ヴォネガット、大いに語る (ハヤカワ文庫SF)

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制作 : 和田 誠  飛田茂雄 
  • 早川書房 (2008年11月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150116897

ヴォネガット、大いに語る (ハヤカワ文庫SF)の感想・レビュー・書評

  • どうにもならない悲惨さに対応する
    私の唯一の手段は、冗談を言うことであった。

      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    現代アメリカにおける
    もっとも影響力のある小説家と言われ、
    またヒューマニストでもあったカート・ヴォネガット。

    彼の、大学での講演録や批評などを収録した作品集です。

    わずか三年あまりで世界地図から、
    消えてしまった小国での奇妙な滞在記や、

    神智学とオカルトの母(となってしまった)
    マダム・ブラヴァツキーの評伝など、

    そうそうたる収録内容!
    まさしく「フィクション以外ぜんぶ盛り」です!

      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    昨年からハマっているKVの著作集。
    フィクション以外の作品は初めて読みました。

    生い立ちからして、
    まさしく「現実は小説より奇なり」を地で行く彼ですが、
    その経験をもとにして、
    さらに面白いフィクションを仕立てあげてしまうところは
    偉大と言ってまだ足りないように思います。


    ところで。
    彼が辛辣な目を向けたSF(というかパルプ・マガジン)の動向は、
    今のラノベ/Web小説界隈にも共通するように思えて、
    なんともまぁ…


    それから、
    KVがフロイトとクラークを嫌っていたことはよくわかった(笑)
     それではっ

  • ヴォネガットは実に数少ない、信頼できる作家の一人といえる。

  • 四十年も昔のエッセイ集。タイトル通りヴォネガットが大いに語っている。当時のアメリカが分かるなどとはちょっと言いがたいが、この頃のヴォネガットの悲観論は後年に比べて論理的という感じがする。後になるにつれ感情論へ移行した印象。
    まあどちらも読みやすくユーモアに溢れていることには変わりない。個人的には最後の方に収録されているインタビューが面白かった。理屈屋というか屁理屈屋というか。無知な俺には訳注が豊富なのも助かる。

  • 有名なアメリカ物理学会での講演(1969)における「坑内カナリア芸術論」の話がお気に入り。

  • 初期~中期ヴォネガットのエッセイ集。ヒントがいっぱい。読み返したし。

  • まだ20代だった頃、ヴォネガットに出会い、同じ時代に生まれ、彼の新作をリアルタイムで読めることがとても嬉しかった。でも、もう彼はいない…

  • ヴォネガットはニヒリストである。

    しかし、人間は、人間社会はどうしようもないものと思いつつも、正義あるいは神の名の下における持てるものの都合の良い理屈からなる運命論には屈しない。
    ヴォネガットは全体には絶望しているが各々の問題に対してのかすかな希望は捨てない。

    ヴォネガットは各種の講演やエッセイ、書評、インタビューが納められた本書で語り続ける。
    富はもっと公平に分配されるべきである。社会共同体を再構築し人々の絆を取り戻すべきである・・・
    それはかなわぬ夢であるどころか、そうした思想が返ってより悪い結果しかもたらさないこともヴォネガットは充分に知っている。

    だけど希望を繰り返す。
    人間は絶望的に愚かであるが、希望を語れなくなるほどの絶望はないから。
    むしろ肥大化した脳が、退化して動物になった方が人間は幸せだろうと思いつつも。

    笑いながらでも泣きながらでも希望を語り続けること。
    大いに語ることはとても健康的だ。

  • ずっと欲しかった幻の本。
    いつまで廃版にしておくのかと思ったが
    (たぶん筆者逝去を受けて)遂に復刊。

    内容は主に講演とエッセイを集めたもの。
    小説に比べるとかなり真面目な論調のものが多い。
    なるほどね、と思うところ、多数。

    2008年11月購入、読了。

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