血: 吸血鬼にまつわる八つの物語 (ハヤカワ文庫 JA ン 1-1)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 87
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150306403

感想・レビュー・書評

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  • 吸血鬼がテーマのバラエティ豊かなアンソロジー。
    吸血鬼といったら人を襲ったりハンターが出てきたりするものを漠然と想像していたけれど、そういうものばかりではなく、どれもこれも個性的な物語でよかった。

    菊地秀行さんの「かけがえのない存在」の雰囲気が好きだ。
    空気の悪そうな街の屑鉄置場や職人の製造作業。なんだかよく分からない最初の段階から、わくわくして楽しかった。

    佐藤亜紀さんの「エステルハージ・ケラー」は、この語りが私のツボだ。
    リアルではないと分かっているのに、エッセイを読んでいるような錯覚に陥って、実際のことのように感じてしまう。面白かった。

  • 2000-06-00

  • 吸血鬼を扱っているだけあり耽美な作品が多く面白かったが、個人的に一番面白かったのは篠田節子「一番抵当権」であった。主人公がダメ人間すぎて同情できないため、怖い話なのに爽快。

  • 現代日本の書き手が読み解き、独自に解釈を施した血にまつわる吸血鬼短編集。

    篠田節子と小池真理子は、流石といった出来。特に吸血鬼に関心の無さそうな小池真理子が書いていることに驚くけど、肉感的な部分は彼女の持ち味が出ていて納得。
    個人的には、『アッシュ――Ashes』が一番好きかなと思う。
    オチまで見ても吸血鬼モチーフを貫いているところと、「焼き殺す」という炎の「赤」も、それはそれで美しいと感じからだ。
    テーマがテーマなので、手に取る人間は選びそうだが、ゴシック趣味の人間こそ貪るようにして読むべきだ。そう思わないかね?

  • 読了ーv
    「吸血鬼」というテーマで競作した一冊ですが。
    いろんな話が読めてもんのすごく楽しかった‥!
    楽しみにしてた佐藤亜紀の作品も、期待に違わず!という感じだったし。
    はじめて読んだ、大原まり子・篠田節子もそれぞれの世界と文章から感じる質感があって面白かったなぁ。
    それに映像方面で活躍の佐藤嗣麻子・手塚真の作品も、なかなか‥!!
    うーん。堪能しました。こういう読み応えのあるアンソロジーっていいねぇ。
    + + +
    ぶぶぶ。こちらも購入して積読状態だったんですがとうとう読み始めました。
    ラインナップがまた好きな作家ばかりで(笑)。
    特に、佐藤亜紀の作品を読みたくてしょうがないんですが、ここはぐっとこらえて最初から読んでます。

    ‥でも実は、書籍を購入した記憶‥あるんだよね‥。
    どこにあるかは不明なんだけど‥(爆)。

    余談:今晩から週末ちょっと留守にするんですが、移動時間中に本を読もうと思ってます。
       荷物になるから軽めの文庫と読みかけの本がメインかしらん。
       目論見が無事に果たせるかどうかは神のみそしる!! 2008.7.18.

  • みんなこの「吸血鬼」っていう使い古された題材をいかに新しく料理するか四苦八苦しすぎ(笑)でもどれも悪くないけど惜しいなーと思うものもあるのも事実。小池真理子の結構好き。

  • 2007/01/30購入

  • 菊池秀行、夢枕獏、小池真理子など八篇の小説が収録されています。夢枕獏さんの小説は陰陽師シリーズ(付喪神ノ巻)にも収録されている『血吸い女房』なので、すでに読まれている方もいらっしゃるかもしれません。

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