ふたり狂い (ハヤカワ文庫 JA マ 8-1)

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310516

感想・レビュー・書評

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  • 私が読む真梨幸子さん16冊目。
    あっという間に読み切った。
    残念ながら私にはいまひとつ。

  • 『そして、必ず、愛ある勝利を。』

  • +++
    「自分のことが書かれてる」小説の主人公と同姓同名の男が妄想に囚われ、作家を刺した。それに端を発し起こるデパ地下総菜売場異物混入騒ぎ、企業中傷ネット祭り、郊外マンション連続殺人。事件の陰には意外な“ふたり"の存在が。クレーマー、ストーカー、ヒステリー。私は違うと信じる人を震撼させる、一瞬で狂気に転じた人々の「あるある」ミステリ。
    +++

    ひとつひとつの物語も、それだけで完結していて、充分不気味で背筋がぞくっとする心地を味わえるのだが、それが、ゆるく繋がり、全体としてひとつの流れの物語としても読めるので、さらに恐ろしさは何倍にも増している。しかも、その恐ろしさは、普通の考え方では御しがたく、一筋縄ではいかない種類のものなので、なんとも言えない不協和音が絶えず響いているような気持の悪さに支配されてしまうのである。なんとも後味の悪い(もちろん誉め言葉である)一冊だった。

  • 作品を読んで、これは自分のことだ
    自分のことが書かれている…!
    というあらすじだけでも
    おもしろそうなんだけど

    そこから一転二転…
    さすがのイヤミス作家

  • 女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。その同姓同名の主人公が自分だと思い込んだ川上孝一は、思い余って著者の榛名ミサキを刺してしまう。それに端を発して起こる、デパ地下惣菜売り場での異物混入事件、ネットでの企業中傷事件、そして郊外マンションでの連続殺人―だが、その背後には謎の女マイコの存在があった…。現代人のささやかな狂気と、連鎖する因縁の果てに明かされる驚愕すべき真実とは?『殺人鬼フジコの衝動』の著者が仕掛ける、もうひとつの罠。
    この小説の主な登場人物は、様々な妄想や狂気に取り憑かれています。ほとんど接触がない相手に一方的に恋愛感情を抱き自分も愛されているという恋愛妄想エロトマニア、妄想を持った人と親密になったりしているうちに正常な人も妄想を共有してしまうフォリ・ア・ドゥなど、妄想や狂気に取り憑かれて犯罪に手を染める登場人物の破滅を描いた短編小説の連作と見せかけ、少しずつ意外な関係で繋がっているという真梨幸子ならではの緻密な構成と妄想や狂気に取り憑かれて破滅する登場人物の心理描写の眩暈がする狂気に、蟻地獄のように惹き込まれるミステリー小説の傑作です。

  • 狂気が狂気を芋づる式に生む狂気の世界!
    1話、1話がの其々の登場人物があらゆる
    事件に登場していて、前後を読むとより
    狂気の世界が広がる。
    その複雑な人間関係が少し頭をひねらないと
    分からない。

  • 次から次にあちこちに狂気が!

    で、結局狂ってるのは誰だったのか。。。
    登場人物どんどん増えていき、どんどんこんがらがり最終的に見失う。。。
    でもクセになる、ウン。

  • 初読みの作家さん。Twitterで感想を目にして、面白そうだったので購入。
    みんないい感じに狂ってる。最後に思いもよらない人物が出てきて驚いた。もう一度、メモを取りながら読み返したい。

  • 真梨幸子さんの独特の世界観が安定して楽しめる作品でした。

    章毎にテーマに沿ってストーリーが展開していて、各々テーマの指す所が どの様に展開し次にバトンを繋ぐか 、最終的にストーリーが1つになっていく楽しみが味わえます。

    しかし、各テーマの様な狂った人達
    広辞苑 こんなにもあるのね(^^;)

  • 登場人物多めで誰が喋ってるのか分からなくなる真梨ワールド炸裂。ただ今回殺人は少なかったな。
    多くの登場人物を頭の中で整理しつつ読んだもののラストでポーンとふり出しに飛ばされるあたり、さすがです。他の有名なイヤミス作家さんのは読後感が悪いのですが、真梨さんは日常的なゴシップに狂気を加えることで面白おかしく読めてスカッとします。

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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