クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT)

  • 早川書房
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本棚登録 : 266
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150204983

作品紹介・あらすじ

天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。ここでは、愛の営みは神への捧げ物である。少女フェードルは"クシエルの矢"と呼ばれる印をもって生まれ、それゆえに数奇な運命をたどる。謎めいた貴族デローネイに引きとられ、陰謀渦巻く貴族社会で暗躍するためにあらゆる知識と技術を授けられたのだ…一国の存亡を賭けた裏切りと忠誠が交錯する中、しなやかに生きぬく主人公を描くローカス賞受賞の華麗な歴史絵巻、開幕。

感想・レビュー・書評

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  • カトリックだけではなく、古代文明、数々の神話等々を改変した世界設定のため、一読しただけではすべてを把握しにくい。
    しかし、導入を乗り切れば、後に待ち受けている壮大な物語に引き込まれること必至である。3冊すべて購入してから読み始めることをお勧めする。

  • 舞台は文字どおり快楽の都。なにしろセックスが聖なる儀式で、セックスは聖なる天使への奉納という意味があるというほど。
    そして主人公は神娼のフェードルで、誰かと寝ることで天使にお仕えしている。
    という設定から想像するより、はるかに緻密で繊細な王国の陰謀や歴史絵巻がこの話。
    出てくる国々はヨーロッパをモデルとしていて、国の事情や歴史、国民性なんかも面白い。
    男女の組み合わせだけでなく、男同士、女同士というのもあるので苦手な人は注意しなきゃだけど、具体的な描写はほとんどないし、キャラクターは魅力的だし、なにより面白かった! 続きが楽しみです。

  • ヴァルデマールの本の後ろに宣伝が乗っていたのでローカス賞も取ったと書いてあったので図書館で借りてみました。
    ぶっちゃけこんなにつまらない本初めて読みましたってくらい自分には合わなかったです。別に架空の国の話にする必要ないんじゃない?私の趣味ではなかったし、特に続きも気にならないのでココでやめときます。

    • むしこ/まるた曜子さん
      今出てる3部作の、1、2、3でだいぶ彼女が変わるのでちゃんとおもしろかったよ。まあでも無理に読むもんでもない。私の感想ですね。
      今出てる3部作の、1、2、3でだいぶ彼女が変わるのでちゃんとおもしろかったよ。まあでも無理に読むもんでもない。私の感想ですね。
      2013/02/22
    • よりさん
      なんか舞台設定がキリスト教圏の中世ヨーロッパの劣化コピーみたいで好きじゃなかったのよ。だったら塩野七生の史実を読むほうが好みだな、と思ったの...
      なんか舞台設定がキリスト教圏の中世ヨーロッパの劣化コピーみたいで好きじゃなかったのよ。だったら塩野七生の史実を読むほうが好みだな、と思ったのでココでやめときます(笑)
      2013/02/22
  • 天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。少女フェードルは“クシエルの矢”と呼ばれる印をもって生まれ、それゆえに間諜として数奇な運命をたどることになる。膨大な人名と地名に悪戦苦闘しますが、それでもおもしろかったです。もう少し補足の説明があれば格段におもしろくなりそうな予感。

  • ヨーロッパとよく似た地域を舞台に、キリスト教と似ているようで全く違う宗教を信じる国の貴族達の謀略を描く。これはキリスト教関係者からはだいぶ反発を受けるんじゃないかと思うものの、ファンタジーとしては非常に楽しい。信仰のために春をひさぐという宗教は過去にも現在にも存在していて、同じ信仰を持たない者が自分の倫理観で批判しちゃいけないのだ。(私はやだけどね。)
    一言の裏の裏を読みあうような交渉部分は全然分からないんだけど、主人公の非常に独創的な設定のおかげで、被虐癖の人もやっぱり痛いのは辛いんだなとか、そういう無駄知識を得た。

  • 花街育ちというヒロインの、真性マゾな性癖にクラクラしながらとりあえず読了。誤字とか誤植とかが多くてめげそうになりますが、宗教も国のあり方も現実の世界史におけるあれやこれやとイメージ変換が容易にできるので、まぁ読みやすかったと思います。固有名詞はかなりギリシャ語が意識されているかなという感じです。
    物語としてはまだ始まったばかりなので、頑張って読み進めるといたしましょう。

  • 表紙とタイトルだけ見て読み始めたら、えらい設定で驚いた。

  • 中世風のファンタジー小説です。
    主人公娼婦(ここでは神婦ですが・・)なんで、そういうのなんですけど・・w
    1巻はうぅうぅ~とうなりながら読み進めて、2巻の展開に惚れ直した作品です。
    3巻はまた戦争のはなしで、国と国がからみ、登場人物が一気に増えて難しくなって頭の中整理しなおさないとってなるですけどね・・
    とりあえず、表紙が好きで買い始めた内容はいいんだ、っと思ったんですがものすごい愛のお話でした。精神的な愛のほうです。
    しかし宗教やら性愛も絡むので、好き嫌いあるお話だと思います。
    外国文学を読んでいるなぁという気にさせてくれるいい作品かと思います。ですけど、違和感なくとっても読みやすい翻訳ですよ。
    訳の仕方も「そんな感じ」ですきだった(ノω`*)
    3巻まで読んでひとつの作品として出来上がるので、ぜひお買い求めはセットでb

  •  好きなテイストだと思って買ったのですが、微妙に違う、でも好きなテイストには違いない本でした。主人公が娼婦。しかし世界観が少々特殊。
     フェードルがメリザンドに引き取られやしないかとドキドキワクワク期待して読み進めていたのですが、どうやらその線はなさそうなのでちょっぴりガッカリです。

  • プライドが高くって、少し不器用で、それでも何でもないわ、というスタンスを取ろうとしているフェードルが可愛くて仕方がありません。
    神秘的な世界観で、貴族が出てきて、政治的な駆け引きも出てきて、諜報員っぽい要素もあったりと、とっても私好みです。
    人間関係が複雑に絡み合っていて1度で理解できないところもあるのですが、何度も読み返して楽しみたいと思うお話です。(単純に私の理解力の問題かも……)

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