レダ 3 (ハヤカワ文庫 JA ク 3-7)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 66
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150302740

感想・レビュー・書評

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  • 1988年発行、早川書房の文庫本。あとがき有。あっ、レダも死ぬのか。あとがきでは作者が「青春小説」と定義しているが、最後の部分は納得。アウラは精神的に死ぬのか。必要があるのかもしれないが、アウラはちと可哀そうかも。さて、最後まで「レダ、レダ、だレダ」と軽く読めるものではなかった、と(3度目)

    1983年早川書房の単行本の文庫化。その前は「SFマガジン」1981年8月号から1982年10月号まで連載したもの。

  • 作者があとがきで書いているように「私の青春小説」であり新鮮さもあり青臭いのもある
    途中で読むのがつらい時もあったが、読み終えた感想はすがすがしいの一言である。

  •  初出は1981-82年。文明・社会の進歩や発展を信じることはすでにないが、しかし閉塞した世界に対する諦念もまだないという点で、時代の刻印が濃い。本作が描くディストピアの描写で興味深いのは、高度に技術化した会話術(「カンバセーション」)で、「場」の力学的な人間関係を損なわないコミュニケーションを要求し(「空気を読む」)、それに適応できないと「コミュ障」のレッテルを張って排除する現代日本社会の状況を予見していると思った。

  • 栗本薫の原点ともいうべき作品。
    SFファンである栗本が、SFを書きながら、
    自己と空想の世界の心理を描写していく。

    伊集院大介シリーズの栗本薫の分身の自己の心理描写の基盤ができつつあることがわかる。

    書く事が仕事になることにより,具体的な描写に追われるが、
    具体的な描写よりも、心理描写に傾倒している。

  • 栗本先生の作品の中では、一番好きな作品。
    初めて読んだのは、単行本。表紙は、ローズピンクに銀の彫金風の縁、真ん中に薔薇(やっぱり銀の彫金風)帯はブルー。丁度、栗本先生の作品を手当たりしだい読んでいた時期でした。
    とにかく新鮮。遠い未来にこんな世界になっていても不思議ではないなと思いました。
    「男のいない社会」だと登場人物がこの作品の舞台となっている未来の地球社会を評してしますが、結構近づいていってる気がします。男性が女性化してきているともいいますし。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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