花を追え――仕立屋・琥珀と着物の迷宮 (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ハ 8-1)
- 早川書房 (2016年11月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150312527
作品紹介・あらすじ
仕立屋・琥珀と女子高生・八重が挑む着物と和の謎の数々。やがて浮かぶ過去の真実とは?
感想・レビュー・書評
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古本屋の100円コーナーで購入。アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作という事で、先日、賞には何か意味があるのかと、高橋源一郎氏のラジオで言っていたが、たしかに文の構成は良かったと思う。着物にまつわる話だが、そこも空想っぽく特に違和感なく読めた。
ただ、読むのになかなか入っていけず、読むのに時間がかかってしまった。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この作品がデビュー作とのことなので、些か粗さや雑さがあるのは承知の上なのですが、もう少し分かりやすく読み手に伝わるように書いて欲しいですね。登場人物の性別がすぐには判断できなかったり(ミステリーの仕掛けではない)そもそもヒロインが着物嫌いという設定も急に出てきた印象で、え?そんなこと言ってたっけ??と困惑してしまいました。
着物や和柄の蘊蓄などは楽しく興味深かったです。 -
笛の教室に通う女子高生で主人公「八重」と、ふとしたきっかけで出会う仕立て屋の「琥珀」が着物にまつわる事件に挑んでいくお話です。
前半は日常で起こる事件を解決に導いていく流れとなっており、着物や花にまつわる事柄が多く出てきて面白かったです。特に花が持つ旧来の「意味」に関しては興味深く、色んな花について調べたくなりました。
後半は主人公の八重を取り巻く謎に挑んでいくのですが、こちらも先が気になるよう展開でハラハラしながら読むことができました。ただ、前半の展開がゆっくりしているので中だるみしてしまう可能性有りです。
また、季節の描写が細かく描かれており、メイン舞台も仙台ということもありちょっとした旅情も感じる事が出来ました。 -
ふと親切にした相手が、通っている稽古場に現れた。
不思議すぎる存在でしたが、ちょっとずつ正体が分かり
なるほど…なるほど!? とまた別の謎。
背景というか、存在の謎は解けて来たのですが
少しずつ出てくる主人公についての謎が
伏線が少ないせいなのか、ちりばめが少ないせいか
ちょっと分かり辛かったです。
話としては面白かったですが、そこがちょっと…でした。 -
蘊蓄系のミステリだけれど、着物に関するトリビアなんて、基本「一般的でない知識」だから、普通の意味でのミステリにはなっていない。その上で後半は八重の父が残した「辻が花」を巡る争奪戦・コンゲームにお話の焦点が移っていく。
エンターテインメントとしては好きになれるキャラがあまりいないのが厳しい。ことにヒロインが微妙にやな性格をしてるんだよなあ。 -
さらっと読むつもりでしたが、かなり専門的で難しい…
お話はグイグイ引き込まれるので読みやすいのですが。
…というわけで、難しいくだりは読み飛ばしてしまった…
もっと余裕があるときに読み返したいお話しです -
コレクターもの、のもつ展開としてビブリア古書堂とか京都寺町三条のホームズみたいな感じがあった。一歩間違えたらストーカーな男性主人公。。。ですが、ラブ要素がいい感じに話を持っていってくれたなぁ、という印象です。
2021.5.4
60