- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150202477
感想・レビュー・書評
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主人公失踪の理由は一人で敵を迎え撃つためでしたか。
やはり本格的に物語を畳に掛かっていたせいか話に整合性が出来て登場人物たちの心情も深く描かれている。前巻まで気になっていた点も気にならないほど、綺麗に纏まっていた。そして新たに加わった第三主人公ゲー。まさかここまで活躍し、感情豊かなキャラになるとは全く予想もしなかった。ぺルカル達の敵かと思いきや最後はあんな展開になるとは……。
ただ、惜しむはこの主人公たちは世界の様々な場所を旅しているように見えたが、実際はそうではなかったことか。地図に載っているのに作中では一切触れられていない土地や解説でも言及されている巨人族とのコンタクト一切なし。なんだかせっかくの広い世界観が台無しとは行かなくとも勿体無い気がしてしまう。
ラスト約100ページに渡る戦闘シーンには心躍るものがあった。脈動感あふれる描写、強すぎる敵、全く持って豪華である。
こうやって振り返ってみればそれなりの良作だったのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あああ、ガーン!そしてハルカー。そうきたかー。
ヘジの成長は見ていて気持ちよかった。ペルカルは、まあ、あれでいいんじゃないかな。人間としては共感する。うっとおしいけど。
「神々」は勝手で惨くて思いがけず恵みをもたらす、その人の手には負えない感が、随所に出ていて面白かったです。「正」対「負」や、「善」対「悪」のわかりやすさはそこにはなく、けれど淀みを流そうと力をおこす軋轢、翻弄されながらも模索する人々。
うん、よかったです。