第六大陸 (2) (ハヤカワ文庫 JA オ 6-2)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 744
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307356

作品紹介・あらすじ

天竜ギャラクシートランスが開発した新型エンジンを得て、月面結婚式場「第六大陸」建設計画はついに始動した。2029年、月の南極に達した無人探査機が永久凍土内に水の存在を確認、もはや計画を阻むものは存在しないかに思われた。だが、再起を賭したNASAが月面都市建設を発表、さらには国際法上の障壁により、「第六大陸」は窮地に追いやられる。計画の命運は?そして、妙が秘めた真の目的とは。

感想・レビュー・書評

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  • 技術的なシミュレーションだけでなく法律や国家間の関係など宇宙事業として描かれているのがよかった
    今見るとちょっと楽観的過ぎる気もするけど、物語が飽きないように進んでいてよかった
    最後はちょっと蛇足な感じもあるけど、まあご褒美みたいなものと思っていいかな
    全体に明るい時代の気分を反映した作風と感じた

  • 1967年の宇宙条約に基づく月の商業利用禁止訴訟、NASAとの関係、思わぬ相手からの横槍、宇宙デブリの掃除、資金繰り問題、そして未だに見えないヒロインの本当の目的と、その背後にある父娘関係...
    未知の存在を匂わせる形での終幕は、さらなる続編への期待も感じさせてくれます。
    数々の課題をクリアしながら月面結婚式場の建設を目指す姿は、SFである一方で、極地での建設工事プロジェクトの記録のようでした。

  • 月に結婚式場を造る。夢がある。

  • 第六大陸〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)

  • 表紙絵は幸村さんだし、スペースデブリが問題になるし、プラネテスを意識せずにはいられない。個人的には父娘の人間ドラマが推し。熱い。

  • ヒロインに全く共感できないのが……(-_-;)
    リアルに月で営業をする事を、真正面から描いているのは
    好感持てる。日本人の几帳面さが出てる。
    結婚式場ってのもいいアイデア。

  • 読み始めてすぐに胸の奥で中島みゆきの「地上の星」が鳴り響いた気がした。
    深海、砂漠、極地…どんな場所へも進出してきた人類が次に目指すのは宇宙、月での基地建設である。話の中核をなす走也と妙の人間ドラマも気になったが、やはり知恵と技術を絞り尽くし試行錯誤を繰り返しながらも困難な事業に挑む人間たち全体が本書の魅力だろうと思った。
    作者の、創造主たる神に助けを求めるでもすがるでもなく、時に争い、小さな(本人にとっては何ものにも引き換えられない)プライドに縛られ、国家の思惑や傍若無人な好奇の目にさらされても、なんとかして乗り越えようとする人間の善性を肯定するような作風が好きだ。
    夢と浪漫とロケットや土木への愛がつまった作品だった

  • デカい仕事をしたい方に。

  • 少々冗長な感じもする2巻目であるが、かなり強引な設定を収めるにはこれぐらいの長さが必要なのでしょうか。
    小説であるためどうしてもご都合主義は否めず、神は乗り越えられない試練は与えないというノリで山有り谷有りを適度に盛り込んでいるという事も言えない事もないですし、最後はかなり強引とも言えるエピソードで締めくくっています。はじめから伏線は張りまくっているので当初から考えられていたエンディングなのでしょうが。
    長期の計画を描く物語なので、ヒロインの桃園寺妙も妙齢の女性になっているのですが、お相手の青峰走也もそれなりのいいおっさんになっているはずで、そのあたりもちょっと描いて頂くとリアリティが増したと思うのだが(^^ゞ

  • 計画の頓挫に陥りそうになり、一時はどうなることやらとハラハラしながら読んでいましたが無事に、また計画の目処がついた時にはホッとしました。
    人に夢を見させるためには現実を直視しなくてはいけないが見させる側も夢を見て見たいと望んで集まった人達が達成する為に知恵を絞って進む姿には元気を分けてもらえました。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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