます。読むのに結構時間がかかりました。はいあのう、力作だと存じます。
最後までちゃんと読み終えてよかった! 何度涙ぐみそうになったことか…。
昨年の新型インフルエンザ騒ぎの前に読むか、後に読むかで、だいぶ没入感が違うのではなかろうか。
しかし後半の展開はすごい。痛い胸を抱え、呆然として読み終わった。
過去と未来の各々のパートでキヴリンとダンワージー教授が主人公として活躍するのだが、過去パートの悲壮感を未来パートの登場人物たちが和らげてくれる。
タイムトラベル。今回は中世イギリス。一人の学生が資料と人間の違いに気づくまで・・・がテーマかな?
2009/07/12読了。 上巻のドタバタ劇、日常からの連続のような笑い混じりの展開から打って変わって、まさかまさかのジェノサイド、というか大量虐殺という日本語の語感こそふさわしいストーリーになり、心底びっくりした。 こんなにあっさり固有名詞のある登場人物が死ぬ小説は、なかなかない。 パンデミック、怖いな。というかペストの威力が凄すぎる。 いったい、この時代のヨーロッパはどうなっていた... 続きを読む »
内容(「BOOK」データベースより)
21世紀のオックスフォードから14世紀へと時をさかのぼっていった女子学生キヴリン。だが、彼女が無事に目的地にたどりついたかどうか確認する前に、時間遡行を担当した技術者が正体不明のウイルスに感染し、人事不省の重体に陥ってしまった。彼女の非公式の指導教授ジェイムズ・ダンワージーは、キヴリンのために、新たな技術者を探そうと東奔西走するが!?英語圏SFの三大タイトルを独占したコニー・ウィリスの作。
上巻読んでいたときは「だから担当教授の言うことはちゃんと聞けよ!」とか、教授に対しても「愛弟子が心配なのは分かるけれど、倒れた同僚にももっと優しさを示せよ!」とか思ったけれど、下巻はそんなことを思う間もなく事態が進んでいく、という感じ。読み終わって泣きはしなかったけれど、遣る瀬無さ無念さが胸に沁みる。
おりしも、送り出した側の現代イギリスでもインフルエンザが爆発的に流行し、重要人物も倒れていく。キヴリンの指導教官と亡くなった女医さんの甥っ子はどうする。
テーマが大変重いのに、思い返すキャラクターたちは笑みが浮かんでしまうエピソードで彩られています。
各所に用意された伏線がひとつに対峙した時は驚きでした。すごい作品です。
どんな時代であれ、生があり、死があり、その時代に生きる人々のささやかな喜びや悲しみがある。タイムトラベル先の14世紀のイングランドの片田舎で、ペストの蔓延により、知己が次々と倒れていくなか、キンバリーは身をもってそのことを思い知らされたのでは。歴史とは、後世に名を残すこともなく生き、死んでいったこの人の、あの人の人生の集まりなのだと。

ページを閉じて逃避したくなるほどの死ぬ死ぬラッシュ…





