ダーティペアの大征服 (ハヤカワ文庫 JA タ 1-10 ダーティペア・シリーズ 6)
- 早川書房 (2008年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309213
作品紹介・あらすじ
ダーティペア・イン・ソード・アンド・ソーサリー!?バーバリアン・エイジは、超人気テーマパーク。最新テクノロジーで大陸まるごとひとつをヒロイックファンタジーの世界に仕立てあげてしまっているのだ。ところがここに犯罪組織が介入しているとの情報があり、WWWAのトラコン、ユリとケイが潜入捜査に乗り出した…しかし道は険しかった。ロバート・E・ハワードに捧げる、シリーズ初のヒロイックファンタジー。
感想・レビュー・書評
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ダーティペアの大征服 (ハヤカワ文庫JA)
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目次には第五章までしか載っていないが、次巻予告のための短い第六章がある。ロバート・E・ハワードに捧げられているのは、この作品がヒロイックファンタジーの体裁をとっているからだろうが、魔法少女が登場するヒロイックファンタジーなんてあるかしら。
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これってなんかどっかで見たか?聞いたかした話。
惑星の大陸まるごとテーマパーク、魔法と剣が支配するヒロイックファンタジーの世界。
でケイとユリ、ペットのムギが活躍するのだけど、最後になってこれ1冊プロローグだって!そういや敵は全然出現してないもんね、次に期待。
そうそう「ソードアートオンライン」とか、あぁあれってゲームか?「HUNTER×HUNTER」とかにもあった?やはりこのての潮流ってのはあるんですね。あまり意味はないと思うけど、そもそものルーツはなんだったのだろうか?ちょっと知りたいと思う。 -
惑星を丸ごとテーマパークにした「バーバリアン・エイジ」
そこは剣と魔法の世界であり、ヒロイック・ファンタジーの世界だった。
しかし、そこに犯罪の影があるということでケイとユリが派遣されてきた・・・。
犯罪組織「ルーシファ」が絡んでいる、というので潜入捜査を始めた2人が剣と魔法の世界に入り込んでドタバタを繰り返す。
まぁ、いつものパターンで楽しく読み進めていったんですが、いつまで経っても「ルーシファ」の影すら出てこない。仕舞いにはファンタジーの世界のイベントに掛かりきりになっていくケイとユリ。
(これ、終わるのか?)
なんて思っていたら、残り3~4ページとなったところで・・・
「第6章 実は、ここまでがプロローグ」
って出てきた。
(はあぁ?!)
思わず次の「ダーティペアの大帝国」の裏表紙のあらすじを見たら、明らかに続きっぽい記述が・・・。
まさか前後編の2冊組だったとは・・・(^_^;)
もー、このままの勢いで次に進みます(笑) -
お馴染みのペアがRPGの世界へ潜入するお話です。果たして話か終わるのかヤキモキしながら読みましたが、読了後帯をみたら続きの本の広告がもちろん本は楽しく読みました
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SFとファンタジーはやっぱり似て非なるもの。
これではダーティペアのいいところが出てこない。
なんというか、いろいろ都合よすぎだ。
ヒロイックファンタジーを書きたかったのはわかるけど、
これ、ダーティペアでやらなくてもよかったんじゃないだろうか? -
シリーズ初のヒロイックファンタジーという触れ込みで、そもそもこのシリーズの大ファンである身としてはともあれ楽しみに飛びついたのである。最新テクノロジーで、ある惑星のある大陸をそのままヒロイックファンタジーの世界に仕立て上げてしまった大企業、そしてそのアミューズメント・パークで起きた犯罪に挑むべく、ダーティー・ペアが潜入捜査をする。この設定は「なるほど」である。これなら確かに、ダーティー・ペアの世界がヒロイックファンタジーになっておかしくない。
問題は、もうひとつおもしろくないことだ。だって、普通にヒロイックファンタジーなんだもの。そういうものを読みたければ、そういうものを読む。ダーティー・ペアは読まない。まあ、ケイの口調などはすっきりシリーズだから、それはそれで楽しいのだけど。
ヒロイックファンタジーの世界に仕立て上げてしまった、と書いたけれど、正確に言うなら「ヒロイックファンタジーに影響を受けたRPGの世界に…」と言うべきであろう。これは、作者的にいえば絶対に確信犯であり、作品の趣向である。しかしおかげで、ある意味RPGのノベライズのようになってしまった。楽屋落ち的に「ああそうくるか」といったおもしろさはあるのだけど、物語としてはありそうなネタの繰り返しなのである。もちろん、それもわざとやっているわけだろうけど、僕には楽しみきれない趣向であった。純粋におもしろい物語を読みたいな。
さらに言うなら、完結してないのだな、これは。そーゆーことは読み始める前に言ってほしいものである。一気に読めないのは辛いから。
というわけで、期待が大きかった分だけ辛口である。
2009/3/1