風の名前 3 (ハヤカワ文庫 FT ロ 2-3 キングキラー・クロニクル 第 1部)

  • 早川書房
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本棚登録 : 75
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150205904

作品紹介・あらすじ

二学期の終わり、学費を稼ぐために居酒屋でリュートを演奏したことがきっかけで、クォートは黒髪の美しい娘デナと再会するが……

感想・レビュー・書評

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  • 第一部、文庫5巻中の3巻目。

    主人公のお金への思考は、引き続きリアリティがあり、物語の進行に強い懸念を与える。私は読んでいてとても心配したし、不安だった。
    そしてやはり主人公はまだまだ子供であり、強がりは私をいつも切なくさせた。

    物語は青春ものを思わせる展開に・・・
    師匠たちもそれぞれ色があり、嫌な師もいるが、彼を見守る師もいる。
    ハリーポッター的だと感じるシーンは、まさにポッターとマルフォイである。
    大学での生活が占める3巻は、貧乏、音楽、憎悪、罪、罰、友情、そして恋。

    大学に残るためのお金の苦労が、開いたページから溢れ出てくる。
    危険な賭けとも言える行為も、生きるため、大学に残るため。これまでクォートを、金銭的に支援する者はいなかったが、彼のリュート(楽器)を弾く技術を高く評価したパトロンの大物から7タラント(大金)を得て、当面の貧乏からは脱した。
    負けず嫌いで、プライドの高い15歳の少年。
    大学で秘術を学び、稀に見る才能と努力で周りの生徒からも一目置かれるクォート。
    それを良く思わない連中もいたが、彼は親しい友人を作り過ごしていた。
    苦労が報われるというよりは、機会に恵まれた、と言うべきか。
    それでも彼が生きた3年の乞食生活を考えれば、このくらいの見返りがあっても良い。主人公クォートの大学での生活は落ち着きを見せ始めた。

    忘れてはならない。彼は親殺しへの復讐を心に秘めている。

    3巻には印象的な女性が3名登場する。
    デナ(恋した少女)、デヴィ(金貸しの女性)、アウリ(大学の地下に住む少女)。
    今後のストーリーにどうのように関わってくるのか。

    読了。4巻へ。

  • 運命の女性?との出会いともう一度音楽と向き合う辺りだったかな。

  • 生活費すらも危ういんだから学費なんて大変な支度のどん底学生生活。しかも意地の悪い上級生とは険悪だし、それほど頼りになる教授もいない。せめてもは仲良くなった友人が数名いる事くらいと、リュートを再び弾けるようになった環境を手に入れた事くらいか。それと気になる少女との再会。まだまだ物語の佳境とは言えず、淡々としている。これからどう事が動くのか?

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